新装備はどうなる!?
「お邪魔します・・・」
そこは本当にお店なのかを疑いたくなるほど薄暗い部屋だった。だが、壁にかけられた武器を見ると、武器屋であることが分かる。
どうやらここが鍛冶師メビウスの店のようだ。
「あのー!!誰か居ませんか!!」
近所迷惑にならない程度ではあるが、出来るだけ大きな声で呼びかけた。
だが、返事は帰ってこない。
留守だろうか?
「お留守ですかぁ!!」
もう一度声を上げた。すると奥の方から微かに物音が聞こえた。
誰か居るようだ。
出てこないのならこっちから行かせてもらおう。
ゆっくりと奥の部屋に続くドアに近づく。
するとまた何かが動く音がした。それは足元からだ。
足元を確認するとそこには・・・
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!!」
Gがいた。
「うるせぇぞ!!何騒いでんだ!?」
◆◇◆◇◆◇◆◇
恥ずかしい・・・ゴキブリ見て発狂した上にそれを目撃されるなんて・・・
「坊主名前は?」
「ユキ・・・舞城祐希です。」
「それで?何でここに居たんだ?」
「魔鉱石の採集クエストを受けたので集めた魔鉱石を依頼主である、メビウスさんに届けに来たんですよ。」
「おお!!そりゃありがてぇ。報酬はギルドで受け取ったか?」
「はい。貰いました。」
「そうか。それじゃあ魔鉱石を貰おうか。」
「どうぞ」
「なかなか質が良いのを揃えたな・・・腕がなるぜ!!」
どうやらこのおじさんがメビウスのようだ。
これで正式にクエストクリアだな。
「それじゃあ僕はこの辺で失礼しますね。」
「まちな!!」
「なんです?」
「依頼したより多く取ってきたみたいだからな。お礼に坊主の装備を見繕ってやろう。」
「ホントですか!?」
「ああ。任せとけ。武器は何を使ってるんだ?」
その後、2時間程の時間をかけ、僕の装備が決まったのだった。




