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未来日記  作者: 秋華(秋山 華道)
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8/22

魔女っ子探し

どうやら、世間では夏休みに入っているようだ。

まあ、居候でニートで穀潰しな俺には、全く関係ない事。

でも、高校生であるお二人が会うには、絶好の休みで。

今、河崎邸に、未来ちゃんが遊びにきていた。

なんと言っても、魔女ッ子が見えてしまう子だ。

とりあえずみんな集めてみたくなるのは、仕方の無い事だろう。

 華「よろしくねぇ~。河崎華だよぉ~」

 未来「よ、よ、よろしく、です。双葉未来、です。」

 宗司「あ、俺様が尾北宗司じゃ、よろしゅうにな!」

 みかん「なんでそんなに偉そうなのさ。あ、私はみかんなのさ。」

 ゆず「ゆず、です。華の魔女ッ子です♪」

今、魔女ッ子に関わる事のできる者と、魔女ッ子が集合だ。

今日は顔見せと、もう一つ目的がある。

 みかん「私達が見えるって事は、未来ちゃんに仕える魔女ッ子が、地球にいるって事なのさ。」

もう魔女ッ子で定着してるし。

まあ、他に表現できないけど。

 宗司「だから、せっかくだし、魔女ッ子探しをしてみようって思う。」

 ゆず「でも、二人でも多いのに、三人も集まるなんて、凄いよね。」

確かに、最初にみかんと話した時に聞いたところによると、まずありえない事なのだ。

それに、ご主人様と出会った魔女ッ子は、他のペアとは出会う事ができないようになっているらしいし。

だからなんとなく、この出会いには意味がある気がした。

 未来「わ、私も、ま、魔女ッ子さんと、お友達に、なりたい、です。」

 みかん「いぇ~い!私も友達になりたいのさ。」

 宗司「まあとにかく、俺は書くぞ。」

俺はノートに書き始める。

基本ノートの事は、他言無用だ。

教えても記憶からすぐに消えてしまうらしい。

でも未来ちゃんは、早ければ今日中に所有者になるのだから、おそらくは大丈夫だろうという話だ。

てか、魔女ッ子が見えるしな。

俺はノートの中心に、「未来ちゃんの魔女ッ子が見つかった。良かった。」と、書いた。

しばらくするといつものように、ノートを未来日記が埋めてゆく。

未来「す、すごい。」

俺が記入した部分までを、文字が埋めた。


俺達は、そう、正に俺達は今新幹線に乗っている。

俺と華ちゃんと未来ちゃん。

皆一緒の行動。

何故、華ちゃんまで一緒なのだろうか。

一緒に出会った方が良いって事か。

契約するのを河崎邸に戻ってからにすれば、新しい魔女ッ子との干渉もオッケーなはず。

おそらくは何かあるのだろうけど、今回の日記ではわからない。

書いたのが、真ん中だったのが悪かった。

正直前文のスペースが足りなかったようだ。

書き出しも、「俺と華ちゃんと未来ちゃんは、大阪についた。」から始まっている。

だから、まず大阪まで行かなければならないのだ。

おそらくは今日中に帰ってこれないような気がする。

まあ華ちゃんは、両親の会社の系列ホテルに泊まれば良いとか言ってたし、未来ちゃんも、心配する両親なんていないからなんて言っていた。

全く、今の世の中どうなってるのかね。

大切な娘が男と外泊ですよ?

まだ高校生ですよ?

放っておいていいのですか?

 みかん「そんな事言ってるわりには嬉しそうなのさ。」

 未来「えっ?どうか、したん、ですか?」

 華「魔女ッ子は、ご主人様の心が読めるからぁ~、きっと宗司さんの心にこたえたのかとぉ~。」

 未来「そう、なんですか・・・」

みかんはすぐに俺の心を読んで、普通に返事しやがるからな。

 みかん「でないと、宗司が声だすと、一般の人が変な目で見るのだ!」

うむ。

 宗司「だからみんな、外で魔女ッ子と話す時は、こっそり喋らないと、独り言いってる変人だと思われるぞ。」

俺はこっそりと二人に伝えた。

 華「ですねぇ~」

 未来「コクコク。」

どうやら二人ともわかってくれたようだ。

ああ、もう二度と犬には笑われたくないものだ。

って、笑ってたかどうかは知らないけれど。

そんなこんなで俺達は、昼過ぎに新大阪駅に着いた。

実は中学時代、少しだけ住んでいた事があるから、少しはわかると思っていたけど、中学時代の記憶なんて、ほんの些細なものだったようだ。

全くわからない。

とりあえず俺達は、駅構内にある茶店で軽く食事をとる。

アンドミーティング。

まずは食事をすると、携帯の確認。

俺の携帯は実家に置いてきたけど、河崎家の施しにより、携帯と、多いくらいの小遣いを貰っていた。

ホント、マジで姫や華ちゃんに何かかえさんとな。

皆で番号とメアドの交換。

つっても実質、華ちゃんと未来ちゃんの交換だけだけど。

 宗司「これから大阪にみんなで向かう。それから適当に街を歩くけど、日記によると皆バラバラになるようなんだ。」

日記の四分辺りのところに、「俺は、華ちゃんと未来ちゃんと合流できた。」とあるから。

おそらく大阪駅近辺をウロウロして、犬を追いかける辺りでバラバラになると予想されるけど、詳細はわからない。

この日記は全て俺目線だから、別れている間の二人の行動も謎だ。

そこは華ちゃんも、日記書いてみればと思ったんだけど、華ちゃんは未だに、日記を全て実行できた事が無いらしい。

ゆずちゃんがあきれていたけど、一体何を書いているのやら。

だからまあ、書いても無駄と言う事で、そこは俺さえ達成すればなんとかなるだろう。

 宗司「でだ、日記の時間を予想するとだ、夕方6時頃に合流せねばならないから、一応その時間に待ち合わせ場所を決めておく。」

 華「大阪わからないよぉ~」

 未来「わ、私も、怖い、です。」

・・・

こんな子を放っておかなければならない時間があるなんて、不安だ。

マジで高校生か?

 みかん「そう言うなって。可愛いから良いじゃないのさ。」

また勝手に。

 華「何が可愛いのぉ~?」

 宗司「いや、気にしない気にしない。で、場所はココにしよう。ココだったらわかるでしょ?」

 華「・・・」

 未来「・・・」

おいおい、マジっすか?

まあ、女の子は、脳の仕組みが男と違って、方向音痴だって聞いた事があるけど、これほどなんですか?

それともこのジャリッ子コンビが馬鹿なだけなんでしょうか?

 みかん「ジャリッ子、うましかぁー!」

みかん、なんでそんなに嬉しそうなんだ?

 宗司「まあ、一応携帯もあるし、最悪はタクシーで集まれる所に変更しよう。オッケー?」

 華「はーい!」

 未来「お金持ってるの、不安です・・・」

普通、持ってないと不安なんだけどね。

まあガキの頃なら、怖いお兄さんにって不安もあったけど。

 宗司「じゃあ一万円だけ、靴下の中にでも入れておきなさい。」

 未来「は、はい。」

こんな話をしてから、俺達は大阪駅へと移動した。

さて、最初の日記をクリアして、次は街に出る。

はっきり言って、全くわからない街だ。

 宗司「そうそう、地下は入るなよ。迷路になってた記憶がある。」

 華「へぇ~楽しそうだねぇ~」

・・・

この子、地下に行きそうだね。

 未来「う、うん。わかった、よ?」

この子は、地下に降りないと思っても、気がついたら地下にいるタイプだな。

はぁ~

とりあえず俺がいるうちは、とにかく気を付けて歩いた。

しかし、しばらくすると、日記にある犬を見つけてしまった。

俺は、何故かこの犬を追いかける事になるんだけど、どうしてかはわからない。

犬はさりげに近づいてきた。

なんとなくそっぽを向いて、わざとこちらから視線を外しているように見える。

メチャメチャ怪しい。

俺達とすれ違う、かと思ったその時。

 華「わぁ~!」

って、少し目を離した隙に!

 華「きゃぁ~!」

あら、スカートをくわえて逃げていったような。

・・・

俺はシャツを脱いで、華ちゃんに渡した。

 宗司「これ、まいて。犬は俺が追いかける!」

 華「うん。わかったよぉ~。でも、スカートくらい買えば・・・」

華ちゃんの言葉を最後まで聞かないうちに、俺は犬を追いかけて走っていた。

こんな事って、実際あるのね。

まあこれはきっと、ノートの力なのだろうけど、ベタなノートだな。

 みかん「う、五月蠅いのだ!」

何故かみかんが、赤くなって怒っていた。

やっぱ自分のノートを馬鹿にされたのが嫌なのかな?

とにかく今は、スカートを取り返さなくは。

既に周りの景色は全くわからない。

華ちゃん達の姿ももちろん見えない。

って、スカートくらい、華ちゃんなら簡単に買えるな・・・

今更思っても、もう遅かった。

しかしノートには、スカートを取り返す要項は書いてない。

取り返すのも面倒になってきたので、俺は近くにあったベンチに座った。

 みかん「面倒って言うか、疲れたのさ。」

うむ、そのたうり!

だからしばらく休む。

「寝ていて起きたら4時だった。」ってのがあるから、このまま寝ていても大丈夫だろう。

 みかん「その前に、あの虫が顔に止まってびびった。ってのがあったような。」

 宗司「それって、寝る前だったかな?」

そう言って寝ようとしていた体を再び起こした時、顔に何かが・・・

まあ虫なんだけど、あの虫って、結構でかいのね。

 みかん「ぎゃーーーーーーー!!!!!!!!Gがでたーーーーーー!!」

・・・みかんはどこかへと飛んでいった。

って、G?

 宗司「うぎゃー!!」

俺は顔の虫をはらった。

すぐにGは飛んでいった。

うーびびった。

あの虫って、Gだったのね。

そらびびるは。

しかし、みかんは何処に?

まあ、そのうち帰ってくるだろう。

俺はそのベンチでそのまま寝る事にした。

目が覚めたら・・・やっぱり4時だった。

ココまで正確にノートどおりになってしまうのって、逆に怖いよな。

俺は起きあがり、立ち上がる。

・・・みかんがいねぇ。

全く、どこいきやがったのか。

俺はとりあえず探した。

でも、全然どこにいるのかわからない。

みかんって、一人で河崎邸まで帰ってこれるっけ?

ああもう。

おれは走って探した。

ん?そう言えば、起きた後、俺はしばらく走るんだったな。

くそっ!

ゆっくり探す事もできやしねぇ。

ああ、でもさ、日記の後半余ってるし、もし見つけられなくても後でなんとかなるんじゃね?

でも走らないといけないんだよな?

そうして走っていたら、華ちゃんのスカートをくわえた犬が、俺の方を見ていた。

おお!キャツめ!

とりあえずスカートを取り返すぜ!

 宗司「うおぉぉぉぉ!!!」

5時30分。

ついに取り返した。

俺は、俺はやったのだ!!

って、スカートボロボロだし、やったって言えねぇだろうな。

つーか疲れたよ。

もう一歩もうごけねぇって・・・

 華「宗司さんだぁ~」

 未来「ホントだ。」

俺は道にへたって座っていると、その道を二人が歩いてきた。

華ちゃんは既にスカートを買ったようで、俺のシャツは手に持たれている。

とりあえず、合流するために何かをする必要が無くなって助かった。

後は、魔女ッ子を見つけるだけだ。

って、この場所、さっき俺が寝ていたベンチの前じゃん。

俺は立ち上がった。

 宗司「なんとかスカートは取り返したんだけど、ボロボロになっちまった。華ちゃんごめん。」

俺は一応謝る。

 華「いいよぉ~。あ、シャツ、ありだとうだよぉ~」

華ちゃんは俺にシャツ差し出してきた。

俺はそれを受け取ると、近くのゴミ箱にスカートを捨てて、シャツを着た。

少し、捨てるのはもったいないような気もするな・・・

「何を言ってるのだ?」みかんの声が聞こえたような気がした。

 宗司「さて、日記は全て実行したから、後は出会うだけなんだけど・・・」

俺は辺りを見回した。

ベンチの上に魔女ッ子の姿があった。

 宗司「みかん、そんなところにいた・・・」

違った。

今日探していた魔女ッ子だ。

 魔女ッ子「おい、お前、あいつのご主人様か?」

魔女ッ子は、持っていた爪楊枝のようなもので、ベンチ後ろ側の芝生を指した。

 華「うわぁ~虫さんが刺さってるよぉ~」

 未来「あ、あの、それ、ゴキブリ・・・」

魔女ッ子の持っていた爪楊枝のような物には、昼間のGが刺さっていた。

で、指し示したところには、みかんが眠っていた。

 魔女ッ子「この虫に追いかけられて、気絶しとったぞ。」

どうやら、みかんがGに襲われ気絶し倒れたところを、この魔女ッ子が助けてくれたようだ。

 宗司「ああ、ご主人様だ。君が助けてくれたのかい?ありがとう。」

俺は素直に礼を言ったが、Gが気持ち悪く動いていたので、少し後ずさった。

未来ちゃんも同じように。

 魔女ッ子「ん?どうした?これが怖いのか?」

俺と未来ちゃんが、コクコクと頷くと、Gは炎に包まれて、一瞬に燃え尽きた。

・・・

何?

どうしたんだ?

 魔女ッ子「ところで、みんな私の事見えてるみたいやけど、もしかしてあんた、私のご主人様なんか?」

指さしたのは、未来ちゃん。

 未来「えっと・・・」

まあいきなり、あんたがご主人様かと言われても、どうこたえて良いか困るよね。

 宗司「たぶんそうだろ。俺達はお前を捜しにきたんだから。」

 みかん「おお!!みつかったのだ!良かったのだあ!」

いつの間にか目を覚まして、みかんは俺の方へと飛んできた。

 魔女ッ子「良かった?ふん。全然良くないわ!」

 ゆず「えっ?」

 みかん「なんでー?」

 宗司「どういう事なんだ?魔女ッ子はみんな、ご主人様を捜してるんじゃ?」

みかんの話だと、魔女ッ子はこの星でご主人様をみつけ、ノートの力によってエナジーを集める。

それが目的だと聞いていた。

その後どうなるのかしらないけど、ベタな展開だと、元の宇宙に帰っていくとか、人間になれるとか、そんな展開だろ?

普通・・・違う?

 魔女ッ子「おいお前ら、人が変な目でみとるけど、ええんか?」

周りを見ると、人が沢山行き来しており、何人かが俺を不審な目で見ていた。

やべ、ベンチに話しかける、変人だと思われたかも。

 宗司「とりあえず、予約してあるホテルに行こう。」

俺は振り返って、華ちゃんと未来ちゃんに話しかけた。

 華「わかったよぉ~」

 未来「は、はい。」

おい、みかん、その魔女ッ子をつれてきてくれ。

 みかん「わかったのさ。」

みかんは了解すると、魔女ッ子に話しかけた。

 みかん「あんた、なんて名前なのさ?私はみかんなのさ。」

 すもも「すもも。既にレベル3のエリートや。」

レベル3?

エリート?

 みかん「おお!そうなんだ。って、でもご主人様いないのさ。」

 すもも「今からその話しにいくんやろ?つれていかんかい。」

 みかん「うん。そうなのさ。」

既に歩き始めていた俺達の方に、みかんとすももが飛んできた。

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