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手に入れたスキルはガチャでした  作者: 林藤ハルト
入学試験編
36/57

フラグ回収お疲れ様でーす

「ユキさん宛にこんなものが届きましたよ」


「何ですか?コレ・・・」


それは1つの封筒だった。

紙が貴重品とされるこの世界で紙製の封筒を使うなんて馬鹿な奴もいるものだと思いつつそれを開けてみる。


中に入っているのはもちろん紙だ。


封筒に入っているのだから紙なのは問題ない。


だが、内容には問題があった。


内容はこうだ。


----------

舞城ユキ様


あなたをギルド推薦枠で王立三大学園への入学試験を受ける権利を得ました。


11月20日までに王立武道館に行き、この手紙を渡してください。


なお期限を過ぎた場合、辞退した事とします。

----------


はいフラグ回収お疲れ様でーす。


ってかギルド推薦枠だと?

誰だよ推薦状書いたの・・・


「おめでとうございます。」


とびきりの笑顔でそう言ってくれるお姉さん。


これ(推薦状)書いたの絶対あんただろ!!


「おめでたいことなんですよ?あの・・・いい事なんですからそんな冷たい目で見ないでください。」


「はぁ・・・推薦枠確保したのってお姉さんでしょ?」


「まぁそうですけど・・・」


合ってるのかよ!!


行く気は無いし捨てるかな。

でも仕事のいいお姉さんの事だ。なにか考えがあるのかもしれない。

そうだ、ケットだって勧めてくれていたじゃないか。あながち悪いこともないのかもしれない。それも通うことで得のあるものが。


「王立三大学園を卒業すればそれだけでギルドランクも何段階か上がりますし今まで受けられなかったクエストも受けられるようになります。ものすごく得な事なんです。そもそも推薦試験はギルドに所属してからの功績と基本情報を書いた書類を提出してそこから数十人の教員全員が許可を出した人しか入れないんです。全てのギルドから毎年推薦が出ますが枠を確保できる人は僅か10人前後なんです。推薦枠は実力を教師が直接見るためにあるようなものなのでまず落ちません。せっかく通ったのですから通った方がいいと思いますよ。」


と全力で説得してくるお姉さん。学園に行くことで得が大きいのは分かったがこんなに熱弁されるとウザイ。


だがランクの上昇はかなりの得になる。何故なら同じクエストをこなしてもランクが高い人の方が報酬が多いのだ。一つ一つは誤差程度の差だが、後々大きいものになる。稀に大量のクエストを一日でこなそうとする人が居るのはそれが理由だ。


もしかするとそんな事など無いのではないだろうか?

僕はクラスに馴染めなかったが、別にコミュニケーションが苦手という訳では無い。ただ趣味が合う者が居なかっただけなのだ。

だから今も問題なく生活出来ているし、これから何か問題を起こす気も無い。


一つだけ問題になりそうなことがあるとすれば魔王と友達になったことだろう。

魔王と仲のいい人間など人に化けている魔族に見られても仕方ない。


「んー考えとくよ。」


「明日までに出ないと王都には着きませんよ。王都は遠いですから」


ん?


そういえば今日って何月何日だ?


「どれくらいかかるんですか?」


「歩きだと1週間ほどですね。馬車なら3日程で着きますけど次に王都行きの馬車が出るのは五日後ですが今日は11月13日なので間に合いません。」


んなピンポイントな・・・


クロガネに乗れば余裕で間に合うだろうけどギルドの人にはクロガネのこの言ってないからなぁ。


まぁいいか、デメリットは無さそうだし


「分かった。行くよ。」


こうして僕の学園行きが決まったのだった。

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