受験終了
「何処だ・・・ここ」
白いベッドに白いカーテン、病室や保健室を連想させるその空間で僕は横になっていた。
なんでこんな所にいるんだっけ?
「そうだ、僕はおじさんと戦って・・・それで」
・・・どうなった?
どうやら記憶が混濁しているようだ。
「ま、寝起きじゃそんなもんか」
諦めて1度外に出よう
そう思った時だった。
カーテンが大きく開かれ1人の男が入ってくる。
「おっ、目が覚めたか。2日ぶりだな。」
「おじさん!!」
ん?
今2日ぶりって言わなかったか?
「2日寝込んだ気分はどうだ?」
気の所為じゃなかった!
「2日も寝込むって・・・僕体力無いですね・・・」
「バカ言え魔装ってのは本来維持するだけでも大変なんだ、あれだけ動けてりゃ上出来どころか出来すぎってもんだ。」
「そうなんですか?」
「俺がお前くらいの時は数秒維持するだけでキツかったからな」
「マジですか」
「マジだ。」
「・・・」
「っとそんな事はどうでもいいんだよ。お前もう動けるか?」
「移動くらいは出来ますけど」
「なら問題ない。これからお前にはステータスを見せて貰うからな」
そういえば試験って1対1とステータスの確認だったな。
面倒だけどペーパーテストが無いだけありがたいと思うことにしよう。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ここに手を置いてくれ」
案内されたのは中央に石版が設置され、奥に謎の紋様が描かれた枠に設置された水晶が置かれた小部屋だった。
石版か木製板かの違いを省けば、ギルドカードを作る時に案内された部屋に似ている気がする。
石版の窪みはギルドのものより深い、5mm程のものだ。
見た目の差異はあるが、手順は全く同じで目をつぶって手を置くだけ。
その後は順調に進んだ。
こうして僕はステータスを測るとだけ伝えられたまま意図せず生徒証を作成したのだった。




