第三十三話 四軍
神田が来てから半年が過ぎた。
60人だった門下生もとうとう30人になった。
やはり、神田の地獄の練習についていくのは難しいかもしれない
拓也も例外ではない。もう何十回も嘔吐していた。
拓也の体重は5㎏落ちていたのだった。
それでも続けて来れたのは和人や雅弘がいたからだ。三人で励ましあいながら頑張った。
現在2月
来月は少年大会が控えている。
神田「これから少年大会の団体戦のメンバーを決める。と言っても、A、Bチームはすでに決めてある」
Aチーム
先鋒・・・
次鋒、雅弘
中堅・・・
副将・・・
大将・・・
以上だ。
続いてBチーム
先鋒・・・
次鋒和人
中堅・・・
副将・・・
大将・・・
以上だ
神田「今からC、Dチームのメンバーを決める。A、Bチームは隅で拳雷の型をひたすら練習しておけ」
拓也は選ばれなかった。
雅弘「(拓也。はい上がって来い)」
和人「(拓ちゃん。待ってるよ)」
雅弘も和人も拓也を心配していなかった。
二人は拓也を信じていたから。
拓也「(僕だけ、選ばれなかった。泣いたら駄目だ)」
神田「拳雷の型始め」
みんな拳雷の型を始めた
そして、終わる。
ばしーーん
神田が地面をたたく。
神田「お前らはやる気があるのか
そんなんだったらCチームとDチームは要らん
お前らは帰れ」
拓也「いやだ!!僕は団体戦に出る」
神田「口だけなら誰だって言えるんだよそこまで言うならお前の型を見せてみろ。お前は下手くそだから選ばれなかったんだ」
拓也「(ちくしょう)」
神田「なんだその顔は?悔しいのか?」
拓也「悔しい」
神田「だったらオレに見せてみろ口だけなら誰だって言えるんだよ」
拳雷の型始め
拓也「(ちくしょう)」
拓也は全身全霊でやった。
神田「お前名前は?」
拓也「拓也です」
神田「お前はDチームの次鋒だ。あっちに混ざって練習しておけ」
拓也「はい」
それから何十回と拳雷の型が繰り返され。厳選にチーム構成された。
神田「よし。今日はここまで」
全員「ありがとうございました」
和人「やったね拓ちゃん」
雅弘「ふん。当然だろ」
拓也「嬉しいよ。例えDチームでも」
雅弘「拓也、団体戦は難しいかもしれないが、今年の個人戦は戦おう」
拓也「僕がそこまで行けるかは分からないけどね」
和人「僕も二人には負けないよ」
雅弘「勝つのは俺だ」
和人「僕だよ」
拓也「頑張ろう」
神田「おい。早く帰れ」
三人「はい。ありがとうございました」
神田「(仲間どうしで切磋琢磨して上がっていくか。いい仲間だな。この三人が将来、立教を引っ張っていってくれるだろう)」
これからが楽しみだな