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未来日記  作者: 秋華(秋山 華道)
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22/22

決着そして…

姫が誘拐された事は、完全に俺の失敗だ。

姫が危険な事は分かっていた。

だけどどこかで、魔女ッ子との契約者ではないから、安全だと思っていたのだ。

俺は、必ず助けると心に誓っていた。


夜中、俺は待ち合わせ場所にいた。

まだ、待ち合わせ時間ではないが、俺は来なくてはならなかった。

先日実家から持ち帰ったナップサックを持って。

待ち合わせ場所は、とある川沿いの道にある丁字路。

その丁字路のマンホールの中に俺はいた。

そこに今爆弾を仕掛けている。

明日、これを使う事になるかどうかは、作戦がうまくいくかどうかにかかっている。

警察に連絡はしていない。

どうせ奴らは、権力者の力にはきっと勝てない。

証拠が無ければ、俺の言葉より、総理大臣の言葉を信じるだろう。

これは仕方の無い事だ。

 宗司「上司の命令は、絶対だからな。」

俺は苦笑いした。

爆弾をセットすると俺は一旦双葉家に戻る。

待ち合わせは今日の夜だから、まだまだ時間がある。

待ち合わせ場所は真っ暗な場所で、外灯も無い。

この場所を選んだのは、なるべく俺達と近づける場所だからだろう。

目視できる距離は、5mくらいかもしれない。

今日は新月だし、天気は曇りらしい。

俺を銃で撃とうとするのか、それとも、他の方法か。

人気の無い場所のようだから、殺しがあっても目撃者なんて、絶対になさそうな場所だ。

俺達は、作戦をもう一度確認する。

未来日記では、それぞれがそれぞれの方法しか記さないから、作戦は俺の自作だ。

待ち合わせ場所に行けば、俺と華ちゃんは、生き残る術が無い。

全く勝ち目はなさそうだ。

おそらく相手も、勝ちを確信しているだろう。

でも、こちらは3人いるんだ。

3人を相手にした未来日記なんて、過去に無かったんだ。

勝てる可能性はあるはず。


夕方、俺達は出かける。

待ち合わせ場所は遠いから、そろそろ出ないといけない。

車は無い。

俺達は電車を乗りついで、目的地に行く。

一応念には念をいれて、目的地とは違う駅で降りて、そこから歩く。

もう行動はバラバラだ。

携帯のGPS機能を利用して、作戦の場所へと行って貰う。

待ち合わせ場所に立つのは、俺だけだ。

華ちゃんもつれてくるように言っていたけど、別の場所に待機。

おそらくそれくらいは、相手もわかっているだろう。

俺の下には今爆弾がある。

相手と接触できれば、一緒に死んでも良いけど、俺達は接触はできない。

100m先に、車が止まった。

少し苦しい。

しかし、車のライトが消えると、苦しさも消えた。

見えない。

先ほどまでぽつぽつとあった少ない建物からの光も消えていた。

完璧な闇。

桜井が、このあたりを停電にでもしたのだろうか。

闇の中なら、見えなければ、かなりの所まで接近できる事は確実だ。

遠くから、声が聞こえた。

 海里「華さんはどうした?まあ、わかっていた事だけどな。近くにいるんだろ?」

どうやら、声は伝わるし、喋る事もできそうだ。

しかし少し苦しい。

 宗司「ああ。それより姫はどうした?いるのか?」

 海里「もちろんだ。横にいる。ほら、何か言ってやれ。」

 姫「宗司!逃げて。こいつ銃を持ってる。あなた達殺したら、どうせ私も殺すんだから。」

わかっている。

でも、見捨てる事はできないし、ココで逃げても結果は同じなんだ。

 姫「それに、こいつ赤外線カメラ付ける!暗闇でも見えるよ。」

そうか。

向こうからはこちらは見えるのか。

魔女ッ子の能力でも、そこまでは制限できないのか。

 海里「まあ、そういう事だ。今からそっちに行くから、逃げるなよ。」

足音が聞こえる。

二人分。

どうやら、姫も一緒につれてこられているらしい。

これで、車には誰もいないと予想できる。

作戦どおりだ。

未来日記は、基本一人で全て達成されるようにできている。

だから、赤坂見附の総理殺害も、自らそこにいたんだ。

そして、俺と華ちゃんがそれを阻止する場合、何をすれば良かったか。

ただ、桜井海里に近づけば良かった。

俺は、華ちゃんの携帯に合図を送った。

間もなく、海里の苦しむ声が聞こえた。

 海里「うぁー!な、何を?」

海里の向こう側から、華ちゃんが懐中電灯を持って近づいている。

うっ!俺も苦しくなってきた。

 宗司「姫、にげろー!」

俺は叫んだ。

銃声が聞こえた。

大丈夫だろうか?

不安だけど、とっさに創造した範囲では、大丈夫だ。

 華「く、くるしいよぉ~」

華ちゃんの声が聞こえてきた。

 宗司「がんばれ!」

俺は声をかける。

華ちゃんに押される感じで、おそらくは海里がこちらに近づいているはずだ。

横道は未来ちゃんが押さえている。

 未来「うーん!」

 海里「も、もう一人いたのかぁ!」

かなり近くで声が聞こえる。

俺達3人、苦しさに勝てば、勝てる。

俺は少しずつ下がる。

 宗司「川に飛び込んだらどうだ?!」

 海里「くぅ~!こんな事は、未来日記には無かったぞ・・・」

そもそも、3人集まるなんて事を想定してないからな。

俺は爆弾のスイッチを入れた。

後は、マンホールの上に乗れば、爆発する。

華ちゃんがかなり苦しそうだ。

未来ちゃんも、相当苦しいだろう。

俺も意識が飛びそうなくらい苦しい。

それでも、俺が一番楽な位置にいるんだ。

俺が負けるわけにはいかない。

それでも意識がとぶ。

後少し、後少し・・・

消えかけていた意識の中、爆発音が響いた。

その音と、おそらくは桜井海里が自分から離れた事で、苦しさが和らいだのだろう。

俺はしっかりとした意識を取り戻した。

 海里「うわーー!」

桜井海里の悲鳴の後、何か鈍い音がいくつか聞こえ、苦しさが・・・消えた・・・



俺と華ちゃんは、結局レベル3に上げるのに1年以上かかった。

それでも、みんながレベル3になった時、魔女ッ子達とはお別れだ。

俺は、三輪商事で働く事が決定していたが、まだニートだ。

魔女ッ子達を送り出してから、働こうと決めていたから。

 みかん「働きたくなかっただけなのさ。」

 宗司「まあ、そうなんだけど。」

それだけでは無かった。

正当防衛とはいえ、人ひとり殺してしまった俺が、普通に生きていて良いのか?

気持ちの整理をつけるのに時間を要した。

で、みかん曰く、今日でお別れらしい。

みんな、河崎邸に集合していた。

 宗司「しかし、未来日記ってさ、結局ほとんど自力で頑張らないといけないし、1年前みたいにうまくいかない事もあるんだよな。」

未来が見えると言っても、そのゴールに向かう可能性の一つが見えるだけってわけだ。

なにかしらの要因で変わる事がある以上、それは未来が見えているわけではない。

1年前、俺達は運命と思われた死を、自分たちの力で切り開き、今こうして生きているんだ。

不可能と思われても、必ず達成する道はあるに違いない。

 みかん「じゃあ、最後だけど、笑顔で別れるのだ。」

 ゆず「そうね。やっぱり笑ってる方がいいもんね。」

 すもも「泣いてへんもん。」

みんなの目には涙があった。

もちろん俺達も。

 華「う、う、な、悲しく、う、う~」

 未来「み、みなさん、お元気で。」

華ちゃんは相変わらずだけど、未来ちゃんは強くなったなぁ。

てか、華ちゃんは、逆に弱くなったって言うか、感情表現が素直になったっていうか。

 宗司「じゃあな。また、どこかで会おう。」

 みかん「うん。さよならなのさ。」

みかんがそう言うと、3人の魔女ッ子の姿が・・・風に消えた。

・・・

 宗司「さて、これから、ニートじゃない俺の人生の始まりだ・・・って、あれ?」

 華「うん。変な記憶が、頭に流れ込んで来てる気がするよぉ~」

 未来「私の予想だと、ベタなエンディングになるんじゃないかと。」

未来ちゃんは、とても勘がするどいからなぁ~

 みかん「お兄ちゃん!」

 ゆず「お姉ちゃん!」

 すもも「お姉ちゃん!」

・・・

目の前に、人間サイズの魔女ッ子達が見えるのですが、気のせいですか?

人間になったとかって、ベタなオチですか?

もう少し、ニートしようかな。

まだまだ遊びたい気分。

目指す目標が見つかったら、必ずそこに向かう未知はあるのだから。

無理やり未来日記と魔女ッ子を一緒にして書いた話でしたが、結局魔女ッ子の活躍はほとんど無かったね。

それが心残りだし、後半走ってしまったのも失敗だったかなw

ま、それなりに書いてる方は楽しめたけど。

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