表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手に入れたスキルはガチャでした  作者: 林藤ハルト
始まりの街編
32/57

財布がピンチです

『久しいな、人の子よ』


「なんでお前聞いてんの?」


魔王城を出た僕は薬草の採集を終え、帰り道の途中にある山を散策していた。

その山は翼竜(ワイバーン)の討伐クエストを行った所でもある。


『我は貴様のような人間に殺される程弱くはない。あの日貴様が倒したのは我の分身体だ。』


「死体アイテムボックスに入ったけど?」


『我の作る分身体は空気中の魔素をベースに作られるのだ、だから死んだとしても暫くは消えん』


「死体ギルドで買い取ってもらったんだけど」


『今頃その死体は消えているだろうな』


「消えた場合どうなる?」


『どうということはない。貴様がドラゴンの死体を偽装した詐欺師と言われるだけの事。』


「大事じゃねぇか!!」


買取金額の返還で許してもらえるか?

いやでも追加で罰金はあるだろうなぁ・・・。

どうしよう。


とにかく街に戻って確認取らないとダメだよな?


帰ろう。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「あのーユキさん?どうされたんですか?そんなに慌てて」


「討伐したはずのドラゴンが生きてた。」


「はい?それってどういうことですか?」


「薬草の採集が終わった帰りに山を散策してたんだけど、その時に見つけたんだ・・・相手も僕のこと覚えていたし、間違いない」


「でも死体を確かに確認しましたよね?」


「それが魔素をベースにした分身体だったらしくてそろそろ消えると言ってて」


「なるほど・・・状況は分かりました。ですが残念な事に対応は出来ません」


あれ?何かおかしい。

雲行きが怪しくなってきたぞ?


「何か方法は無いんですか?」


「方法と言いますか・・・もう何も出来ないんです」


もう?もうって言ったなこの人!!

タイムリミット的なやつでもあったのか?


「どうしようもないんですか?」


「はい。だってもう調査官の人が来てますから」


はい?


「はぁぁぁぁぁぁ!?」


もう来てるのかよ!!手遅れですかそうですか。


「終わった・・・人生終わった。」


「理由は聞かせていただきました。」


その声は唐突に後ろから聞こえた。


「誰です?」


「私は調査官のシェスカといいます。あなたの言い分は聞かせていただきました。同時に嘘でないことも確認が取れました。偽証罪は取り消しましょう」


おお!!

雲行きが晴れてきたぞ!!


「ありがとうございます」


「ただし!!クエストは失敗した扱いになるため青金貨2枚の返還を要求します。」


ですよねー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ