ウィキペディアの記事を利用するにあたって
作家さんによってはウィキペディアから記事を引っ張ってきて利用しようか迷うことがあると思いますが、その是非の判断材料となる事柄を示します。個人的な結論としては引用の範囲内で、または参考程度にして自分の文で書く、です。
※注意※ この文書の正確性は保証しません。正しいかどうかはあなた自身が判断して下さい。
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【ウィキペディアのライセンス (利用許諾書) について】
ウィキペディアの記事は原則としてクリエイティブ・コモンズ・ライセンスというライセンスのもとで利用できます。このことは記事のページの下に、常に表示されています。https://ja.wikipedia.org/ を開いて確認してみると、次のような記述が確認できるはずです。
⚓ウィキペディアから引用⚓
テキストはクリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンスの下で利用可能です。追加の条件が適用される場合があります。詳細は利用規約を参照してください。
⚓引用ここまで⚓
⚓ウィキペディア (モバイル版) から引用⚓
コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 3.0のもとで利用可能です。
⚓引用ここまで⚓
“クリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンス” (または “CC BY-SA 3.0”) というものが何なのかは、http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja に日本語で説明があります。ウィキペディアに書かれた非公式な全文の和訳は https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%BA_%E8%A1%A8%E7%A4%BA-%E7%B6%99%E6%89%BF_3.0_%E9%9D%9E%E7%A7%BB%E6%A4%8D で見られます。
何が書いてあるのか分からないぜ! と言う方のために、一つ事例を述べましょう。あなたはウィキペディアの記事を一部分でも小説内に取り込んだとします。この時単純な切り貼りや多少の改編は問いません。とにかく取り込んで公表しました。
この場合その小説は “クリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンス” に従って、誰でも商用利用を含めて利用できる、誰でも改編・加工できる、クレジットと改変部分の表示をしなければならない、ライセンスは継承され、ライセンスの変更や制約の追加は認められない、という扱いとなります。
つまり公表したらあなたの支配下から離れて、全人類の手によって成長していく小説になるわけです! あなたは文化に貢献するための、素晴らしい英断を下しました!!
えっ? こんなはずじゃなかった? またまたご冗談を!
以上が事例となりますが、おそらく本当にこんなはずじゃなかったと考える作家さんもいることでしょう。そのため、作品にとって本当に必要な部分を引用で引っ張るか、元となった出典物を参考に自分が理解した内容を自分の言葉で書くこととなります。
引用は著作権法で定められた権利ではありますが、度を超えた安易な引用は認められません。引用についてはウィキペディアでは https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E7%94%A8 に記述されています。
もともとウィキペディアは検証可能なように出典物を参考にして記事が書かれます (検証可能性 https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7 )し、出典物については記事に示されています。
なので元々の出典物を参考にするのが最良の答えとなります (面倒くさいけどね)。
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【記事の正確性は保証されない】
ウィキペディアに書いてある事を鵜呑みにして、すべてが正しいと判断してはなりません。掲載されている記事は、あなたを含めて誰でも編集できるし、間違った理解から記述されている可能性もあるからです。
掲載されている記事は参考程度に思っておくべきです。過去には犯罪者が記事を改竄し、詐欺に利用した事件があるくらいです。また内容を切り貼りしたものは、学術論文として認められることはありません。
それに自作自演や荒らしと呼ばれる行為もあるし、編集合戦と呼ばれる、複数人がそれぞれ自分が正しいと思う編集を互いに繰り返す行為も見受けられます。
記事が正しいかどうかは出典物と編集者の理解度にかかっています。
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【ウィキペディアの記事を取り込む方法】
最後にウィキペディアの記事を取り込んでも問題ない場合について述べておきます。
それは自分が作った部分がクリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンス、またはその互換ライセンス下にある場合となります。
例えば不特定多数による合作小説 (あるいは家の設計図や音楽などの他のあらゆる創作物) を作りたいという時であれば、大きな助けになるでしょう。
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ウィキペディアに掲載されている膨大な記事は、何かと資料に役立つのも事実です。利用する場合は気を付けて、良い執筆生活を送りましょう!
【参考】
◉Wikipedia:ウィキペディアについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
◉Wikipedia:免責事項
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%85%8D%E8%B2%AC%E4%BA%8B%E9%A0%85
◉クリエイティブ・コモンズ
http://creativecommons.org/
◉クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
http://creativecommons.jp/
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