表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

1. エプロンの衝撃

活動報告のほうに載せていた小話です。

時期としては2話の後のお話。

 転移魔法を使って王城の側まで戻ったディドイとフラン。

 流石に、魔法で城の中までは帰れない。城に施された防護魔法に弾かれてしまうからだ。


 なので、城外の適当な場所に転移して、その後は徒歩で正門から中に入ることになる。いつものことである。

 しかし今日はなんだか、やたらと街行く人からの視線を感じる。


 王子であるフランも、若手ながらも将来有望な魔法使いであるディドイも有名人だ。だから、街中を歩けば声を掛けられることも多い。

 だが今日は正面から声を掛けられないが、ヒソヒソとした話し声と好奇の目をやたらと感じる。


 なんだ?と首を傾げていると、前を行くフランの肩が震えている。


「フラン、何かあるのか?」

「いや、何もないさ」


 嘘くさい。

 しかし、こういう時のフランは何も話してはくれないことは、経験上よく分かっている。腑に落ちないながらも、追求は諦める。


 そして少し歩いて王城の正門前へ辿り着き、入城の手続きを行うために門番へ話し掛けると……。


「フラン第三王子、ならびに魔法使いディドイ帰城した。入城の手続きを」

「はい、畏まっ……ぶふっ!!」

「ぐっ……!」


 門番二人がディドイを見た瞬間、噴き出したのだ。


「は?」

「デ、ディドイ殿……」

「なんだ?」

「い、いえ……! 身分証のご提示をお願いします」


 何故だか目が合わない門番に、いつも通りの入城手続きを行って貰い、城へ入る。


 そしてその後すれ違う人々が時々噴出するという不思議現象が続きつつ、フランの執務室近くまで辿り着いた時。

 同僚の魔法使いに出会うと、またそいつも噴出して爆笑しだした。


「ぶっは!! デ、ディドイ! 何着てんだよ!?」

「は?」

「その、ピンク……!」

「ピンク?」


 同僚の指摘に、視線を自身の身体へと下ろすと――。


 いつも通りの魔法使いのローブ。

 の上に着たままの、ロッカのピンク色フリフリエプロン……!!


「っ!!!!」


 一挙動でエプロンを脱ぎ去り、背後に居たフランを振り返る。


「フラン! 気付いてただろ!?」

「ははは! ここまで気付かないとか、ディドイは以外と抜けてるな!」

「気付いてたなら言え!」

「え、嫌だよ、面白くない!」

「うぁぁぁぁ! これだから、フランは!!」


 頭を抱えるディドイに、フランと同僚の爆笑が掛けられるのだった。

 そして。

 「将来有望な魔法使いのディドイが、ピンク色フリフリエプロンを着用して登城した」という話は一日足らずで城中に知れ渡り、しばらくの間、ディドイを見た大半の人間が噴出するという光景がよく見られるのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ