第四十四話 大会三日前
神田「今日の練習はここまで。今週は県大会だ。出るものは出られないものの分まで頑張るように」
雅弘「拓也、いよいよだな」
拓也「そうだね。少年大会よりもレベルが高いだもんね。緊張するね」
雅弘「だが、オレたちは確実に強くなった。この痣だらけの体が何よりの証拠だ」
雅弘と拓也は互いの痣を見る。
この一ヶ月、とにかく頑張った。いっぱいに竹刀で叩かれた。
だが、二人はついてきた。
二人は強くなりたい一心でたえた。
厳しい練習に何度涙を流したことか
涙を流すたびに神田から返ってきた言葉は
「泣いてる暇なんかない泣く暇があったら、体を動かせ」
そういって竹刀で叩いてくる。
次には
「叩かれて、痛いか?悔しいか?悔しかったら、歯をくいしばって、オレを驚かしてみろ」
と冷たい言葉を放つ。
こうして、二人は強くなった。
和人「二人とも頑張ってね」
拓也「うん」
雅弘「ああ」
三人は拳を会わせる。
何だかんだで仲の良いこの三人。
雅弘「来年は和人も一緒に出ような」
拓也「そうだね」
和人「うん。二人とも、試合頑張ってね。じゃあね」
みんなそれぞれの家に帰った。
拓也「(今日も疲れたな。早く寝るか)」
拓也は眠った。目が覚めたら明日になっているはずだった・・・・