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不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


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第37話 カミングアウト

「何かな?」


「私が作った茶碗蒸しです」

「あら、いきなりね? いつの間に作ったの?」


「ちょっとアイテムボックスの性能調査で、昨日の夜作って、あったかいままアイテムボックスに仕舞っていました」

「そうなんだ、あ、熱々だね、それにいい香りがする。いただきます」


「あ、やっぱりちょっと待ってください。何も言わずにお出しするのはやっぱり駄目です」

「どうしたの?」


「ごめんなさい、そのお料理で私スキルが身に付いちゃったんです」

「他の人が食べたらどうなるんだろうと思って、黙って出そうとしてごめんなさい」


「なぁんだ、そんな事か、美味しそうな茶碗蒸しを出して貰って謝られる事なんか無いよ、いただきます」

「どうですか?」


「何これすっごく美味しいじゃない。こんなに美味しい茶碗蒸し今までの人生で食べた事無いよ」

「そうですか、良かった……じゃ無くて、何か変わりましたか」


「あ、声が聞こえたわ。【鑑定】スキルを取得しましたって」

「え? 【鑑定】だけですか? 選べたりしなくて」


「そうね【鑑定】とだけ聞こえたわ」


 どういう事だろう?

 もしかして私がこの料理で【鑑定】スキルを選んじゃった事で、このスキルを取得するためのお料理が固定されちゃったって事なのかな?


「杏さんもう一つ食べて頂いて良いですか?」

「他にもあるの? 喜んでいただくわ」


「かつ丼です」

「これも綺麗でいい匂いがしてくるわね。いただきます」


「美味しいわ、他のお店で頂くかつ丼とは全く別次元の仕上がりね。まさか心愛ちゃん、この仕上がりで満足してないの?」


「いえ、ダンジョン食材のお料理には今は満足できてますけど、このお味で出来るのは、せいぜい一日に五人前くらいだから、まだまだ修行が必要なんです」

「あ、聞こえたわ。素敵【アイテムボックス】ですって」


「やはりそうでしたか、解りました。理解は出来たと思います」

「え? どういう事?」


「スキルを覚えるルールです。その二つのスキルは私から杏さんへのプレゼントです。どちらも私の担当として凄く有用だと思うので、役に立ててください。ただそれを使える事や、覚え方は秘密にして頂けると助かります。アイテムボックスの使い方などは、アイテムボックスをイメージして鑑定してみると詳しく解りますので」

「心愛ちゃん、ありがとう。私を心から信用してくれている事の証だよね? 心愛ちゃんの役に立てるように頑張るよ」


「あらためて、よろしくお願いします」

「希ちゃんはスキルを使えるの?」


「まだステータスを調整して上げただけです」

「今後、戦闘のレベルに応じて取得して貰うかどうかを決めていきたいと思います」


「そうなんだ」

「スキルを身に付けちゃうとそれに伴う責任も背負っちゃうと思って、希にはまだ重たいかもしれないなって……」


「あら? 私なら大丈夫なの?」

「杏さんは私が知っている大人の人で一番信用が出来ると思いましたから」


「それは過大な評価をありがとうございます。お母さんとかはダメなの?」

「一番最初に候補から外しました。絶対喜んでこんな事出来ますけど? とか言ってテレビ出たりしそうです」


「それは……駄目ですね」

「そろそろ希、会ってる頃ですね。上手くいってるかなぁ?」


「大丈夫だよ、相棒(バディ)を信用してあげなさい」

「はい。でももう杏さんも相棒ですよ?」


「喜んで(うけたまわ)るわ」


 そこでスマホに着信があった。

 希からだ。


『はい、どうだった? 上手くいったの?』

『先輩、ありがとうございます。二人共綺麗に元通りに治って、凄く感謝して貰えました。ご両親の行動に二人も凄く困ってて、もし怪我が治っても学校に顔が出せないとか思ってたらしくて』


『そうなんだね、でもその問題も後は熊谷先生に任せたら大丈夫だから』

『それでですね、二人がどうしても先輩にお礼が言いたいって言ってて、連れて行っても良いですか』


『うん、判ったよ。美味しいコーヒー淹れる準備して待ってるね』



「上手くいった様ね」

「はい、良かったです」


「ちょっと思ったんだけどさ、さっき先生達が言ってた学校で行うダンジョンの安全を高めるサークル活動。二人に任せたらいいんじゃない? 経験を生かした良い活動が出来るんじゃないかな」

「あ、それ凄く良いです。今から来るので私からもお願いしてみます」


 希と悟君が日向ちゃんと昭君を連れてやって来た。


「いらっしゃい。みんなコーヒーでいいかな?」

「「「「はい」」」」


「柊先輩、ありがとうございます。これでまた陸上で頑張る事が出来ます。本当の事言うともう諦めてました。両親があんな事言いだしちゃうし、学校も辞めるつもりで居たんです」

「俺も、うちの両親が日向の両親と一緒になって俺達の怪我をお金にしようとする姿を見て、呆れかえってました。それでも今まで育ててくれた恩もあるんで、何も言えなかったんです」


「うん、自分達でこれから正しいと思う事をして行けばいいと思うよ。今回の怪我はいい勉強になったと思って」

「あの、ポーションの代金、必ず俺達時間かかってでも払いますから、少し待ってもらえますか?」


「ああ、それね、あれは希にあげちゃった物だから希に聞いてね。それでもどうしてもって言うなら、私の代わりにサークル活動をやって欲しいかな? 野中先生に頼まれたんだけど、私、時間無いから代わりの人探してたの。日向ちゃんと昭君と悟君の三人が中心になってやってもらえると助かるなぁ」


「なんでもやります!」

「私も、陸上の練習以外の時間なら手伝います」


「そっか、希。それならポーション無料でいいよね? 私たちの稼ぎ時給にしたらサークル活動に使う時間がポーション代より絶対高いからね」

「そうですね、OKです」


「先輩、日向ちゃんなんですけどダンジョン動画の編集が凄く上手なんです。先輩が許可してくれるなら今後、先輩の動画の編集を日向ちゃんにお願いしてもいいかな? って思ってるんですけどどうでしょう」

「動画の編集かあ、色々秘密の部分が多いけどその辺りは守れるのかな?」


 その言葉を受けて希と日向ちゃんが何かを話してから返事をしてくれた。


「心愛先輩、私、先輩の事を本当に感謝しています。秘密の部分も絶対守りますから是非お手伝いさせてください」

「それじゃぁお願いしちゃうね。今のままだと希が睡眠時間を取りそうになくてバディとして、それはどうなの? とか思ってたから」


「先輩、私の事そんなに心配してくれてたんですね。これはもう愛以外のなにものでもないですね!」

「希、一線を超えるような発言はすべて却下だからね」


 こっちは上手くいったかな?

 後はご両親だけど熊谷先生お願いしますね!

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