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闇を越えて  作者: 龍道
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父の正義

世の中には闇と光とある。

人はいつだって、光と闇の間をさまよって

いる。

だが、闇を抱える人間ほど、人生の厳しさを

知っている。

しかし、闇は人を追い詰める。

自殺・殺人と言った形で

それはでる。

人は弱い生き物だ。

だが、ほとんどの人は闇を抱えても

耐えて生きることができる。

それでも危うい、何が起こるか

わからないのが

人間だ。

人は迷いばかりだが

成長もする生き物だ。

だが、成長は決して綺麗事

ではない。

成長をするということは

何かを選択したということだ。

光と闇は誰しももっているものだ。

そこから、抜け出すことはできない

しかし、世の中には希望の光という名の

光が存在する。

それは、あらゆる選択肢の中で

人が自ら選び前に進んだ結果なのだ。


広大な海の前で四人の子供達が

戦っていた。

一人は、天城優斗(四歳)、戦ってる相手は雄介(四歳)、月島清美(四歳)、幸子(四歳)

優斗は圧倒的に強かった木の棒を使った突きで雄介を倒した。鋭い突きだった。

清美も圧倒的な強さを見せた。こっちもやはり突きだった。

清美の父、月島望は、優斗と清美の戦いだけはさせなかった。

優斗は、間違いなく清美に惚れていた。だから、わざと負けるのが、わかりきってたからだ。

だが、清美もまた、優斗に惚れていた。雄介とも戦わせなかった。

雄介も清美に惚れていた。

そして、幸子は雄介に惚れていた。

マセガキ四人だ。

ちょっと望は、溜息をついた。

そして、夕方になり、四人を家に送った。

四人共に車の中で寝ていた。よっぽど疲れたのだろう。

この四人は本当にやんちゃだ。

何でもやりたがる。

ま、清美にも自分を守れるように空手も柔道も剣道もかじらせてる。

女の子だからな。おしとやかな方がいいんだが、それでも、男の子をメロメロにさせてしまうんだから、たいしたもんだ。我が娘ながら。

勿論、清美の容姿は、親バカだけじゃなく、本当に可愛い。

そして、何より純粋だ。私は清美の成長をメモに書いてある。

メモを仕事用とプライベート用にわけてある。

どちらも、誰にも見せる気はない。知子は、その周間に気づいてる唯一の人物だ。

だが、この様子を清美が、覚えてることに私は気づいてなかった。

清美は二年前、曾祖父である松山慶一郎に会わせた時の事だ。

松山慶一郎は、元首相で表面上は日本で一番力を持つ男だ。

何故、表面上かは省く。

清美を肩車して、松山慶一郎の家に向った。我ながら、無茶しすぎだと自嘲したが、まあいい。

この娘の味方に松山慶一郎がなってくれれば、いざという時、助かる。

だが、案の定、松山慶一郎は清美を見て

「望、こんな小娘何で連れてきた?」

私は笑みを浮かべて

「清美にもあなたに会わせた方がいいと思いまして」

「相当、自信があるんだな。そんな小娘に対して」

一瞬、静寂になり、松山慶一郎は目を瞑っていたが、目を開けて清美を見た。

「小娘、この家にあるサッカーボールを見つけてこい。そしたら、認めてやる」

清美を私は降ろし、清美は笑みを浮かべて

「いいよ。清美、見つけてあげるよ。曾祖父ちゃん」

清美はこの部屋にあるサッカーボールを簡単に見つけた。

「小娘、何故、この部屋にあると思った?」

「だって、曾祖父ちゃんは、自分の認めた人としか話さないんでしょ?だったら、他の部屋に置くわけないじゃん。だから、簡単に見つけられたんだよ」

松山慶一郎は満面の笑みを浮かべて

「素晴らしい。清美、何か困ったことがあったら、いつでもいいなさい。ワシが助けてやる」

「そう、仰っていただけると助かります」

「まったく、お前には、驚かされてばかりだな。望。もし、見つけられなかったらどうしたんだ?」

「こんなこと、清美なら、簡単ですよ。英才教育も始めているんですから。この程度のことをみやぶれないわけがありませんから」

「たいした自信だ。だが、ワシはこの娘を認めた。これから、どう、成長していくのか楽しみだ」

そう言って豪快に笑った。

二年前のことを、思い出して笑ってしまった。

車での俺の言葉をまさか、聞いてたとはな。寝てるフリをしたわけだ。

二歳でそんな芝居ができるとはな。今はすっかり寝ているが。

やはり、清美の成長は楽しみだ。ずーっと清らかなままでいてくれたらいいな。

私は堺義弘親子を家に招いた。孝一は、清美と遊びに行った。

「しっかし、清美ちゃんは、可愛いなぁ。なぁ、望」

「ああ、まったくだ。純真無垢だからな。ずーっとそのまんま成長してほしい。

清美の容姿なら、男の一人や二人簡単に見つかるだろうしな。

だが、清美が手に入れた男を見たら、半殺しにしちまうかもしれないけどな」

義弘は苦笑しながら

「その顔で言うと、本当にやりそうだが、お前にはそんな事はできないだろうな。

清美ちゃんが本気で惚れた相手なら、清美ちゃんの幸せだけ考えて認めてしまうと俺は思うけどな」

「義弘、冗談は冗談で返そうぜ」

「それもそうだな」

「しっかし、ませてるよなー。清美ちゃん」

「私達も似たようなものだったろ?」

「それもそうだな。五人で遊んだよな」

「ああ、俺はずーっと好きだった。お前はどうだ」

「俺は今は知子の事しか、考えてないよ。知子の気持ちに私は気づかなかった。

ずーっと思い続けてくれた。それにあいつも、いい旦那を見つけたみたいだしな」

「そうか。確かにな。でも、倉橋久光じゃなきゃ変わってたのにな」

「もう、昔のことだよ」

「それもそうだな」

孝一と清美は、剣道をやっていた。

一つ一つ孝一は、稽古をつけていた。




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