表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「売れ残り確定の地味女」暴言男との婚約を拒否して、魔法学校に家出します!  作者: 藍銅 紅@『前向き令嬢と二度目の恋』2巻 電子2/10


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/46

第44話 身支度は、勇気

 夕食を食べた後、自室に戻ってちょっと仮眠。夜中に出かけるからね。

 で……、ベッドで横になって、ふっと目が覚めた時には、空に月が煌々と照っていた。

 残念ながら、満月ではないけれど。満月は……後、二、三日後くらいかな……。

「キレイねえ……」

 ついうっかりと……っていうか、ぼんやりと見てしまうけど。月がキレイと感動している暇はない。

 わたしも、キレイにしないとね!

 これからリアム様に告げる、そのための勇気を出せるような服を!

 ベッドに横になっていたために、皺になってしまった服なんかじゃダメ。

 勇気を出すためと、それから夜のお出かけだから、明るい感じのかわいい服にしたい。

 かわいい服……。うーん。どれがいいかな……。あー、ミュリエルとお買い物に行ったとき、ピンクとかも似合うんじゃないかなって言われて、買ってみたワンピースがあったっけ……。

 うーん、ピンク……。

 最近はそれなりにかわいい服にも慣れてはきたけど、元々、地味な服ばかり着てきたわたしには、ちょっと勇気のいる色なのよね、ピンクって……。

 いかにも女の子っていうか、かわいさを前面に出し過ぎているようで、恥ずかしいというか……。

 そんなことを言ったらミュリエルは「大丈夫! ピンクって言ったって、いろんな色があるんだから! ピンク初心者は、まず薄めの色から! ほら、これなんて、白色とほとんど変わらない! フリルとか、レースとかも控えめなら、かわいいっていうよりキレイ目だから、だいじょーぶ!」って、ベビーピンク色のワンピースをわたしに押し付けてきて……。

 わたし、ミュリエルの勢いに負けて、そのまま、お買い上げしてしまったのよね……。

 一度も着ることなく、クローゼットに仕舞いっぱなしで……。でも、クローゼットにこんなにもかわいいワンピースがあるってことに、ちょっとうきうきした気分になっていて……。

 今日、これから。

 着てみるのはどうかな?

 勝負服ってわけじゃないけど……。

 でも、せっかくだし……。

 よし!

 もそもそと、着替えてみた。

 そして、鏡の前に立って自分の全身をくまなく見て見た。

 う……。

 かわいいけど、やっぱり気恥しい……。

 どうしよう……。

 あ、そうだ、思い付いた。

 カーディガンかボレロを羽織ればいいか! うん、そうしよう! 夜の海とか、風が強いかもしれないし、防寒にもなる……。あ、防寒とすると、ボレロとかよりも、ショールのほうがいいかも……。

 そ、それと、髪! 髪の毛も‼ 整えなくっちゃ‼

 バタバタと身支度をしていたら、窓から「コンコン」という音がした。

 見れば、窓の外にリアム様が立っていた!

 三階だから、立つのではなく、飛んでいたのかも。

 慌てて、窓を開ける。

「やあ、お待たせしたかな?」

「リアム様!」

 今はアンディ兄様の姿ではなく、元のリアム様の姿に戻っていた。

 どちらの姿を取ってもらっても、もう構わないんだけど、やっぱりこれから告げることを考えると、リアム様のお姿のほうがいい。

「大丈夫です。準備はばっちりです!」

 と言いつつショールを羽織って、ブローチでショールが落ちないように留めた。

「うん、じゃあ行こうか」

 窓の外から差し出された手。そこにわたしの手を重ねる。

「はい、お願いします」

 ふわっと、わたしの体が浮いて、窓から外に出る。

 そうして、一緒に金色のキラキラを集めて、橋を作る。

 海側まで一直線。

 夜の空を飛んでいく。

 空には月。

 もうすぐ満月の、丸に近い明るい月。

 それと星。

 わたしたちの、この先が、光に照らされて、そして輝くの。

 そのために、わたし、がんばる。がんばって、告げる。

 ねえ、リアム様。

 わたしと一緒に、生きてください……。

次回、最終回です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ