第五十話 草津支部
今日は月曜日。神田に言われた通り拓也は草津支部…草津幼稚園に来ていたのだ
拓也「久しぶりだな草津幼稚園。懐かしいなぁ」
???「拓也君じゃないか」
拓也「園長先生。お久しぶりです」
園長「大きくなったねぇ」
園長は教え子の成長をしみじみと実感していた
拓也「そうですか?自分では分かりません」
園長「今日は空手?」
拓也「はい」
園長「頑張ってね」
拓也「ありがとうございます」
拓也は園長に挨拶し二階に上がった
教室自体は拓也が前にいたときとかわらなかった、しかし人数が違う
数人でやっていたあの頃とは違いどう数えても20人以上はいる
拓也「(当たり前だけど、知り合いが一人もいない。準君早く来てくれないかな)」
周りも誰だコイツ
と言わんばかりの視線を拓也におくる
ちょっとしたら紫帯をつけた綾が来た
拓也「(あの人は確か一緒に始めた人だ。一緒に始めたのにもう紫帯か。何か悔しいな)」
順調に行けば拓也も紫帯になるはずだった。
しかし、神田がまだ紫帯のレベルじゃないと試験を受けさせなかったのだ
尤も雅弘と和人もだが
しばらくして、準が来た
準「拓也君。どうしてここに?」
拓也「これから、ここでも練習することになったんだ。よろしく」
準「そうなんだ。よろしく」
そして、神田が来た
練習は立教支部とあまりかわらなかったが相変わらず拓也には竹刀が炸裂する
神田「拓也。お前、何級よ!」
神田が叫ぶ
拓也「5級です」
神田「準、お前は何級よ」
準「6級です」
神田「拓也!!5級のお前だが、6級の準より下手くそとはどういうことだ!!」
バシッ
竹刀で叩かれる
神田「黄色帯からやり直すか」
拓也「いえ」
神田「だったらもっとしっかりせんか」
拓也「はい」
そして今日の練習が終わった
準「拓也君お疲れ」
拓也「お疲れ」
準「また来週ね」
拓也「うん」
拓也は家に帰って考えていた
拓也「(準君上手くなってたな)」
拓也は準の横でやりながら思った
準達は拓也達が神田にしごかれるより半年も前にしごかれていたのだがその差は大きかった
綾にいたってはただでさえ、上手いのに更にレベルアップしていた
拓也「でも、負けたくない。一緒に始めたのに紫帯なんて。悔しい。練習して、上手くなってやる」
いつもの倍練習をこなした