第二十六話 対石谷支部後編
「後は任せて」
智宏が拓也に言った。
慶太「(あのおとなしい智宏がな)」
慶太は智宏が入ってきたときのことを思い出した。
慶太「初めてあいつを見たときオレよりなよなよしてて、便りのないやつだと思った」
アイツはオレより下手だったかも知れない。
アイツはかなり努力しただろうが
あの体つきでは力強い型はできなかった。
しかし、アイツは自分の体つきを理解した上で魅せる型に成った。
それから、アイツは上手くなり、Bチームに入るほどに成った。
慶太「(お前はオレが見た中で一番伸びたやつだ。頑張れ)」
主審「はじめ」
中堅戦が始まった。
智宏「(慶太先輩に繋ぐんだ)」
智宏の型は美しく、周りを魅了した。
が、
相手の中堅も智宏と同じタイプだった。
慶太「(おいおい。石谷支部はみんな魅せる型かよ。しかも先鋒から中堅まで恐ろしい完成度を誇る。オレが戦う大将は飯田 刃。(いいだ やいば)毎年ベスト4に入る)」
智宏達の型が終わった。
主審「判定」
パサッ
二対二。
この場合は主審が決める
立教支部のみんなはドキドキしている。
中でも一番ドキドキしているは智宏だろう
主審「主審は白をとります。よって白の勝ち」
今、ここに立教支部二回戦敗退が決まった。
幸輔「ちくしょぉ〜ーーー〜ーーー〜ーーー〜ーーーオレかが一勝してやる」
勢いよく出てくる副将幸輔だった。
いつもとは違い、闘志あふれる姿だった
しかし、闘志だけでは実力をひっくり返せるはずもなくストレート負けに終わった。
主審「次、大将」
慶太「みんな、見ててくれ。オレの最後の試合を、Bチーム大将のな」
全員「はい」
慶太「(体が凄く軽い。茜に勝ったとき。いや、それ以上だ」
慶太の圧倒的スピード、体のキレ、気合いで
大将戦は慶太のストレート勝ちだった。
主審「四対一で石谷支部の勝ち。礼」
全員「ありがとうございました」
慶太はすっきりした顔をしているが
四人は泣いている。
慶太「みんな、ありがとう。今年のBチームは最高だった。二回戦敗退だったがオレに悔いはない。来年、オレの分まで頑張ってくれ」
慶太は最高の笑顔を見せた。
四人とも強くなる決意をした。
今日の試合を忘れるやつはいないだろう。
頼もしい大将の姿を
そして、あの笑顔を