179話「拡大するイラン戦争! 世界は、そして日本はどのように巻き込まれていくのか!?」
マリコ:どうもー!サチコ・マリコでーす!
サチコ:よろしくお願いしますー。
マリコ:なあサチコ、私な、最近毎朝目が覚めた瞬間から、もう疲れてるねん。
サチコ:なんでや。寝相悪すぎて一晩中布団と格闘でもしてるんか。
マリコ:ちゃうわ!起きてスマホ見た瞬間、世界が燃えてるからや!「イラン戦争」、ドッカンドッカンやってるやん!アメリカとイスラエルがイラン空爆して、イランもミサイル撃ち返して。もう毎日映画のクライマックスみたいで、お腹いっぱいやわ。
サチコ:確かに。2026年3月の今、事態は「中東の局地紛争」っていうレベルを完全に超えてもうたな。国連の難民高等弁務官事務所(UNHCR)も、イラン国内で数百万人規模の避難民が出てるって言うてるし、完全に大戦級の危機や。
マリコ:せやねん。でな、私考えたんやけど、これって日本におる私らにもミサイル飛んでくるんちゃうか!?って。毎晩ヘルメットかぶって寝たほうがええかな?
サチコ:ヘルメットかぶって寝たら首痛めるわ!ミサイルが直接日本に飛んでくる可能性は、今のところほぼゼロや。イランの弾道ミサイルでも日本までは届かへん。
マリコ:ほんまか!?よかったー!ほな安心やな!今日は帰ってゆっくり寝るわ!
サチコ:アホ!安心なんかできるかい!物理的なミサイルは飛んでこんかもしれんけど、私らの生活を直撃する「経済と物流のミサイル」はもう着弾寸前なんやで!
マリコ:えっ...経済のミサイル?
サチコ:この戦争の舞台、どこやと思う?ホルムズ海峡や。イランのすぐ横。あそこ、世界の石油の約20%が通る、言わば「地球の首根っこ」やねん。
マリコ:地球の首根っこ...。そこを絞められたら、地球が「ぐぇっ」てなるんか。
サチコ:日本はもっと「ぐぇっ」てなるわ!日本の原油輸入の約9割は中東からで、そのほとんどがホルムズ海峡を通ってくるんやで?そこが今、イランのミサイルやドローンの脅威で、船の交通量が7割も減ってるって言われてる。
マリコ:7割減!?それって、近所のスーパーから特売の卵が消えるレベルの騒ぎちゃうやん!
サチコ:せや。原油価格はすでに1バレル100ドルを突破して、一時120ドル近くまで行った。これがどういうことか分かるか?
マリコ:えーっと...石油王がもっと金持ちになって、私に高級車買ってくれる!
サチコ:それ前回も言うたやつやん!現実見ろや!まずガソリン代が爆上がりする。リッター200円は軽く超えるやろな。
マリコ:200円!?ひえー!私、自転車しか乗らへんからセーフや!
サチコ:セーフちゃうわ!ガソリンが上がれば、トラックで荷物を運ぶ「物流コスト」が上がる。つまり、スーパーの野菜も肉も魚も、パンも全部値上がりするんや!
マリコ:うわぁ!私の主食の菓子パンが...!
サチコ:それだけやない。日本の電気はLNG(液化天然ガス)とか石油を燃やして作ってる割合が高い。原油が上がれば、電気代もガス代も跳ね上がる。野村総合研究所の試算やと、月額で電気代が約792円、年間で約9500円上がる可能性があるって。これはあくまで平均やから、実際はもっと上がるかもしれん。
マリコ:年間1万円!?ただでさえ高いのに!もう夜はテレビ消して、月の光でオセロするしかないやん!
サチコ:白黒見えへんわ!さらに怖いのは、エネルギー価格が上がると、企業の利益が減って給料が上がらへんくなる。物価は上がるのに給料は据え置き。これを「スタグフレーション」って言うんや。
マリコ:スタグフレーション...。なんか強そうな怪獣の名前みたいやな。「出たな!スタグフレーション!口から値上げ光線を吐いてるぞ!」
サチコ:それも前回言うたやろ!実質賃金が下がって、私らの生活はジワジワ首を絞められるんや。
マリコ:あかん!もう絶望しかないやん!日本政府は何してんの!?
サチコ:政府も手ぇこまねいてるわけやない。ガソリン補助金の再導入とか、電気代の補助とか、いろいろ検討してる。それから、日本の石油備蓄は今、約254日分ある。
マリコ:254日!8ヶ月ちょいか!結構あるやん!
サチコ:でもな、これを全部使い切るわけにはいかん。過去のオイルショックの時も、パニックを避けるために小出しにしたんや。それに、中東以外の国、例えばアメリカとかオーストラリアからの輸入を増やそうとしてるけど、すぐには無理や。
マリコ:じゃあ、原発動かすん?
サチコ:エネルギー自給率が約12%しかない日本にとっては、原発再稼働は避けられない議論になるやろな。でもそれも時間がかかる。
マリコ:ほな、私ら庶民はどうしたらええの?「スタグフレーション」に勝つ必殺技はないん?
サチコ:必殺技はないけど、地道な「防衛的家計管理」しかないな。
マリコ:防衛的家計管理!なんかカッコええ響き!私が司令官になって、無駄遣いを撃墜するんやな!
サチコ:そうや。スマホの料金プランを見直す、使ってないサブスクを解約する。それから、パニック買いは絶対アカンけど、平時から米や水、日用品を「3日から7日分」多めに買っておいて、使いながら買い足す「ローリングストック」を徹底するんや。
マリコ:よっしゃ!とりあえず今日帰ったら、動画配信サービス解約して、レトルトカレー50個買ってくるわ!
サチコ:50個は多すぎるし、カレーばっかり食べたら体壊すわ!バランスよう備蓄しい!あと、余裕資金があるなら、NISAとかでインフレに強い資産に分散投資するのも手やな。
マリコ:余裕資金なんて、私の財布のどこを探してもおらへんわ!迷子センターで預かってくれてるんかな?
サチコ:迷子ちゃうわ!最初から存在してへんのや!
マリコ:でもさ、サチコ。これって経済だけの話なん?日本が戦争に巻き込まれるってことはないん?
サチコ:そこが一番デリケートな問題や。アメリカが戦争してる以上、同盟国である日本にも「協力しろ」って圧力がかかる。
マリコ:協力って、自衛隊がイランに攻め込むん!?そんなん絶対アカンで!
サチコ:それはない。憲法9条もあるし、安保法制の「必要最小限度」っていう縛りもあるから、イラン本土への直接攻撃に参加するのは、法的にも政治的にもほぼ不可能や。
マリコ:よかったー!ほな日本は安全やな!
サチコ:でもな、「後方支援」はあり得る。
マリコ:後方支援?
サチコ:アメリカ軍の飛行機に燃料を入れたり、物資を運んだりする支援や。安保法制の「重要影響事態」に認定されれば、自衛隊がそういう支援を行う可能性は高い。
マリコ:うーん、直接ドンパチせんでも、アメリカ軍のお手伝いをするんか。
サチコ:さらに厄介なのが「シーレーン防護」や。ホルムズ海峡に機雷がまかれたり、日本のタンカーが攻撃されたりしたら、それを守るために海上自衛隊が派遣される可能性もある。
マリコ:タンカー守るのは大事やけど、それってイランから見たら「日本も敵や!」ってならへん?
サチコ:そこやねん!日本国内では「後方支援だから戦闘じゃない」って理屈が通っても、イランから見れば、アメリカ軍を支援してる日本は「戦争の協力者」や。
マリコ:うわぁ...。ミサイルは飛んでこんくても、サイバー攻撃で日本の電気とか水道が止められたり、テロの標的にされたりするかもしれんってことか。
サチコ:そのリスクは跳ね上がる。それに、情報戦...「認知戦」も仕掛けられる。SNSで「自衛隊の船が沈められた!」とか「日本にテロリストが潜入した!」みたいなフェイクニュースが飛び交って、社会がパニックになる。
マリコ:トイレットペーパー買い占め騒動の超ヤバい版が起きるんやな。
サチコ:せやから、政府はアメリカに協力するポーズは見せつつも、実際の自衛隊派遣には慎重に時間を稼ぐ「遅滞戦術」をとるしかないって言われてる。その間に外交で停戦の仲介に走るんや。
マリコ:のらりくらりとかわしながら、裏で「まあまあ、怒らんと」ってなだめるんか。大阪のおばちゃんの得意技やな!
サチコ:スケールが違いすぎるけど、まあそういう泥臭い外交が求められるんや。
マリコ:でもさ、この戦争で一番得してるんって誰なん?
サチコ:ええ質問や。直接戦ってないけど、この状況を一番利用してる国がある。中国や。
マリコ:中国!?なんで?
サチコ:中国はイランの石油の最大の顧客や。アメリカの制裁をかいくぐって、イランから安く石油を買ってる。戦争が長引いて西側の経済が混乱すればするほど、中国は相対的に強くなる。
マリコ:えげつないな!火事場泥棒やん!
サチコ:それに、アメリカ軍が中東に釘付けになれば、アジア、つまり台湾周辺の守りが手薄になる。中国にとっては、台湾にプレッシャーをかける絶好のチャンスなんや。
マリコ:うわー、中東の火の粉が台湾、そして日本にまで飛んでくるんか!
サチコ:せやから、この戦争はただの中東紛争やない。世界の秩序をどう書き換えるか、っていう巨大なチェス盤の上の戦いなんや。
マリコ:チェス盤...。私、オセロしかでけへんのに、そんな複雑なゲーム見せられても分からんわ!
サチコ:だからこそ、私ら庶民は「情報のデトックス」が大事なんや。SNSのフェイクニュースに振り回されず、冷静に事実を見極める。
マリコ:冷静に、か。
サチコ:そう。国連の安全保障理事会でも、イランの攻撃を非難する決議は採択されたけど、中国とロシアは棄権した。世界は二極化してる。一つのニュース、一つの正義だけを信じ込んだらアカン。
マリコ:いろんな角度から見なあかんのやな。文楽の人形遣いみたいに。
サチコ:文楽?
マリコ:ほら、文楽って3人で人形動かすやんか。表で動いてる人形だけ見てたらアカン。後ろで誰が糸引いてるか、ちゃんと見なあかんってことやろ?(※藍埜注:第171話「ペルシャの城が燃えている~プーリムの夜に届いた爆音と、文楽の人形遣いが教えてくれる情報戦の作法~」も見てね!)
サチコ:マリコ...あんた、たまにはめっちゃええこと言うやん!
マリコ:せやろ!私、たまに覚醒するねん。
サチコ:その覚醒、もっと頻繁にお願いしたいわ。
マリコ:でもな、サチコ。私、一番怖いのは、偉い人らがチェスやってる間に、イランの小学校が爆撃されて罪のない子どもたちが亡くなったり、関係ない人たちが苦しんでることや。
サチコ:...ほんまにそうやな。AIがターゲティングして、効率よく破壊していく。その冷酷なシステムの中で、人間の命が数字として処理されていく。それが現代の戦争の本当の恐ろしさや。
マリコ:だから私ら、笑わなあかんねん。
サチコ:笑う?
マリコ:AIには「笑い」は分からんやろ。効率もクソもない、無駄でアホみたいなことで笑い合えるのは、人間だけの特権や。
サチコ:...マリコ。
マリコ:世界がどんなに物騒になっても、私らは舞台の上でアホなこと言い続けるで。それが、私らなりの戦争への抵抗や!
サチコ:...あんた、今日どうしたん?かっこよすぎて逆に怖いわ。
マリコ:よっしゃ!じゃあ早速、スタグフレーションに勝つための一発ギャグ行くで!
サチコ:おお、見せてもらうわ!
マリコ:(両手を広げて)「物価は上がる!私の体重も増える!でもテンションだけは下げへんでー!イェーイ!」
サチコ:体重が増えるのはただの食べ過ぎやろ!全然経済と関係ないわ!
マリコ:いや、これは「私自身のインフレ」を表現しててな...。
サチコ:やかましい!もうええわ!
マリコ・サチコ:どうもありがとうございましたー!




