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不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


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第109話 中国トップチームとの会談

 みんなでおはぎを食べた後に、コーヒーを楽しんでいると杏さんに冴羽さんから連絡があった。


『杏、心愛ちゃんにダンジョン協会まで来てもらえるように伝えてもらえるかな? 中国のトップチームが会って直接話をしたいそうだ』

『ちょっと聞いてみるわね』


「心愛ちゃん、中国のトップチームの人たちが会いたいって言ってるそうだけど、どうする?」

「えー……なんか大変な話になりそうな予感しかしないですよね。でも行かないっていう選択もできないですから伺います」


 そう返事した私は、杏さんと二人で西陣の拠店へとテレポで移動して、ダンジョン協会へと向かった。

 冴羽さんと澤田さんが待っていて会議室へと案内される。


「心愛ちゃん、彼らが中国のトップチーム『蜀組』の方々だ」


 そこにはめっちゃ体格の良い四人の男性がいた。


「初めまして、柊心愛です」

「初めまして、私は中国の特殊構造体攻略局所属の劉大尉です。あとは私の隣から諸葛中尉、関少尉、張少尉と言います。天津ダンジョンのスタンピードの報告を受けて早急に帰国を求められましたが、このまま無策で帰国してもスタンピードの鎮圧には決め手に欠けると思い、ダンジョン踏破を実際に成し遂げられた柊さんへ対策を伺おうと面会を求めさせていただきました。聞けば日本の金沢で起こったスタンピードも柊さんの協力で鎮圧に向かっているという事だそうですね?」


「えっとですね。スタンピード自体はダンジョンの踏破、最終層のボスを倒せば止められると思います。少なくとも金沢はそれで止められましたから。問題はすでに二十時間以上が経過しているので溢れだした魔物への対応ですが、金沢ダンジョンの攻略報酬で【リミットブレイク】というスキルを獲得できるようになりました。これはダンジョンの外でもダンジョン内と同じステータスで行動できるスキルです」

「それは素晴らしい。中国では特殊装甲弾の在庫はかなり豊富に在庫しているので、今のところは人民軍が天津を封鎖して対応していますが、その弾丸も決して無限ではありませんので、その情報は助かります。澤田理事、我々の国のメンバーが金沢ダンジョンでリミットブレイクを獲得するための行動をする事に対して日本の協力は得られるのでしょうか?」


「その辺りは我々ダンジョン協会の判断では返答できません。防衛省とのお話になると思います」

「そうですか……事態は一刻を争う状況ですので外交ルートを使った対話では被害の拡大が予想されます。早急な対応が出来るようなご助力が欲しいところですね」


「劉さんたちは天津ダンジョンの攻略は問題なく出来そうなんですか?」

「どうでしょう……我々の実力としてはゴールドランカー二名シルバー上位の二名ですが、柊さんから見て不足でしょうか?」


「あの……柊さんって呼ばれるの苦手なんで心愛って呼び捨てでお願いできますか?」

「了解です。心愛ちゃん」


「実力的には問題ないと思うんですけど、ダンジョン攻略には持っているスキルやギフトの相性が関係してくるので、大丈夫です! なんて事は言えないんです。ただ、ダンジョンのボス部屋の入り口に碑文が刻まれているはずなので、それを読めばある程度の対策は立てられると思いますから、最終層まで進んだら突入前にその碑文を撮影して、うちの冴羽社長に送っていただけますか? それを私が解読してヒントを伝えればかなり難易度は下がると思います」

「わかりました。後はエスケープとリミットブレークの入手のめどが立てば、天津に向かいます」


「えっと、中国ではレッドランカー以上の人数はどれくらい、いらっしゃるんですか?」

「二千名前後です。中国は人口も軍人の数も世界一多いので……実際、今の軍隊はほとんどが地下特殊構造体の攻略に当たっていますので、兵の量も質も世界の最先端であると自負しています」


「そうなんですね。それでしたら即答は出来ませんが、ある程度は協力できるかもしれません。とりあえずは、天津ダンジョン最終層の碑文の画像を送っていただけるのを待っています」

「了解しました。至急天津の攻略部隊から送らせます」


「私は、ちょっと冴羽社長たちと対応策の打ち合わせをしたいので、一度席を外させていただきます」

「ありがとう心愛ちゃん、会えてよかったよ。天津が落ち着けば一度ゆっくり食事にでも招待させてもらうよ」


「楽しみにしてますね」


 中国の四人と別れて、私、杏さん、冴羽社長、澤田さんの四人で別の会議室へと移動した。

 澤田さんが話しかけてきた。


「心愛ちゃん、マッケンジー長官からの話は聞いているかい?」

「えっとリミットブレークのスキルオーブの話ですよね?」


「そうです。実際一万個も用意できるんですか?」

「詳しくは秘密なんですけど、ある程度はまとめて作れるので、大変ではありますけど作れます。ただ、魔石を使うので、それをダンジョン協会の方で用意してもらえればという条件にはなります」


 冴羽社長が澤田さんに条件の提示をする。


「澤田、D-CANとして依頼を受けることになるから、当然有償だぞ? 値段は引き渡しまでには算出しておく」

「了解だ。ケニアのスタンピードに集まるレッドランカー以上のメンバーは多く見積もっても五千人を超えることは無いだろう。スタンピード当事国の日本、中国はこの現状で国外へ貴重な高ランクの人員を派遣する決定は出来ないだろう」


 澤田さんが東京のJDA本部へ魔石の在庫確保のための連絡を入れて、個数的には一万個の魔石の在庫は確認できたので早速東京へ移動することになった。

 渋谷の拠店マンションへ冴羽さんと二人でテレポで移動すると、冴羽さんが魔石を受け取って戻るのを待つ。


「おい冴羽……さっき澤田から連絡があってからまだ十五分しか経っていないぞ。どうやってここまで来たんだ」

「轟、それは企業秘密だ。今は時間との戦いだから細かいことを気にするな」


「気にするなって……それは無理だろ? まぁしょうがない、確かに魔石一万個を引き渡すぞ。かなりの質量があるがどうやって運ぶんだ?」

「あー、大容量のマジックバッグがあるから問題ない」


「ランクⅢ以上のマジックバッグを持ってるのか?」

「まぁそれも企業秘密だ、うちと良好な関係で付き合うには色々秘密が多いから、くれぐれも他言しないようにな」


「あーわかったよ、それで中国とケニアに関してだが、WDAの主導でケニアへの対処が決まった関係でJDAでも主にケニアへの支援で動くことになる。まだ自衛隊側の動きは決定してないようだがな」

「そうか、D-CANとしても当面はケニアへの対応がメインになりそうだ。中国側とはトップチームとの協議を行ったが、対応する人員自体は足りてるみたいだからな」


「なんとかなりそうなのか?」

「俺からは何とも言えないが、何とかしてもらわなきゃ困る」


 冴羽さんが魔石の引き渡しを終えて戻ってきたので、再びテレポで博多へ戻った。

 私は、早速リミットブレークとエスケープのスキルオーブの制作へと取り掛かった。


 今回のリミットブレークも作成に使う魔石によって効果時間に差は出るが、魔石を落とした魔物のレベルに対して二十四時間が効果時間となることが、鑑定で判明している。

 それに対して金沢ダンジョンの最終層で取得した場合は当然無制限になるので、今後、金沢ダンジョンにも世界中の軍が集まるんだろうね。

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