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続・ストーリーは進まない

~小一時間後~



 地球を含む複数の世界を管理する、女神アスタルティア(以下女神)からの話を出来る限り頑張ってかいつまむつもりで説明しよう!


 地球ではない、魔法と剣が輝いている世界に於いて、数年前から魔物達が爆発的に増え、徐々に戦士や冒険者と呼ばれる武芸者に負担が増していっていたのだそうだ。それを緩和しなければとは思いつつ、テンプレでよく聞いた『神の介入は世界に負担を掛ける為禁止』という創造神(隠居した爺ちゃん)のせいで状況の変化が芳しくなかったので、別の先輩神達にお話をお伺いしたところ、間接的な介入はグレーだから大丈夫とのありがたい抜け道を教わったので、召喚すれば大抵は喜んでくれるであろう一部の特殊な日本人が行きそうなところに見えないように召喚陣を数個仕込んでいたのだとか。

 ちなみに、その召喚陣は日本には一切仕込まれていない。対象が日本人である為、ただ歩いているだけで引っかかったような人が色々と対応出来るわけでもないし、何よりわざわざ海外の特殊な場所に仕込んだ陣に当たるぐらい活動的で、しかもアングラっぽい書物を読み解いてくるぐらいの理解力がある日本人なら、王道を征く勇者として人を率いつつ魔物を倒してくれるだろう…という、クッソ意味の分からない理論。


 ところが。


 つい去年、数百年前にその世界を破滅から救ったと言われる、その世界生まれの伝説の勇者と伝説の拳闘士が、当時から少し成長した姿で再臨したとの事。これには女神も色んな意味でビックリしたものの、二人が魔物をギッタギタのボッコボコにしてやったので、とりあえず向こう百年ぐらいは爆発的な増加も避けられるだろうという幸せな結末を迎えたのでした。


 めでたしめでたし。

 終わり! 閉廷! 以上! みんな解散!





 となるハズが。


 伝説の勇者と拳闘士が再臨した事に驚いた事で、自分が設置した召喚陣の位置をいくつか忘れてしまったらしい。お前の記憶管理ガバガバじゃねぇか…。

 なんとか記憶を振り絞り最後の一個までこぎ着けたものの、一番どこだか分からない場所に設置した召喚陣が全然見つからず、あと一年で見つけ切らなければ『熱帯雨林』での通販を二年使用禁止にする処罰が、全世界管理協同組合とかいう俺からすると謎極まりない組織から下っていたらしく、なので俺らがその召喚陣を踏んで天界に現れた時、ノルマ達成のような事を漏らしそうになっていたというワケだとか。




 伝説の勇者と拳闘士辺りで、勘のいい人と俺は分かるだろう? 多分というかほぼ間違いなくそれうちの両親ですやん、と。

 そして思った。


 母さん、アンタ娘に黒魔術教えておきながら、ステゴロで殺り合うタイプだったんかい、と。


 まぁ指パッチンで枯草に火を付けたり、柏手でプラズマ作れるだとか、よく思い返せば肉体派だろうと思わせる材料はあったけどもだ。

 …そこんところは直接本人に会って確認してみたい事項にはなったかな。



 とまぁ、俺らがここにいる経緯はこんな感じです。文章力をください、切実に。



「というわけで、こちらがご迷惑をお掛けいたしたのは事実でございますので……んんっ!


 願い事を三つだけ言え……叶えてやろう」




 ギャルのパンティおーくれっ!って言いそうになってたアホの方の妹を止めた俺は、多分後世に語り継がれるナイスプレイをしたんじゃないかなーって思うんだ。


 …え、各人それぞれ三つ?


 じゃあ止めなくてよかったじゃねぇかよぉ、どうしてくれるんだこの俺の無残な姿をよオラァ!

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