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少年が死神に成った理由(ワケ)



少年が一人、泣いていた。

赤い血をマトイ、泣いていた。

自分を喰した 存在を想い

一人虚しく、泣いていた。


悲しい哀しいかなしいよ

キミだって泣いてるくせに!

『誰が泣いている、言ってみな』

「キミだよ、僕を喰べた花…」



かなしいよ むなしいよ

キミだって好きで喰べていないのに

周りがキミを攻め立てる

だから僕は決めた 今決めた

人間を辞めよう、そうしよう



少年が一人、泣いていた。

花を想い一人泣いていた。

私だとて弱いモノじゃないのに

かなしいと一人、泣いていた。



『何故だ、なぜお前は

私何ぞのためにそんなモノに…!』

「キミのためじゃない僕のため

二人、一緒に生きたいから…」



少年は人間を辞めた

花と一緒に生きたいがために辞めた

花はそれを悲しんだが

少年が嬉しそうに 笑うんだ



かなしくない むなしくもない

花と一緒に生きていられる

それを僕が望んだこと

ヒトを辞め死神に成った理由。

人喰花(ヒトクイバナ)と笑うため――…



 

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