表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハオトの魔王  作者: 月
1/38

プロローグ

 周りの音が次第に遠のいていく。手の感覚や足の感覚、触れている部分の感覚も少しずつぼやけていく。横たわったコンクリートの上で彼女は他人事のような感覚でそう感じていた。雨が降り続く中で、その体が濡れ、衣服が重たくなっていくが、対照的に自分の中の感覚が少しずつ薄れていき、体がふわりと浮かんでいきそうな思いさえある。実際のところ、横たわる数刻前にふわりと宙を舞ってからの現在であり、時差のような感覚でしかないのだが。


 テレビの砂嵐のような雨の音。消え入りそうな息遣い。彼女はふと思い浮かべる。鈍行列車が駅に着く前に、徐々に徐々にスピードを緩め、コトンコトンと停車するまでの情景。コトン、コトンとなっているのは彼女の心臓とは知らぬまま、鈍行列車は停車し、そして停車音もないままにその音は途絶えた。


初めての投稿となります。

誤字、脱字、慣用句の間違った使い方等のご指摘、ご意見、ご感想を頂けましたら幸いでございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ