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不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


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第43話 杏さんのエプロン姿

『そうなんだ、じゃぁしばらくは佐賀にいるの? お婆ちゃんの事、大事にしてあげてね。それじゃ私は学校行って来るね、お母さんも気を付けてね』


 お婆ちゃんの所にお見舞いに行ってるお母さんに、朝学校に行く前に電話をした。

 週末だったので、先生と詳しい話は出来てないそうだけど、どうやら余り調子は良くないみたいだった。


 ゆっくりとお婆ちゃん孝行をしてくるように伝えて電話を切った。


「お婆ちゃんの具合心配だな」


 『キュアⅥ』クラスのお薬が必要かもしれないな。

 若しくは【聖魔法】でパーフェクトヒールを覚えるためにはまだレベルを二十七も上げないといけないから頑張らないとね!


 それまで、お婆ちゃんもってくれるといいけどな。

 キュアⅥは買えば二千五百万円だけど、買うお金はあっても、売りに出ていることがまず無いからね。

 世界中で待ち望んでいる人が予約をしている状況だし……


 私にできる事は探索を頑張って、お婆ちゃんを治療できる手段を手に入れる事くらいだよね。


 一人なので朝食もトーストで済ませて学校に向かう準備をすると杏さんから電話がかって来た。


『心愛ちゃんおはよう、今日は何時ごろに戻ってこれるかな?』

『お早うございます杏さん。今日は大体家に十五時半くらいになると思います。サークル活動の事で少しだけ野中先生と話すと思うので』


『そう解ったわ、相談したい事も有るからそれくらいの時間には、食堂の方に居るわね』

『渡してある鍵で勝手に入って貰って全然構いませんので、よろしくお願いします』


 杏さんには店舗側の鍵を渡してあり自由に使って良いように伝えてある。

 でも話しって何だろうな?


 とりあえず学校から帰ってきてからだよね。

 誰も居ない家に「行ってきます」と声を掛け学校へ向かった。


 学校では、お昼休みに野中先生に放課後少し時間を取って貰うように伝え、骨折も治って通学して来た希の元パーティメンバーの三人にも声を掛け、橋本先生が先日言っていたダンジョン活動の安全性を高めるために行うサークル活動について、の話をしてもらう事になった。


 参加をしない私がしゃしゃり出るのも変だし、顔つなぎだけをしたら私と希は帰る事にしている。

 今後の活動の中で必要な事があれば協力は出来る範囲で行うとも伝えてあるので大丈夫だよね?


 ◇◆◇◆ 


 放課後になって先生と日向ちゃん達との顔つなぎも終わり、私は希と家に帰る事にした。

 お店側の方から回ると、杏さんのポルシェが駐車場に停まって居たので、そのままお店の入口から入った。


「ただいまー」

「お帰りなさい、心愛ちゃん、希ちゃん」


 杏さんが何故か、かわいらしいエプロンをしてカウンターの中でコーヒーの準備をしていた。


「杏さん、その恰好メチャ似合いますね」と私が言うと、希も「その大きく押し上げられた胸周りのエプロンの生地が羨ましいです」と「何処の酔っぱらいおやじよ……」と思うような発言をした。


「すぐコーヒー淹れるね」

「ありがとうございます、杏さん。でもそんな気を使わなくても大丈夫ですよ」


「仕事量は少ないから、これくらい全然平気だよ」

「杏さん、朝、電話で言っていた話しってどんな事ですか?」


「それね、結構凄い事だけど希ちゃんにも聞かせちゃって大丈夫かな?」

「希、話しが漏れたらステータスオール一だからね」


「そんなぁ酷いです。解ってますよぉ私も聞かせて下さい」

「と、言う事なので希にも聞かせて大丈夫です」


「じゃぁ一緒に聞いてもらうわね」


 カウンターに対面で座って、淹れたてのコーヒーとお茶菓子が並んで話が始まった。


「まずね、心愛ちゃんの言ってた西新のマンションは、もう仮契約して置いたわ。特別にもう鍵も預かって来てるから後で行って見ましょう。結構いい感じの所だったよ」


「ありがとうございます。楽しみです」


「それでね、私からのお話は昨日の夜にダンジョン協会に心愛ちゃんのドロップした品物の納品に行ってたんだけど、その時に何げなくダンジョンの入口を見つめて【鑑定】を発動しちゃったらダンジョンにステータスって言うかランクがあったの」

「え? 何ですかそれ? ダンジョンのランクって」


「他の所を見てる訳じゃ無いから、はっきりとはしないんだけど、博多ダンジョンの場合だとね」

 

『NO386ダンジョン 階層数42 Cクラス 現在到達階数22』


「て、いう表示が見えちゃったの」


「それって……凄い事実ですね。他の所がどうなっているのか知りたいなぁ」

「先輩、ダンジョンって一番下まで行ったらどうなるんですか」


「誰も辿り着いた事無いから解んないよ」

「そうね、何処の国も軍の部隊で探索を進めてるけど全部のダンジョンが探索されている訳でも無いし、現時点では私たち以外は鑑定も出来ないから、どこのダンジョンを攻略するのが正しいかも判って無いし、とりあえず他の国内ダンジョンを調べてきたいと思うの。当然協会にも言えないから私達のチームだけでやるべきだと思うんだよね」


「そうですね、私も凄く知りたい気持ちでいっぱいですけど他の人に伝えるのは問題が大きすぎると思います。まず国内の状況だけは把握したいので杏さん申し訳ないんですが、出張を頼んでも良いですか? 経費はパーティ資金で処理しますので、全国十一か所のダンジョンを明日から回って貰ってダンジョンステータスを把握して頂きたいと思います」

「了解です。では私は早速今から心愛ちゃん達を西新のマンションに案内したら出発するわ。国内だけだから三日あれば全部鑑定して戻ってこれると思うから鑑定した場所からデータはメールで送るわね」


「よろしくお願いします」

「任せて」


「先輩、なんだか世界のダンジョン攻略の最前線が、この食堂になっちゃったみたいで、私超ワクワクしてますぅ」

「そうだね、流石に私もちょっとワクワクしてるよ」


 でも……ダンジョンは人類をどうしたいんだろうな……

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