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回避特化のメイン盾  作者: Bさん
6章 防衛戦
37/55

23話

「で、ペットだっけか」


 今回は俺が先制する。俺たちは休暇を終えて食堂に集まっている。


「うん、ペットだね。戦力の増強の為にも取っておいた方が良いと思う」


 戦力が増えるよ。やったね、グレッグちゃん。グレッグは既にエイミーのペットのような気がするが、言わないでおく。


「それで、どうやって取るんだ?メインストーリーをこなせと言われても今更辛いぞ?」


「いや、もっと簡単に取れるみたいだよ。攻略組の人がストーリーを進めてくれたお陰で道具屋でテイムのスキルが売られるようになったみたい」


 本当に簡単だった。スキルを買うだけか。高いのかもしれない。


「面倒だから買っといたよ。これがスクロールだから各自使っておいてね」


 そう言うと俺たちにスクロールを渡す。金銭の請求をして来ないという事はそこまで高くないようだ。全員で覚える。


「これって生命体って書いてあるけど、どんな生物でも良いのか?例えば町の人とか」


「うん、あくまで同意があること前提だけどね。他のプレイヤーもペットに出来るよ。1人までだけどね」


 何 だ そ れ は。開発はっちゃけ過ぎだろ……。


「あら、ならグレッグは私のペットね」


「ああ、うん。そうだね」


 エイミーとグレッグがそんな事を言っている。本当にやるのか、こいつらは。


「なら私はアドンのペットですね」


「む?むぅ……」


 アシュリーの言動が遠慮なくなっている。この休暇の間に何かあったのだろうか。怖くて聞けない。サーシャの方を見るとこちらを凝視している。期待を向けるんじゃない。


「サーシャ、俺たちは普通のペットを探そうな」


「……残念」


 どっちがどっちのペットになるつもりだったのだろうか。何か俺らって変態パーティになっているな。


「それじゃ、確認の意味も込めてスキルを使ってみようか。エイミーお願いね」


「解かったわ。”テイム”」


 エイミーはグレッグに向かってテイムを使う。見た感じだと全く変化がない。首輪が発生するとかそういうのもない。グレッグが何故か光悦とした表情をしているが無視しておく。


「なるほど、そういう事なのね」


 エイミーが1人で納得している。本人たちには、何か変化があったのだろうか。


「ふぅ……何か相手のモノになる感覚っていいね。スキルを見ると主従関係が増えているみたいだ。ステータスの上昇が馬鹿にならないみたいだから、仲間と主従関係を結ぶのも有りかも知れないね」


 どうやらペットとの関係という項目が出来るらしい。グレッグの性癖は置いとくとして。


「だそうですよ、アドン。私たちも結びましょう」


「腹を決めた。そうさせてもらう。”テイム”」


 ペットの主従契約というより、こいつらは何だか結婚のような気がしなくもない。アドン、いいのかそれで。


 これで契約をしていないのは俺とサーシャだけになった。もうやだこのパーティ。あ、でも離れていても呼び出せるという機能は良いかも知れない。ボス戦とかダンジョンでは呼べないらしいが。


「俺とサーシャは普通のペットを探すよ。皆につき合わせるのも悪いし、親睦でも深めていてくれ」


 俺はそう言うとサーシャの手を取って家から出て行く。何だか居た堪れなくなった。あの雰囲気に流されると俺とサーシャも契約を結んでいそうだったし。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆


*グレッグ視点*


「出て行ってしまったね」


「居辛い雰囲気だったからな」


 僕とアドンはそう言葉を交わす。お互いのパートナーと契約を結んでいる状況では普通のペット探しに行くのは難しいだろう。


「いつのまにアシュリーとアドンはそんな関係になったの?今までも怪しいとは思っていたけど」


 エイミーが2人に聞くとアドンが明後日の方向を向く。言いたくないらしい。エイミーはアシュリーに何か耳打ちするとアシュリーが頷いていた。後で暴露されるのだろう。


 僕は何となくヘルプのペットの項目を見ている。いつの間にか追加されていたらしい。


「なるほど、主の命令には基本的に逆らえない。本心からの拒否は出来るだってさ。僕がエイミーの命令に逆らうはずが無いのにね」


 そう言ってエイミーに笑いかける。エイミーは訝しげな目でこちらを見るとこういった。


「ならアドンと寝てきて」


「え?ちょ、それは無理。本当に勘弁して」


 とんでもない命令を出してきた。僕はMだけど男相手は絶対に嫌だ。


「それはわしも勘弁して欲しいぞ。今はアシュリーというパートナーもいるからな」


 どうやら男がどうこうではなくアシュリーに操を立てるらしい。何だかんだでこの2人は固い絆で結ばれているようだ。


「私が主になった方が良かったですね。その方がアドンに色んな事をさせることが出来そうです」


 アドン、命拾いしたね……。本当にそう思う。


「あの2人がどんなペットを連れてくるか楽しみだね。結局2人で契約してても驚かないけどさ」


 どんな仲間が増えるのだろう。楽しみだ。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


*フィルム視点*


「さて、意気込んできたが、何をペットにしようか」


「兎?」


 いきなりやる気のない答えが返ってくる。兎をペットにするくらいならサーシャをペットにしている。


「もう少し戦力になるペットにしよう。売ってたりしないのかね」


「それなら私をペットにした方が早いと思う」


 どうやら諦めていなかったらしい。それも良いんじゃないかな、と思えてしまうのが辛い。


「例えば空を飛べるペットなら移動が楽になると思わないか?今までみたいに村と村の間を歩いていく必要がなくなるし」


「ペガサスがいい」


 サーシャが言って来る。変な所でロマンチックだな。でもペガサスなんて居るのか?


 掲示板や町の人から聞いてみるが、全然知らないようだ。存在しないのかも知れない。ちなみにグリフォンは居た。


「グリフォンにしようよ」


 と言ってみるが、断られる。どうにもあの嘴が苦手らしい。昔にたような生物に突かれた事があるのだろうか。何か無いか掲示板を見る。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


ペットスレ part3


444 名無しの剣士さん

俺はウルフにしたぜ

格好いいのなんの


445 名無しの槍使いさん

乗物の方がよくね?

移動に便利な馬がベスト

槍との相性も良いからフィールドだと最高


446 名無しの魔術師さん

ああ、騎乗しながらの戦闘か

魔法は中断されてしまうんだよな


447 名無しの弓使いさん

弓は一応いけるぞ

ただ、訓練しないと当たらない


448 名無しの剣士さん

なるほどなー

相性もあるのか


449 名無しの魔術師さん

上空から魔法は最高だぞ

ただ、飛行時間に制限があるから

休み休みだけどさ


450 名無しの付与師さん

問題はボス戦とかに連れて行けないんだよな

ステ補正があるから良いといえば良いんだけどさ


451 名無しの双剣士さん

なら、仲間と契約を結んだらどうだ?

お互いに信頼している関係なら効果が高いぞ


452 名無しの大魔術師さん

それは余程信頼してないと辛いだろう

実際、主が下僕に対して命令できるし


453 名無しの剣士さん

つまり、女と契約すれば・・・ゴクリ


454 名無しの魔術師さん

そもそも仲良くなければ拒否されるだろ

町の人を狙ってみるかなー


455 名無しの槍使いさん

町の人だと戦力にならなそうだな


456 名無しの双剣士さん

いや、そうでもないぞ

街中までトレインした奴がいたけど

普通に敵を倒してた


457 名無しの魂付与師さん

それはまた・・・

ファンタジーの世界の住人は強い事が条件か


458 名無しの重戦士さん

でも、いつかこのゲームはクリアされるから

別れが辛くなるぞ


459 名無しの剣士さん

あ・・・そうか

普通のペットでも愛着湧くしなぁ・・・


460 名無しの槍使いさん

とんだ地雷スキルじゃねーか

遠くない内に別れるのが確定とか

・・・どうするか


461 名無しの双剣士さん

だから仲間内にしておけと

同性同士ならそこまで酷い命令はされないだろ


462 名無しの剣士さん

実は俺・・・


463 名無しの双剣士さん

それ以上はやめろぉぉぉぉ


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「別れか……」


「うん……」


 ペットとどれだけ仲良くなっても近いうちに別れる事になる。それを知った上で契約をしなければならない。そう考えると色々と思うことが出てくる。


「サーシャ、契約しようか」


「うん、その方がいいね」


 そして俺たちは同時にテイムを使う。どっちが主になってもいいように。


 


 



「フィルム、お手」


 サーシャがそんな事を言ってくる。俺だって人間だ。そんな命令には聞きたくない。俺は右手をサーシャの手に乗せる。


「あるぇ?」


 思わずそんな言葉が出てしまった。どうやら本心から拒否しないと体が勝手に動いてしまうらしい。これはやばい。俺たちはあの後自宅の俺の部屋に戻った。グレッグ達からはやっぱり、という呆れたような解かっていたような顔を向けられてちょっと悔しい思いをした。とは言え、選択には後悔はしていない。


「フィルム、3回回ってワン」


 俺にだってプライドはある。こんな命令を聞くわけにはいかない。俺は全力で拒否しようと考えるが、体は勝手に動いていく。どういう事だろうか。


「ワン」


 そして最後に屈辱的な言葉を発する。もしかして拒否って何かあるのか?ステータスを確認してペットの状況を見て見る。主はサーシャ、これはいい。隷属100%。コレはなんだ。


「もしかして、100%になっていると相当頑張って拒否しないと駄目なのか?」


「かもしれない。これでフィルムは私の思うがまま」


 サーシャが何やら怖い事を言っている。アシュリーみたいにならない事を祈るしかない。


「しかし、俺が主になったらサーシャを好きな様に出来たのか。そう考えると残念だな」


 もう俺の欲望のままに操る事が出来たのだろう。やりたいことは一杯あったのに残念だ。


「私だってフィルムの……九郎さんの望む事は拒否しないよ?」


 そう俺の目を見ながら言ってくる。この子はどこまで俺の心を抉って来るのだろうか。俺はサーシャを抱きしめキスをする。そう夜は始まったばかりだ。

サーシャは依存、エイミーは征服、アシュリーは独占

まともな人がいませんね?

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