第158話 竜騎士
私たちと樹里さん美穂さんの五人が先頭で守護者の部屋に入り、ぞろぞろと教育隊のメンバーと教官も入った所で扉が閉じられた。
この階層の守護者はレベル17の『リトルマンモス』だよ。
リトルと言いながらも体高三メートルを超える巨大な体に、長い鼻、二メートルを超える牙が特徴の毛の長い象さんだ。
念には念を入れて鑑定を行う。
~~~~
『リトルマンモス』 レベル17
HP 17000/17000
MP 170/170
攻撃力 90
防御力 170
敏捷性 17
魔法攻撃 90
魔法防御 17
知力 17
運 0
ブリザード
踏み潰し
氷属性を吸収
弱点:火属性
~~~~
「敵の弱点は火属性です。初めて見る敵ですのでどんな攻撃をして来るのか見たいから、結界を貼って挑発してみます」
そうみんなに伝えると、教育隊のメンバーは不思議そうにしていた。
岡田一曹も、こんな事は経験したことが無いので教育部隊のメンバーに銃を構えさえた。
「岡田教官、心配は不要です。この程度の敵だと一撃ですので。それ以前に攻撃が届くこともありませんから」
「進藤准尉、一撃というのは本当なのですか? それに弱点とかはどうやってわかるのですか?」
「心愛ちゃんは上位の鑑定スキルが使えます。それに結界を貼ることも出来ますから」
「結界……まさか、金沢に張られた大結界も彼女なのですか?」
「内緒ですよ?」
そんな事を話している間にリトルマンモスが突撃してきたが、その長い牙の攻撃も巨体を生かした突進も、ブリザードの魔法もすべてが結界に阻まれた。
「先輩、もうやっちゃっていいですか?」
「うーん、折角、樹里さん達の後輩が見てるから美穂さんと樹里さんに任せてあげようよ」
「はーい」
「と言う事で、樹里さん、美穂さんお願いします」
「了解、美穂やるよ」
「OK」
美穂さんが土属性魔法のピットフォールを使いリトルマンモスが五メートルほど下に落とされた。
そこに樹里さんの火魔法がさく裂する。
『ボルテックスファイア』
ダメ押しで美穂さんがセラミックランスを発動するとリトルマンモスは黒い霧に包まれ消え去った。
その様子を見ていた教育隊のメンバーから歓声が上がった。
教官からはため息が漏れる。
「これ程とは……」
「私たちだったからこの程度ですけど、心愛ちゃんならもっと凄いですから」
みんなが憧れの眼差しで樹里さんと美穂さんを見ている中を「それでは金沢でまたお会いしましょう」と伝えて、十五層へと降りた。
「先輩、いよいよ十五層ですね。どんな子がテイムできるのかワックワクですぅ」
「そうだね、希、そういえば竜騎士のJOBってどんな性能なの?」
「えっと、ちょっとSAIA貸してもらっていいですか?」
希がそう言ったのでアイテムボックスからSAIAを取り出して渡した。
希が自分をアナライズする。
~~~~
真田 希 16歳 (女) レベル53 ランキング854,865位 ランク イエロー
HP 13,300
MP 1,030
攻撃力 153(+60)
防御力 103(+30)
敏捷性 153(+60)
魔攻力 153(+45)
魔防力 63(+18)
知能 103(+30)
運 173
ポイント 0
スキル:【アイテムボックス】【聖魔法】【パーティ作成】【水魔法】【氷魔法】【火魔法】【トラップキャンセル】【風魔法】【シークレット】【雷魔法】【身体強化】【土魔法】【言語理解】【魔力強化】【リミットブレイク】
【JOB竜騎士】レベル1
~~~~
「で、JOBをクリックしたらいいんですよね?」
「うん」
~~~~
【JOB竜騎士】
竜種と心を通わせる可能性がある。(竜の種類、JOBレベルによって確率は変化)
攻撃力と敏捷に上昇補正がかかる。
所持する竜種の能力が強化される。
心を通わせたドラゴンに騎乗できJOBレベルに応じて操作性が向上する。
心を通わせたドラゴンを呼び出せる。
攻撃力・敏捷 竜種ステータス
JOBLV1 十パーセント 二十パーセント ドラゴンコミュニケーション
JOBLV2 十五パーセント 三十パーセント ドラゴンライド
JOBLV3 二十パーセント 四十パーセント ドラゴンコール
JOBLV4 二十五パーセント 五十パーセント
JOBLV5 三十パーセント 六十パーセント
・
・
・
・
JOBLV10 五十五パーセント 百十パーセント 覚醒JOB取得
~~~~
「こんな感じですぅ」
「頑張れば自力でテイムできる感じなのかな?」
「でも、説明がざっくり過ぎてよくわかんないですよね」
「そうだね、でもレベル3まで上げればドラゴンを呼び出せるって事みたいだね」
「頑張ってJOBレベル上げまくりますぅ」
「とりあえず今日はこれを使ってみて」
そう言ってモンスターカプセルを取り出した。
「これってあれですか? ゲームで有名な……」
「大人の事情があるから、深く突っ込んじゃだめだよ?」
そんな会話をしながらいよいよ十五層の守護者の部屋へとたどり着いた。
部屋に入ると、ピンク色の飛竜がいた。
色は可愛いけど、体長は五メートルほどもありその口には牙が並んでいる。
でも、戦闘的な行動を取ろうとはしなかった。
「先輩、超かわいいんですけど、この子ってレアボスなのかな?」
「美穂さん、十五層の守護者ってワイバーンって言ってましたよね?」
「うん、こんな可愛い見た目じゃなくてもっと凶悪な奴だよ」
「希、レアボスで間違いなさそうだから頑張ってね」
「はい」
希が飛竜と対峙して見つめ合っていると希の前に頭を下げてきた。
「希、大丈夫?」
「はい、私の友達になってって頼んだら、頭を下げてきたから大丈夫だと思います。モンスターカプセル使ってみますね」
どうやらこの飛竜は、とても賢い子の様で私たちの強さを理解して戦わない事を選んだようだ。
希がモンスターカプセルを手に持ったまま頭の辺りを触るとその巨体がカプセルの中に吸い込まれた。
「先輩! ゲットだぜぇって叫んだ方がいいですか?」
「それはダメな気がするからやめとこうよ」
モンスターカプセルに飛竜が吸い込まれると十六層へと続く階段も現れた。
「目的達成だね。ちょっと時間が早いからラーメン食べに行こうか?」
「「「「賛成」」」」
みんなで札幌のラーメン屋さんに行って味噌ラーメンを楽しんだよ!




