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ずっとそう言って 彼女は泣いてた
「寂しいよ 虚しいよ 空っぽなんだ胸の中」
奇遇だね 僕もさ
ずっと穴あきの胸のまんま
寂しいよ 誰もいないんだ
どうしてかな
白い息を吐く 手に吐く
ああ今日もとてつもなく寒いな
(それは それは他の誰かからすればとても暑い夏のことなのです
彼だけはとても とても厚着でさ
周りからは不気味に思われてた)
春が過ぎ去ってこの季節だ
それなのに僕だけ 冬のまま
息だって白い 鼻先も赤いんだ
どうしてかな いやそんなことわかってる
ずっとそう言って彼は泣いてた
「寒いよ 寒いよ 穴空きだ胸の中」
誰かが目の前に立った 私もと言った
暖まる気配だけ感じてた
その日から彼女とは恋仲
急展開過ぎたけど 運命を感じてた
暖まる気配だけ感じてた
そう 気配だけなんだよ
(私暖かいよ でもあなたは寒そう
なんでどうして暖まってはくれないの
私だけなのか 私だけなのか?
ああ胸の中 ぐづぐづする)
ずっとそう思ってた彼女は僕に言う
「ねぇ なんであなたは私がいるのにそうなの?」
ねぇなんで ねぇなんでと壊れたように言う
キミのそういうとこに限界感じてた
キミは結局のところ僕自身を見ていない
僕はキミを好きだなと 本当に思ってた
それでもキミは自己愛が過ぎて
僕に理想押し付けてる
ごめんね 無理なんだ
もう別れよう
キミが僕を見てくれない
とても寒いんだ
むしろ前より寒いんだ
好きだったから
ごめんね ごめんね
「さようなら」
ずっとそう言って 彼女は泣いてた
「寂しいよ 虚しいよ 空っぽなんだ胸の中」
奇遇だね 僕もさ
ずっと穴あきの胸のまんま
ずっとそう思ってた彼女は僕に言う
「ねぇ なんであなたは別れようだなんて言う?」
ねぇなんで ねぇなんでと壊れたように言う
大丈夫 キミは僕じゃなくても大丈夫だよ
どうせ本人を見てはくれないから
春が過ぎ去ってこの季節だ
それなのに僕だけ 冬のまま
息だって白い 鼻先も赤いんだ
どうしてかな いやそんなことわかってる
「寒いよ 寒いよ 穴空きだ胸の中」
僕はそう言って屋上から飛び降りた
また来世に期待しましょう
今度こそは寒くないように願う




