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サチコとマリコの時事ネタ漫才  作者: 藍埜佑


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17/32

第167話「宇宙人は実在する!?オバマの一言が招いた大混乱~ロズウェルからUAPまで、75年間の隠蔽と政治ゲームの全真相~」

マリコ「どうもー!サチコ・マリコでーす!」


サチコ「よろしくお願いしますー」


マリコ「サチコ、私な、最近すごく大事なことに気がついてん」


サチコ「何に気がついたん?」


マリコ「私らって、宇宙でいうと端っこの方に住んでるやんな」


サチコ「...宇宙の端っこ?」


マリコ「天の川銀河の外れに太陽系があって、その中の地球の、さらに日本の、さらに大阪の、さらに私らの楽屋って、宇宙スケールで言うたら端っこにも端っこやんな」


サチコ「まあ、そうやな」


マリコ「そんな端っこの存在が、宇宙人と出会えると思う?」


サチコ「...急に何の話や」


マリコ「もちろんUFOの話や!」


サチコ「UFO!?」


マリコ「2月19日、トランプさんが「宇宙人とUFOに関する政府ファイルを公開する」って言い出したやん」


サチコ「あー、それな。ほんまに言い出したな」


マリコ「しかも、きっかけがオバマさんやねんで」


サチコ「そうやねん。オバマさんがポッドキャストで「宇宙人は実在する」って言い出して」


マリコ「言い出して?」


サチコ「正確には「実在すると思う、でも証拠は見てへん」やったけど」


マリコ「なんや、証拠はないんか」


サチコ「証拠はない。でもトランプさんはそれを聞いて「オバマが機密情報を漏らした!」って言い出した」


マリコ「機密情報!?「宇宙人は実在すると思う」が機密なんか!」


サチコ「機密やない。トランプさんが勝手にそう言ってるだけで」


マリコ「だって、「と思う」やで。感想やん。感想が機密なんか」


サチコ「感想が機密になるわけないやろ。でも、トランプさんにとっては政治的に使える発言やったんや」


マリコ「どう使うん?」


サチコ「「オバマは機密を漏らした大問題人物。私はその機密を全部公開してやる」という流れを作るんや」


マリコ「なるほど。オバマさんを「知りすぎた男」に仕立て上げて、自分を「真実の解放者」に見せると」


サチコ「...マリコ、今日もまた最初から鋭いな」


マリコ「今日は最初から本調子や」


サチコ「ちょっと待って。マリコが最初から鋭いと、私の出番が...」


マリコ「大丈夫。後でちゃんとボケるから」


サチコ「後でって、自分でスケジュール組むな」


マリコ「ほな、UFOの話を整理しよか」


サチコ「...え? あんたが整理するんか?」


マリコ「する。まず、トランプさんが2月19日にSNSで投稿したんやろ」


サチコ「Truth Socialでな。「甚大な関心が示されているため、国防長官および関係省庁に、地球外生命体、UAP、UFOに関する政府ファイルの特定と公開プロセスを開始するよう指示する」とな」


マリコ「ポイントは「プロセスを開始するよう指示する」やな」


サチコ「そう。「全部公開する」とは言ってへんねん」


マリコ「「公開する準備を始める準備をするように言う」みたいな感じか」


サチコ「まあ...そんな感じやな」


マリコ「回りくどいな」


サチコ「政治的な文書はだいたいそうや」


マリコ「で、これって本気で公開するつもりがあるんやろか」


サチコ「そこが問題やねん。過去のパターンを見たら、こういう公開指示って、実際に出てくる文書は大半が重要な部分を黒塗りにされたものやねん」


マリコ「黒塗り!どれくらい黒塗りなんや」


サチコ「JFK暗殺のファイルが公開された時も、山のような文書が出てきたけど、肝心なとこはぜんぶ真っ黒やったって」


マリコ「真っ黒...紙の使い方として一番もったいないな」


サチコ「もったいなさの話やない。でも、その「見せるけど見せない」がまた陰謀論を育てるんや」


マリコ「「隠してるに決まっとる!」ってなるわけか」


サチコ「そうや。「出てきた!でも黒塗り!やっぱり宇宙人を隠してるんや!」という循環が起きる」


マリコ「永久機関やな」


サチコ「永久機関?」


マリコ「陰謀論の永久機関や。何を出しても「まだ隠してる」と言われ続ける」


サチコ「...うまいこと言うやん」


マリコ「ところで、オバマさんがどういう発言をしたか、もう少し詳しく教えてくれ」


サチコ「ポッドキャストに出てな、統計的に宇宙が広大すぎるから、どこかに生命体がいる可能性は高い、でも自分が大統領時代に地球外生命体が地球に接触した証拠は見なかった、と」


マリコ「まあ常識的な発言やな」


サチコ「常識的な発言やったんやけど、「宇宙人は実在する(They're real)」という部分がクリップされてSNSで爆発的に広まった」


マリコ「切り取りやん」


サチコ「切り取り。前後の文脈を抜かして「オバマが宇宙人実在を認めた!」ってなった」


マリコ「しかもオバマさん、後から「そんな意味で言うてない」ってInstagramで訂正したんやろ」


サチコ「「大統領時代に地球外生命の接触証拠はなかった。本当に!」って投稿した」


マリコ「「本当に!」って書くの、なんか切ないな」


サチコ「信じてもらえてないと思ったんやろな。数百万再生されてもうてたし」


マリコ「で、その騒ぎを見てトランプさんが「オバマが機密漏らした」って乗っかった」


サチコ「乗っかった。しかも記者団に「オバマをトラブルから救ってやれるかもしれない。機密解除することで」と皮肉混じりに言うた」


マリコ「救ってやれる...ってことは、トランプさんはオバマさんのことが好きなんやな」


サチコ「どういう理屈やねん!好きやない、逆や!」


マリコ「でも、救ってあげたいってことやろ」


サチコ「救うとかじゃなくて、嫌みや。「俺が公開すれば、機密を漏らした疑いのあるお前を救ってやれる」という皮肉や」


マリコ「複雑な関係やな、二人は」


サチコ「複雑って言えば、オバマさんとトランプさんの対立って、実は15年以上続いとるんやで」


マリコ「15年!?仲悪いな」


サチコ「2011年から始まっとる」


マリコ「2011年って、何があったん?」


サチコ「バーサー陰謀論ってあってな。トランプさんがオバマさんの出生地を「ケニアだ、アメリカ人じゃない」って言いふらした」


マリコ「出生地!?それ、ひどい話やな」


サチコ「ひどい話や。でもその年のホワイトハウス特派員夕食会で、オバマさんが逆にトランプさんを徹底的に笑いのネタにして、大観衆の前で完膚なきまでにやっつけた」


マリコ「やっつけた!?どんなふうに?」


サチコ「「トランプさんはエイリアンを信じるが、出生証明書は信じない」とかそういうジョークで会場を爆笑させた」


マリコ「あー!それで「エイリアンを信じる」って関係あるんか!」


サチコ「そう。しかもその夜の屈辱が、トランプさんが大統領選に出馬した動機になったとも言われとる」


マリコ「えっ、それって...オバマさんが笑いのネタにせえへんかったら、トランプ大統領は存在せえへんかったってこと?」


サチコ「...そういう見方もできるな」


マリコ「漫才師のジョークが歴史を変えたようなもんやん」


サチコ「オバマさんは漫才師やないけどな。でも、まあ、言葉が歴史を変えることはある」


マリコ「怖いな、言葉って」


サチコ「怖いな。で、それからずっと二人の対立が続いてる。2016年の大統領選でも、2018年の中間選挙でも、2025年の「反逆者」呼ばわりでも」


マリコ「「反逆者」!?」


サチコ「オバマさんが2016年のロシア介入疑惑を捏造したと言い出して」


マリコ「証拠は?」


サチコ「ない」


マリコ「ない!?」


サチコ「証拠なしに「反逆者」と言うた」


マリコ「それ、名誉毀損やんな」


サチコ「訴えられへんかったんかな。訴えたら余計に大ごとになるからやめたんかもしれんけど」


マリコ「で、今回の「UFO機密漏洩」もその流れの一つか」


サチコ「そうや。15年分の積み重なった怨念が「宇宙人」というキーワードで爆発した」


マリコ「スケールが大きすぎる怨念やな」


サチコ「スケールが大きすぎる。宇宙レベルや」


マリコ「なるほど。サチコ、ところでそもそもUFOって、アメリカ政府はいつから調べとったん?」


サチコ「長い歴史があるで。まず、全部の出発点は1947年のロズウェル事件や」


マリコ「ロズウェル!聞いたことある」


サチコ「ニューメキシコ州のロズウェルっていう町の近くに、何かが墜落したんや」


マリコ「何かって?」


サチコ「最初、軍が「空飛ぶ円盤を回収した」って発表した」


マリコ「えっ、認めたんか!?」


サチコ「認めた。でも数時間後に「気象観測気球の間違いでした」って訂正した」


マリコ「数時間で訂正!?それってどう考えても怪しいやん」


サチコ「怪しいやろ。だから「本当は宇宙人の乗り物やったのに隠蔽した」という陰謀論の出発点になった」


マリコ「75年以上前の話が今でも続いてるんか」


サチコ「続いてる。「ロズウェルの宇宙人」はアメリカのUFO文化の象徴的な事件や」


マリコ「で、その後どうなったん?」


サチコ「空軍がUFOを調査するプロジェクトを次々と立ち上げた。プロジェクト・サイン、プロジェクト・グラッジ、そして一番有名なのがプロジェクト・ブルーブックや」


マリコ「ブルーブック!青い本か」


サチコ「青い本かどうかは知らんけど、1952年から1969年まで17年間続いた大がかりな調査プロジェクトや」


マリコ「17年間!」


サチコ「12,600件以上のUFO目撃報告を調査して」


マリコ「12,600件!そんなに見えとったんか」


サチコ「見えとった。で、その大半は気象現象とか飛行機の見間違いとかで説明できたんやけど」


マリコ「でも、全部ではないんやろ」


サチコ「701件は「未確認」のままや」


マリコ「701件!かなりの数やん」


サチコ「かなりある。で、1969年に「科学的価値はない」ということで終了した」


マリコ「終了...でも701件の謎はどうなったん?」


サチコ「そのまま棚上げや」


マリコ「棚上げ!スッキリせんな」


サチコ「せんな。で、その後は表向きは「UFOは調べる価値ない」という立場になった」


マリコ「表向きは」


サチコ「表向きはな。裏では別の話があって、後でわかったんやけど、CIAや空軍は極秘プログラムで偵察機の試験とかをしとって、それが多くの「謎の飛行物体」の正体やった」


マリコ「謎の正体が自分らやったんか!」


サチコ「そう。テストしてる飛行機を「あれは何や?」って報告されとったわけや」


マリコ「ブーメランやな」


サチコ「ブーメランや。自分らの秘密を守るために「調べる価値ない」と言い続けなあかんかった側面もあった」


マリコ「で、それが2017年に大きく変わるんやろ」


サチコ「よう知っとるな。2017年にニューヨークタイムズがスクープして、国防総省が秘密裏にUFO調査プログラム「AATIP」を持ってたことが暴露された」


マリコ「AATIPって?」


サチコ「先端航空宇宙脅威識別計画。年間2200万ドルの予算でやってた」


マリコ「2200万ドル!つまり国防総省は「調べる価値ない」と言いながら、2200万ドルかけて調べとったんか」


サチコ「そういうことや」


マリコ「嘘やん!」


サチコ「嘘というか...まあ、表向きは「ない」にしといて、裏で調べとったわけや」


マリコ「立場と行動が全然合ってないな」


サチコ「合ってないな。で、その時に一緒に暴露されたのが、海軍のパイロットが撮影した謎の飛行物体の映像や」


マリコ「映像!?実際に撮ってたんか」


サチコ「「チックタック」「ジンバル」「ゴーファスト」という通称のある映像が公開された。物理法則を無視したような動きをする物体が映ってた」


マリコ「物理法則を無視した?」


サチコ「急に方向転換したり、超高速で移動したり、普通の航空機には不可能な動きをしとる」


マリコ「宇宙人の乗り物...なのか」


サチコ「分からんねん。中国やロシアの未知の技術かもしれへんし、センサーの誤作動かもしれへんし」


マリコ「曖昧やな」


サチコ「曖昧なことが「未確認異常現象」という意味や。UAP、Unidentified Anomalous Phenomena」


マリコ「UAPか。UFOと何が違うん?」


サチコ「UFOは「空飛ぶ円盤」っていうオカルトのイメージが強いから、政府は「UAP」という科学的な呼び名に変えた」


マリコ「名前を変えたら、急に真面目な話になるな」


サチコ「なるやろ。で、2020年代に入って、議会もUAPを本気で取り上げるようになった」


マリコ「議会が!?」


サチコ「2023年には議会の公聴会が開かれて、元情報将校のデビッド・グラッシュっていう人が、「政府は墜落した非人間的な乗り物と生物の遺体を回収・隠蔽している」と証言した」


マリコ「遺体!宇宙人の遺体!?」


サチコ「証言ではそう言うた。ただ、国防総省は否定した」


マリコ「どっちが本当やねん」


サチコ「分からん。でも、情報機関の検察官が「この証言は緊急性があり、信頼に足る」と認定したから、完全に嘘とも言えへん」


マリコ「モヤモヤするな」


サチコ「モヤモヤするよう設計されてるんや。宇宙人の話は。すべてが曖昧なままで終わる」


マリコ「で、2022年には国防総省に専門の部署まで作られたんやな」


サチコ「全領域異常対処室、AARO。空と海と宇宙とサイバー、あらゆる領域の謎の現象を統合的に扱う」


マリコ「なんか仕事の幅広すぎやな。空と海と宇宙と...サイバー!?サイバーにUFOが出てくるんか」


サチコ「電子的に謎の信号が来る場合とか、そういうのも対象や」


マリコ「謎の信号...宇宙人からLINEが来るかもしれんから備えてるんか」


サチコ「LINEやない!でもまあ、電波的なコンタクトの可能性も否定できへんという意味では」


マリコ「宇宙人からLINEが来た時のために専門部署を作っとると」


サチコ「違う!...まあ、比喩としては合うてるかもしれんけど」


マリコ「ほな、今回のトランプさんの公開指示って、どれくらい本気なん?」


サチコ「専門家の間では「政治的パフォーマンスの可能性が高い」という評価が多い」


マリコ「パフォーマンス」


サチコ「理由がいくつかあって、まず、発表のタイミングが最高裁に関税で負けた翌日とほぼ同じやねん」


マリコ「あ!前回の漫才でやった相互関税の話や!」


サチコ「そうや。2月20日に最高裁の判決が出て、2月19日にUFO公開を指示した。時系列がほぼ一致してる」


マリコ「「見るな!こっちを見ろ!」っていう作戦か」


サチコ「そういうことや。「死んだ猫戦略」って呼ばれる古典的な手法で、センセーショナルな話題を投下して、都合の悪いニュースから目をそらす」


マリコ「死んだ猫!?」


サチコ「テーブルの上に死んだ猫を置いたら、その場にいる全員が「なんでここに死んだ猫が!?」ってそっちに注目する、という比喩や」


マリコ「死んだ猫がUFOってこと?」


サチコ「UFOが死んだ猫、ということになる」


マリコ「UFOも浮かばれへんな」


サチコ「浮かばれへん。あと、エプスタイン文書の話も同時期にあって」


マリコ「エプスタイン!また出てきた。前にも出てきたんやったっけ」


サチコ「エプスタイン文書問題も絡んでるって指摘がある。「UFO、関税、エプスタイン、宇宙人」って話題が全部同時進行で」


マリコ「次から次へと話題が変わるな」


サチコ「まるでホラー映画で、次のシーンではもっと大きい怪物が出てきて前の怪物を忘れさせるみたいな」


マリコ「話題がモンスター映画化しとるな」


サチコ「まあ、そうやね」


マリコ「で、「本気で公開する気はない」という理由の2つ目は?」


サチコ「国防総省が強く抵抗する、ということや。軍の能力、センサーの性能、情報収集の手法、そういうものは絶対に外には出せへん」


マリコ「なんで?」


サチコ「「私らのレーダーはここまで見えます」ってわかったら、敵はそれを避けるように行動するやろ」


マリコ「ああ、手の内を明かすことになるんか」


サチコ「そうや。だから国家安全保障を理由に、核心部分は絶対に出さへん」


マリコ「つまり、出てくるのは「すでに知られてること」だけか」


サチコ「元UAPタスクフォース長のカークパトリックという人が「すでに大部分が公開されており、新情報はない」と言うてる」


マリコ「内輪の人が「新情報はない」と言うてるんか」


サチコ「そう。それが一番正直な評価かもしれん」


マリコ「じゃあ、3つのシナリオがあるんやな」


サチコ「...マリコ、なんで知っとるん?」


マリコ「考えたら分かるやん。「黒塗り公開」「中国やロシアの兵器が正体だったと判明」「ほんまに宇宙人の証拠」の3つやろ」


サチコ「...正確や。どこで調べたん?」


マリコ「調べてへん。論理的に考えたら3択しかないやろ」


サチコ「...まあ、その通りや。一番可能性が高いのは「黒塗り公開」やな」


マリコ「山のような文書が出てくるけど、全部真っ黒、と」


サチコ「そうなったら「やっぱり隠してる!」ってなる」


マリコ「2つ目のシナリオ、実は中国やロシアの謎技術が正体だったと判明したら?」


サチコ「これはこれで怖い。物理法則を無視した動きをしてた物体が、中国の極超音速ドローンやったとわかったら、宇宙人じゃなくてもっと現実的な脅威として大騒ぎになる」


マリコ「宇宙人より中国の方が怖い?」


サチコ「現実的な意味では怖いやろ。宇宙人が来たら「どうしよ」で終わりやけど、中国なら「外交問題や!制裁や!」ってなる」


マリコ「対処できる分だけ怖い、か」


サチコ「そうや。3つ目の「本当に宇宙人の証拠が出てくる」は」


マリコ「ほぼないんやろ」


サチコ「ほぼない。でも、仮にあったとして、それをトランプさんが全世界に公開するやろか」


マリコ「それはせんな」


サチコ「なんで?」


マリコ「そんなの出したら、世界中がパニックになるやんか。宗教観とか、「人間が特別な存在」という前提が崩れるとか、影響がデカすぎる」


サチコ「「存在論的ショック」と呼ばれるやつやな」


マリコ「存在論的ショック...確かに、宇宙人が実在して地球を訪問してたとわかったら、人類の歴史観が根底から変わるもんな」


サチコ「宗教上の大混乱も起きる」


マリコ「「神が作ったのは人間だけ」という考え方が崩れるもんな」


サチコ「崩れる。だから仮に証拠があっても、政府は「社会的安定」を理由に公開しいひんという可能性が高い」


マリコ「じゃあ、どんな結果になっても陰謀論者は満足しいひんやな」


サチコ「そうや。「出なかったら隠蔽」「出たら黒塗り」「宇宙人以外の何かが正体なら別の陰謀」」


マリコ「無敵の理論やな。どんな証拠が出ても陰謀と言える」


サチコ「陰謀論の強さはそこや。反証不可能なことを主張してるから、絶対に崩れへん」


マリコ「確かに、「サンタクロースは実在しない」という証拠を出せるか?と言われても、「実在しないことの証明」って難しいもんな」


サチコ「悪魔の証明やな。ないことを証明するのは難しい」


マリコ「ところでサチコ、トランプさんのこの「UFO公開指示」って、支持者にはどう映るん?」


サチコ「大歓迎やな。特に「ディープステートが全てを隠蔽している」と信じてる層にとっては、「トランプが初めて真実を明かしてくれる」というヒーロー物語にはまる」


マリコ「QAnonの人たちとか?」


サチコ「そういう層に特に刺さる。でも、実は普通の市民も宇宙に興味はあるから、党派を超えて話題になりやすいテーマや」


マリコ「左右関係なく「宇宙人いるの?」は気になるもんな」


サチコ「そうや。だから通常の政治的対立テーマより「コスト低く」支持を広げられる」


マリコ「コスパのいい政治カードか」


サチコ「コスパがいい。しかも、議会はすでに何年も前からUAP情報公開を求める法律を作ったり、内部告発者保護の仕組みを整えたりしてきたんや」


マリコ「議会がもうやってたんか」


サチコ「そやねん。つまり、トランプさんが「私が公開させる!」と言っても、実はその流れは議会主導でずっと進んでたわけや」


マリコ「乗っかっただけか」


サチコ「乗っかって、自分の手柄にしようとしてる側面がある」


マリコ「政治って、そういうもんなんやな」


サチコ「そういうもんや。サーフィンで言うたら、波は議会が作って、トランプさんがその上に立って「私がこの波を作った!」と言うてるようなもんや」


マリコ「波乗り政治家か」


サチコ「波乗り政治家は言い得て妙やな」


マリコ「で、日本にはこの話、どんな影響があるん?」


サチコ「直接的な影響は少ないと思う。でも、「アメリカが宇宙人とコンタクトしてた」なんてことになったら、NASAとJAXAの関係も、宇宙開発の優先順位も全部変わるな」


マリコ「そんな可能性はほぼないんやろけど」


サチコ「ほぼない。でも、もう一つある。アメリカがUFO情報を公開し始めたら、他の国も動く可能性がある」


マリコ「他の国?」


サチコ「イギリス、フランスはもう独自のUFO文書を公開してきた歴史があって、ロシアも似たような話がある。アメリカが本格的に動いたら、「うちもある」という国が出てくるかもしれん」


マリコ「国際的なUFO情報公開ドミノやな」


サチコ「ドミノ。その通りや」


マリコ「日本もUFO情報持っとるんかな」


サチコ「日本の自衛隊は2020年頃に、未確認物体を目撃した場合の対応手順を定めたって報道があった」


マリコ「手順!?「未確認物体が来たらこうせよ」っていうマニュアルがあるんか!」


サチコ「「来たらどうする」という備えは必要やからな」


マリコ「でも日本語のマニュアルを宇宙人が読めるとは思えへんな」


サチコ「宇宙人向けに書いてへん!自衛官向けに書いてる!」


マリコ「「不明な物体が接近した場合は上官に報告し、撮影の上、できる限り追跡せよ」みたいな感じか」


サチコ「まあ、そんな感じや」


マリコ「「会話を試みる」という手順はあるんかな」


サチコ「たぶんない」


マリコ「あった方がええと思う。「こんにちは、地球へようこそ。ご用件は何でしょうか」みたいな」


サチコ「コンシェルジュか!」


マリコ「前回も言うたな、国際関税返還コンシェルジュ。今回は宇宙人コンシェルジュを狙う」


サチコ「宇宙人コンシェルジュって、何をするん?」


マリコ「宇宙人が地球に来た時に、観光案内するんや」


サチコ「観光案内!?」


マリコ「「まずはたこ焼きをご賞味ください、これが地球の最高の食べ物です」と案内する」


サチコ「初手がたこ焼きかい」


マリコ「だって、一番美味いやん」


サチコ「宇宙人がたこ焼きを食えるかどうかも分からんやろ!」


マリコ「食えなかったら「ではお土産にどうぞ」と言う」


サチコ「持って帰らせるな!宇宙人がたこ焼き持って宇宙に帰ったら何になるんや」


マリコ「地球外たこ焼き普及活動や」


サチコ「活動として成立してへん!」


マリコ「でも、宇宙人に初めて会った時、最初に何を言う?というのは大事な問題やと思う」


サチコ「...まあ、確かにそれは哲学的な問いではあるな」


マリコ「「あなたはどこから来たんですか」?でも住所は聞けへんな」


サチコ「住所って、星系の名前とか言われてもこっちが分からんしな」


マリコ「「何しに来たんですか」?でも「地球を侵略しに来ました」って言われたら怖いし」


サチコ「そら怖い」


マリコ「「お茶でもどうぞ」がいいかな」


サチコ「「お茶でもどうぞ」!?宇宙人が来てもお茶か!」


マリコ「おもてなし精神やで。どんな相手にもお茶を出す」


サチコ「宇宙人がお茶を飲めるかどうか分からへんやろ。そもそも口があるかどうかも分からん」


マリコ「口がなかったら?」


サチコ「口がなかったら...どうやって食べるんやろな」


マリコ「触覚で吸収するとか?」


サチコ「触覚!?どんな構造やねん」


マリコ「光合成かもしれんし。太陽の光を栄養にしてたら、お茶より日向ぼっこが喜ばれるかもしれん」


サチコ「...なんか宇宙人の生態を真剣に考えてもうてるな、うち」


マリコ「だって、いつか本当に来るかもしれへんやろ。備えは大事や」


サチコ「備えって何をするんや、具体的に」


マリコ「まず、ユニバーサルデザインを宇宙レベルに拡張する」


サチコ「宇宙レベルのユニバーサルデザインって何や」


マリコ「車いすの人でも使えるようにしたのがユニバーサルデザインやろ。それを「触覚で吸収する宇宙人でも使えるようにする」まで広げる」


サチコ「...発想が斜め上やな」


マリコ「あと、Googleマップに宇宙人向けのモードを作ってもらう」


サチコ「宇宙人向けモード!?」


マリコ「「あなたの星から地球まで◯光年です。現在の推奨ルートをお知らせします」」


サチコ「そんな機能はいらん!そもそも光年単位の距離をGoogleマップで案内できるか!」


マリコ「AIが進歩したら可能やで。チームみらいさんに頼んだら作ってくれるかもしれん」


サチコ「チームみらいは宇宙人向けアプリを作る政党やない!」


マリコ「でも永田町エンジニアチームがあるやろ。それを宇宙エンジニアチームに昇格させたら」


サチコ「昇格させるな!」


マリコ「話を戻すわ。トランプさんのUFO公開指示って、結局何が一番大事なことやと思う?」


サチコ「...急に真面目になった」


マリコ「たまには真面目に締めなあかんやろ」


サチコ「そうやな。一番大事なことは...「本当の問題から目をそらされてへんか」ってことを常に意識することやと思う」


マリコ「UFOは面白い話やけど」


サチコ「UFOは面白い。宇宙人がいたら素晴らしい話や。でも、同じタイミングで最高裁の関税判決があって、150日後に次の手が来るって話があって」


マリコ「ミネアポリスで市民が撃たれた話もあって」


サチコ「あって。「宇宙人の話題」が来た時こそ、地上で何が起きてるかを確認するべきや」


マリコ「「空を見ろ」と言われた時に、足元を確認する」


サチコ「そや。それが一番大事なことや」


マリコ「でも、宇宙のことも考えたいな」


サチコ「宇宙のことを考えるのは悪くない。むしろ、科学的な方法で、政治に利用されへんようにして」


マリコ「NASAとか、SETIとか、そういうちゃんとした研究として」


サチコ「そうや。政治的パフォーマンスとしての「宇宙人公開」ではなく、科学としての「生命の探求」は大事や」


マリコ「区別せなあかんね、政治と科学を」


サチコ「区別が難しい時代やけどな」


マリコ「ところで、私一個だけ最後に聞いていいか」


サチコ「何や」


マリコ「オバマさんが「宇宙人は実在すると思う」って言うた時、心の底では何を考えてたんやろ」


サチコ「...どういう意味?」


マリコ「大統領って、私らが知らない情報を山ほど持っとるやんな」


サチコ「持っとるやろな」


マリコ「で、在任中に「本当のことは言えないけど、統計的にはいると思う」という形で発言する時」


サチコ「...何が言いたいん?」


マリコ「もしかして、「実在する」と「思う」の間に、ものすごく深い意味があるんちゃうかと」


サチコ「...」


マリコ「「思う」って言い方は、「知ってるけど言えない」時の言い方やもんな」


サチコ「...それ、マリコ、今日一番怖いこと言うたかもしれん」


マリコ「怖い?」


サチコ「「思う」という表現の選び方に「知っているけど言えない」という含意を読む...それ、合ってるかどうかは分からへんけど、可能性としてはありえる分析や」


マリコ「だったら怖いな」


サチコ「怖いな。でも確かめようがない」


マリコ「確かめようがないから陰謀論になるんやけど」


サチコ「そうや。ループしてるな」


マリコ「宇宙の謎みたいに答えが出ない話は、出ない前提で楽しむしかないんかな」


サチコ「楽しむしかないな。ただ、楽しみながらも、「それで政治が動いてる」という現実は忘れんとこ」


マリコ「地球は丸い。でも政治は真っ直ぐじゃない」


サチコ「お、マリコ、いいこと言うやん」


マリコ「たまにはな」


サチコ「たまには、って自分で言うな」


マリコ「あ、最後にもう一個だけ」


サチコ「また?」


マリコ「もし宇宙人が来て、「あなたの星で一番大事なことは何ですか」って聞いてきたら、何て答える?」


サチコ「...難しいな」


マリコ「私はな」


サチコ「何て答えるん?」


マリコ「「お笑いです」って言う」


サチコ「...お笑い!」


マリコ「どんな状況でも笑えることが、地球人の最大の強みやと思うし」


サチコ「...そうやな」


マリコ「最高裁に負けても翌日に新しい関税出して、市民が撃たれても活動家が立ち上がって、宇宙人の話題で政治が動いても、誰かが漫才のネタにする」


サチコ「それがうちらやないか」


マリコ「そう、それがうちらや。笑いは最後の砦やもん」


サチコ「...今日、マリコがいいこと言い続けてるから、私はどうしたらええんや」


マリコ「サチコはツッコんでたらええよ」


サチコ「ツッコミの仕事しかないんかい!」


マリコ「大事な仕事やん」


サチコ「大事やけど、もう少し割が合う役をやりたいわ」


マリコ「そのツッコミが私を支えてるんやで。サチコがおらんかったら、私の漫才は宇宙人とたこ焼きの話で終わってしまう」


サチコ「...まあ、そうやな。お互い必要やな」


マリコ「チェックアンドバランスや」


サチコ「漫才版の三権分立か」


マリコ「ボケと制裁と均衡」


サチコ「制裁って言うな!「抑制」や!しかもツッコミを裁判官扱いするな!」


マリコ「あ、ちょっと待って」


サチコ「何や」


マリコ「プロジェクト・ブルーブックって、701件が未確認のままって言うてたやろ」


サチコ「そうや」


マリコ「その701件、UFO情報サイトに全部載ってたりするん?」


サチコ「...今から調べてどうするん」


マリコ「ネタになるかな思うて」


サチコ「ネタ!?」


マリコ「だって701件の中に「実は大阪上空で目撃されたUFO」とかあったら面白くないか」


サチコ「あるわけないやろ」


マリコ「「1958年、大阪梅田上空に光る物体。現地の証人は『たこ焼きのような形』と証言」とか」


サチコ「たこ焼き型UFOか!」


マリコ「しかも目撃されてから数分後に消えたのは、宇宙人が食べたから、という説もある」


サチコ「説もあるって、あんたが今作った説やろ!」


マリコ「創作やけど、宇宙人がたこ焼きを好きやったら、それは地球と宇宙の懸け橋になると思う」


サチコ「たこ焼きで宇宙平和!」


マリコ「ええ話やろ」


サチコ「ええ話かどうかはともかく、もうええわ!終わるで!」


マリコ「まだ言いたいことが」


サチコ「もうない!今日はUFOからオバマからトランプから75年の歴史から三権分立から宇宙人コンシェルジュまで全部やったんやから、もう十分や!」


マリコ「たこ焼き型UFOがまだ」


サチコ「たこ焼き型UFOはいらん!本当に終わるで!」


マリコ「どうもありがとうございましたー!」


サチコ「ありがとうございましたー!」


二人「サチコ・マリコでしたー!」

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