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サチコとマリコの時事ネタ漫才  作者: 藍埜佑


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第165話「250年生きる時代がやってくる!?デビッド・シンクレアと山中因子が描く不老不死の未来~若返りピル、30億ドルの投資、そして人類の終わらない欲望~」

マリコ「どうもー!サチコ・マリコでーす!」


サチコ「よろしくお願いしますー」


マリコ「サチコ、私な、最近ハマってることあんねん」


サチコ「珍しいな。何や?」


マリコ「老化研究や」


サチコ「...老化研究?」


マリコ「せや。デビッド・シンクレアって知っとる?」


サチコ「...マリコ、あんた、誰や」


マリコ「マリコやで」


サチコ「いや、マリコがデビッド・シンクレア知っとるわけないやろ」


マリコ「知っとるわ。ハーバード大学医学部の遺伝学教授で、老化の情報理論を提唱した研究者や」


サチコ「...あんた、何があったん?」


マリコ「何もないで。ただ、最近YouTubeでハマってん」


サチコ「YouTubeで老化研究...」


マリコ「せや。で、シンクレアの理論がめっちゃ面白いねん。老化ってな、DNAの損傷やなくて、エピジェネティック情報の劣化が原因やねんて」


サチコ「エピジェネティック...」


マリコ「遺伝子のオン・オフを制御する化学的修飾のことや。これが劣化すると細胞が老化する」


サチコ「マリコ、ほんまに誰や」


マリコ「だから、マリコやて」


サチコ「マリコがそんな専門用語使うわけないやろ」


マリコ「使うわ。エピジェネティック・リプログラミングって知っとる?」


サチコ「...知ってるけど」


マリコ「山中因子の3つ、Oct4とSox2とKlf4を使って、マウスの網膜神経節細胞のDNAメチル化パターンを若返らせて、緑内障モデルマウスの視力を回復させたんや」


サチコ「...」


マリコ「これな、2020年にNature誌に発表された論文で、部分的細胞リプログラミングって呼ばれててな」


サチコ「マリコ、あんた、論文読んどるん?」


マリコ「読んでへんで。YouTubeで見た」


サチコ「YouTubeか」


マリコ「でもな、サチコ。これすごいねんで。細胞を完全にiPS細胞に戻すんやなくて、エピジェネティック年齢だけを巻き戻すんや」


サチコ「...まあ、確かにすごい研究やな」


マリコ「せやろ。で、シンクレアはな、2026年1月にLife Biosciences社がFDAからフェーズ1臨床試験の承認を取得したんや」


サチコ「...あんた、ほんまに詳しいな」


マリコ「これがな、緑内障とNAIONっていう病気の患者に、部分的エピジェネティック・リプログラミングによる遺伝子治療を眼球に直接注射して、視力回復を試みる史上初のヒト若返り臨床試験やねんで」


サチコ「NAION...非動脈炎性前部虚血性視神経症か」


マリコ「せや!サチコも知っとるんやな」


サチコ「...まあ、一応知識としては」


マリコ「治療薬候補のER-100はな、損傷した網膜神経節細胞に直接『若返り指令』を届けて機能回復を図るんや」


サチコ「マリコ、あんた、ほんまにどうしたん?」


マリコ「だから、YouTubeで勉強したって言うてるやん」


サチコ「YouTubeでそこまで詳しくなるか?」


マリコ「なるで。最近のYouTubeは教育コンテンツめっちゃ充実しとるねん」


サチコ「...まあ、確かにな」


マリコ「で、サチコ。山中伸弥先生も知っとるやろ」


サチコ「そらノーベル賞受賞者やからな」


マリコ「2006年に4つの転写因子、OCT4とSOX2とKLF4とc-MYCで成体細胞を多能性幹細胞に初期化できることを発見したんや」


サチコ「山中因子やな」


マリコ「せや。で、この山中因子を使った研究が、今の全てのエピジェネティック・リプログラミング研究の基礎になっとる」


サチコ「確かにそうやな」


マリコ「でな、ファン・カルロス・イスピスア・ベルモンテっていう研究者がおってな」


サチコ「Altos Labsの特別研究員や」


マリコ「そうそう。この人がな、2016年にソーク研究所で山中因子を使った『部分的リプログラミング』の概念を初めて実証したんや」


サチコ「早老症マウスで寿命を30%延長させた研究やろ」


マリコ「せやせや。細胞を完全に幹細胞に戻すんやなくて、途中で止めることで、若い状態の機能を取り戻しつつ、細胞のアイデンティティを保持できるんや」


サチコ「...マリコ、もうええわ」


マリコ「何がええねん」


サチコ「あんたが賢すぎて、私の出番ないやんけ」


マリコ「出番って...これ、漫才やで」


サチコ「漫才やからこそや。いつもはあんたがボケて、私がツッコむのに、あんたが真面目に解説し始めたら、私は何したらええねん」


マリコ「サチコもツッコんだらええやん」


サチコ「ツッコむ隙がないねん。あんたの知識が正確すぎて」


マリコ「ほんまか?」


サチコ「ほんまや。じゃあ、ちょっと聞くけど、Altos Labsって何や?」


マリコ「2022年に30億ドルっていう驚異的な資金で創業した会社や。Amazon創業者のジェフ・ベゾスが主要投資家とされとる」


サチコ「で、何やっとる会社や?」


マリコ「細胞若返りプログラミングを通じて疾病、損傷、障害を逆転させることをミッションにしとって、サンフランシスコ、サンディエゴ、ケンブリッジに研究拠点がある」


サチコ「研究者は?」


マリコ「スティーブ・ホルバスとベルモンテを含む世界トップクラスの研究者を擁してて、2025年末時点で臨床試験の準備段階にあるらしい」


サチコ「...完璧やんけ」


マリコ「せやろ」


サチコ「もうええわ、私が説明するわ」


マリコ「えっ、交代?」


サチコ「交代や。あんたはいつものマリコに戻ってボケてくれ」


マリコ「でも、私、まだ話したいことあるねん」


サチコ「何や」


マリコ「Retro Biosciencesっていう会社があってな」


サチコ「OpenAI CEOのサム・アルトマンが個人資産1億8000万ドルを投じて支援してる会社やろ」


マリコ「せやせや。この会社な、『人間の健康寿命を10年延長する』っていう明確な目標を掲げとるんや」


サチコ「細胞リプログラミング、オートファジー、タンパク質工学の3つのアプローチを追求してるな」


マリコ「そうそう。で、約19の薬剤パイプラインがあって、アルツハイマー病治療薬RTR242の最初の臨床試験を2025年末にオーストラリアで開始予定やねん」


サチコ「10億ドルのシリーズA調達を計画して、企業評価額は50億ドルを目指しとる」


マリコ「...サチコも詳しいやん」


サチコ「当たり前や。私は解説役やからな」


マリコ「じゃあ、私は何すればええねん」


サチコ「ボケてくれ」


マリコ「ボケろ言われても...」


サチコ「いつものマリコに戻れ」


マリコ「いつものって...」


サチコ「例えば、『私も不老不死になりたい』とか言うて、変なこと言い出すやつや」


マリコ「ああ、そういうことか」


サチコ「そうや」


マリコ「ほな、言うわ」


サチコ「言うてくれ」


マリコ「私、不老不死になりたい」


サチコ「で?」


マリコ「250年生きたい」


サチコ「なんで250年?」


マリコ「慶應義塾大学の早野元詞特任講師が、寿命250年時代を見据えた研究してるから」


サチコ「...またそういう真面目な話になるんかい」


マリコ「だって、ほんまの話やもん」


サチコ「マリコ、あんたな、もっとアホなこと言わなあかんねん」


マリコ「アホなこと?」


サチコ「そうや。例えば、『250年生きたら、250年分のご飯が食べられる』とか」


マリコ「それはアホすぎるやろ」


サチコ「あんたはそれくらいがちょうどええねん」


マリコ「失礼な。私かて知性あるわ」


サチコ「知性はあるけど、使い方がおかしいねん」


マリコ「おかしくないわ。ほな、サチコ。セノリティクスって知っとる?」


サチコ「また専門用語...」


マリコ「老化細胞を選択的に除去する薬剤のことや」


サチコ「知っとるわ」


マリコ「老化細胞はな、細胞分裂能を失って、有害物質を放出し続けるんや。これをSASP、老化関連分泌表現型っていうねん」


サチコ「それも知っとる」


マリコ「で、メイヨークリニックのジェームズ・カークランドがパイオニアで、ダサチニブとケルセチンの併用が老化細胞を除去して、組織機能を回復させることを動物モデルで繰り返し実証したんや」


サチコ「マリコ、もうええて」


マリコ「でもな、セノリティクス分野は2025年に大きな挫折も経験してん」


サチコ「Unity Biotechnology社が2025年9月に事業を閉鎖した話やろ」


マリコ「そうそう。臨床試験で期待した結果が得られへんかったんや」


サチコ「だから、もうええって」


マリコ「まだあるで」


サチコ「まだあるんかい」


マリコ「メトホルミンの話」


サチコ「アルバート・アインシュタイン医学校のニール・バージライが主導する TAME試験やろ」


マリコ「せや。Targeting Aging with Metforminの略で、老化そのものを治療対象として初の大規模臨床試験やねん」


サチコ「65歳から79歳の3000人を対象に、全米約14施設で実施予定や」


マリコ「でもな、2016年以降、資金調達の難航により遅延が続いとるんや」


サチコ「バージライは2025年のインタビューで、ARPA-Hの下で2つの大規模試験が計画中で、Eli Lilly社がGLP-1作動薬を用いたTAME類似試験を行う交渉をFDAと進めてることを明らかにした」


マリコ「サチコ、詳しすぎるやろ」


サチコ「あんたが詳しすぎるからや。張り合わなしゃーないやんけ」


マリコ「でも、2025年にはメトホルミンのアンチエイジング効果に対する懐疑的な見方も強まっとるねん」


サチコ「非糖尿病者における臨床試験では期待された効果が示されてへんっていう総説が複数発表されて、動物実験データも一貫性を欠くっていう指摘があるな」


マリコ「...サチコ、私ら、何やっとるん?」


サチコ「何やっとるんやろな」


マリコ「これ、漫才やろ」


サチコ「漫才のはずやねんけどな」


マリコ「笑いどこないやん」


サチコ「ないな」


マリコ「どうしよ」


サチコ「どうしようもないわ。あんたが真面目に勉強しすぎたんが悪い」


マリコ「勉強したらあかんの?」


サチコ「あかんことないけど、タイミングが悪い」


マリコ「タイミング?」


サチコ「漫才やる時は、もうちょっとアホになってほしいねん」


マリコ「アホになれ言われても...」


サチコ「ほな、ちょっとボケてみ」


マリコ「ボケる...」


サチコ「そう。何でもええから、アホなこと言うてみ」


マリコ「えーっと...」


サチコ「何や」


マリコ「私、ラパマイシン飲んだら250年生きられる?」


サチコ「...それは質問や。ボケやない」


マリコ「質問はあかんの?」


サチコ「ボケっちゅうのは、アホな発言や。今までも散々やってきたやろ。例えば、『私、ラパマイシン、毎日ラーメンに入れて食べてる』とか」


マリコ「そんなアホなことするわけないやろ」


サチコ「だから、それがボケやねん」


マリコ「難しいな」


サチコ「難しくないわ。あんたは今まで自然にやってきたやろ」


マリコ「自然に...」


サチコ「そうや。考えずにアホなこと言うてたやん」


マリコ「考えずに...」


サチコ「そう」


マリコ「ほな、言うわ」


サチコ「言うてみ」


マリコ「私な、Altos Labsに就職したい」


サチコ「...何で?」


マリコ「だって、30億ドルも資金あるんやろ。給料めっちゃええんちゃう?」


サチコ「...まあ、そこはボケとしてギリ成立するか」


マリコ「ギリとか言うなや」


サチコ「で、Altos Labsで何するつもりや?」


マリコ「細胞の若返り研究や」


サチコ「あんた、研究できるん?」


マリコ「できへん」


サチコ「できへんのかい」


マリコ「でも、YouTubeで勉強したから、なんとかなるやろ」


サチコ「なるかい。YouTubeで見ただけで研究者になれるわけないやろ」


マリコ「なれへんの?」


サチコ「なれるわけないわ」


マリコ「じゃあ、どうしたらええねん」


サチコ「大学行って、大学院行って、博士号取って、ポスドクやって、研究実績積んでからや」


マリコ「めんどくさいな」


サチコ「めんどくさいけど、それが研究者への道や」


マリコ「ほな、私、別の道探すわ」


サチコ「どんな道や」


マリコ「NMNサプリ販売する会社作る」


サチコ「...NMNサプリ?」


マリコ「せや。ニコチンアミドモノヌクレオチドや。NAD+っていう補酵素の前駆体で、細胞のエネルギー代謝に不可欠なやつ」


サチコ「また詳しい説明始まったわ」


マリコ「NMNはな、ブロッコリー、アボカド、枝豆なんかに微量含まれとって、慶應義塾大学が臨床試験やっとるねん」


サチコ「そんなもん、うちかて知っとるわ」


マリコ「で、デビッド・シンクレアも自分で1グラム摂取してて、父親の主観的改善も報告されとる」


サチコ「それ、科学的エビデンスやないやろ」


マリコ「せやねん。2026年2月時点では、250mgから500mgで副作用なくNAD+を上昇させるけど、若返りレベルの決定的臨床証拠はまだないねん」


サチコ「そんな中途半端なもん販売するん?」


マリコ「中途半端やないで。可能性はあるやん」


サチコ「可能性だけで商売するんか」


マリコ「世の中、可能性だけで商売しとる会社、いっぱいあるで」


サチコ「それは詐欺やろ」


マリコ「詐欺やないわ。夢を売るビジネスや」


サチコ「夢って...」


マリコ「不老不死の夢や」


サチコ「不老不死は夢やけど、それを悪用したらあかんで」


マリコ「悪用ちゃうわ。ほんまに効果あるかもしれへんやん」


サチコ「かもしれへん、で商売したらあかんねん」


マリコ「ほな、どうしたらええねん」


サチコ「ちゃんと臨床試験の結果が出るまで待つんや」


マリコ「待っとったら、他の会社に先越されるやん」


サチコ「先越されてもええやん。ちゃんとしたもん売る方が大事や」


マリコ「サチコは真面目やな」


サチコ「真面目やなくて、当たり前のことや」


マリコ「でもさ、サチコ」


サチコ「何や」


マリコ「もし、ほんまに不老不死が実現したら、どうなるん?」


サチコ「...ええ質問やな」


マリコ「せやろ」


サチコ「まず、社会構造が根本的に変わる」


マリコ「どう変わるん?」


サチコ「寿命が120歳、150歳、あるいはそれ以上になったら、『教育→就労→退職』の3段階人生モデルが崩壊する」


マリコ「崩壊...」


サチコ「70代、80代の就労が一般的になって、労働市場は年齢多様性に適応せなあかん」


マリコ「でも、若い世代のポジションが長く塞がれるんちゃう?」


サチコ「そこが問題なんや。世代間対立が深刻化する可能性がある」


マリコ「年金制度は?」


サチコ「年金制度と退職年齢の概念が根本から見直される」


マリコ「見直しって、どうなるん?」


サチコ「分からん。誰も経験したことない世界やから」


マリコ「怖いな」


サチコ「怖いで。しかも、もっと深刻な問題がある」


マリコ「何?」


サチコ「社会的不平等や」


マリコ「不平等?」


サチコ「現在、最先端の長寿プログラムは年間数万ドルの費用がかかって、富裕層にしかアクセスできへん」


マリコ「金持ちだけが長生きできるってこと?」


サチコ「そういうことや。この格差が固定化されたら、『生物学的階級制度』が生まれる危険性がある」


マリコ「生物学的階級制度...」


サチコ「富裕層が追加の数十年を享受する一方で、貧困層は従来通りの老化と疾病に苦しむ二層社会や」


マリコ「それはあかんわ」


サチコ「あかんやろ。でも、現実にその方向に進んどる」


マリコ「どうしたらええねん」


サチコ「公平なアクセスを保障する仕組みが必要や」


マリコ「仕組みって?」


サチコ「国が医療として提供するとか、保険適用するとか」


マリコ「でも、そんな金、国にあるん?」


サチコ「ないやろな」


マリコ「ないんかい」


サチコ「だから、難しいねん」


マリコ「でもさ、サチコ。もし、みんなが150歳まで生きたら、人口増えすぎるんちゃう?」


サチコ「その通りや。人口・環境問題が深刻化する」


マリコ「どれくらい増えるん?」


サチコ「すでに2021年に7.61億人だった65歳以上人口は、2050年までに21億人に達すると予測されとる」


マリコ「21億人...」


サチコ「長寿化がこの傾向を加速させたら、食料・水・エネルギー資源への圧力は増大する」


マリコ「地球が持たへんやん」


サチコ「持たへんかもしれん。気候変動への対応がさらに困難になる」


マリコ「じゃあ、不老不死って、実は悪いことなん?」


サチコ「悪いことやないけど、準備が必要や」


マリコ「準備...」


サチコ「技術的成功が実現したとしても、アクセスの公平性、社会制度の再設計、倫理的合意の形成っていう、技術以上に困難な課題が待ち受けとる」


マリコ「難しいな」


サチコ「難しいで。でも、考えなあかん」


マリコ「でもさ、サチコ。一つ疑問あるねん」


サチコ「何や」


マリコ「250年生きて、何すんの?」


サチコ「...何すんの?」


マリコ「せや。人生100年でも持て余しとる人おるのに、250年って暇やん」


サチコ「...確かに」


マリコ「250年もあったら、やりたいことなくなるんちゃう?」


サチコ「それは、心理・実存的課題って呼ばれとる問題や」


マリコ「実存的...」


サチコ「150年生きることに意味はあるのか。人生のマイルストーン、教育、キャリア、結婚、子育て、退職が根本的に再定義される必要がある」


マリコ「退屈やアイデンティティの喪失、世代間の断絶っていう心理的問題は、技術的解決とは別次元の課題や」


サチコ「...マリコ、また難しい話してるやん」


マリコ「あ、ほんまや」


サチコ「あんた、ほんまにYouTube見すぎやろ」


マリコ「見すぎたかもしれん」


サチコ「もうちょっとアホなこと言うてくれな、漫才にならへんで」


マリコ「ほな、アホなこと言うわ」


サチコ「言うてみ」


マリコ「私、250年生きたら、250年分のたこ焼き食べられるやん」


サチコ「...そっちに行くんかい」


マリコ「だって、たこ焼き好きやもん」


サチコ「たこ焼きのために250年生きるんか」


マリコ「せや。毎日たこ焼き食べても、9万回以上食べられるで」


サチコ「計算してどうすんねん」


マリコ「あと、250年あったら、世界中のたこ焼き屋制覇できるやん」


サチコ「世界中にそんなにたこ焼き屋ないやろ」


マリコ「あるわ。日本だけでも数万店あるで」


サチコ「数万店...」


マリコ「250年あったら、全部回れるやん」


サチコ「回ってどうすんねん」


マリコ「たこ焼きマップ作る」


サチコ「マップ作ってどうすんねん」


マリコ「世界のたこ焼き文化を後世に残すんや」


サチコ「後世って、あんた自身が250年生きるんやから、今みたいな後世ないやろ」


マリコ「...ほんまや」


サチコ「ほんまやて」


マリコ「じゃあ、私が文化そのものになるんや」


サチコ「文化そのものって、何や」


マリコ「生きるたこ焼き博物館」


サチコ「生きるたこ焼き博物館...もうええわ」


マリコ「あかん?」


サチコ「あかんことないけど、スケール小さいわ」


マリコ「スケール小さい?」


サチコ「250年も生きるのに、たこ焼きだけかい」


マリコ「たこ焼きだけやあかんの?」


サチコ「あかんことないけど、もっと壮大な夢持てよ」


マリコ「壮大な夢...」


サチコ「そうや」


マリコ「ほな、世界平和実現する」


サチコ「急に大きくなったな」


マリコ「250年あったら、戦争なくせるやろ」


サチコ「なくせるかどうか分からんけど、努力はできるな」


マリコ「あと、地球温暖化も解決する」


サチコ「それもええな」


マリコ「貧困もなくす」


サチコ「壮大やな」


マリコ「250年あったら、全部できるやろ」


サチコ「できるかどうか分からんけど、チャレンジする価値はあるな」


マリコ「せやろ」


サチコ「でもな、マリコ」


マリコ「何?」


サチコ「一つ問題がある」


マリコ「何?」


サチコ「あんた、不老不死になれへんで」


マリコ「...え?」


サチコ「だって、今の技術では、まだ動物実験の段階や。ヒトでの臨床試験が始まったばかりやで」


マリコ「じゃあ、私が250年生きるのは無理なん?」


サチコ「無理やろな」


マリコ「...じゃあなんでここまで考えさせたんや!」


サチコ「残念やけど、仕方ないやろ」


マリコ「でも、サチコ。一つだけ希望あるで」


サチコ「何や」


マリコ「デビッド・シンクレアが2035年までに『年齢逆転ピル』が利用可能になるって予測しとる」


サチコ「予測やろ」


マリコ「せや。でも、可能性はあるやん」


サチコ「可能性だけやけどな」


マリコ「可能性があるだけでも、希望やん」


サチコ「...まあ、確かにな」


マリコ「だから、私、それまで健康に生きるわ」


サチコ「健康に生きるって、何するつもりや」


マリコ「毎日たこ焼き食べる」


サチコ「それ不健康やろ!」


マリコ「たこ焼きはヘルシーやで。タコはタンパク質豊富やし」


サチコ「タンパク質だけやなくて、炭水化物と油もいっぱいやろ」


マリコ「バランス取れとるやん」


サチコ「バランス取れてへんわ!」


マリコ「じゃあ、どうしたらええねん」


サチコ「野菜食べて、運動して、ちゃんと寝る」


マリコ「つまらんな」


サチコ「つまらんけど、それが一番の健康法や」


マリコ「でも、野菜より、NMNサプリの方が効きそうやん」


サチコ「サプリに頼るな」


マリコ「頼りたいわ」


サチコ「頼るなって」


マリコ「サチコは頑固やな」


サチコ「頑固やなくて、正論や」


マリコ「正論て...」


サチコ「不老不死の研究は進んどるけど、基本的な健康法は変わらへんねん」


マリコ「変わらへんの?」


サチコ「変わらへん。食事、運動、睡眠、ストレス管理。これが全ての基礎や」


マリコ「地味やな」


サチコ「地味やけど、確実や」


マリコ「確実...」


サチコ「そうや。最先端の研究も大事やけど、日常の積み重ねはもっと大事や」


マリコ「なるほどな」


サチコ「分かったか」


マリコ「分かった。じゃあ、私、明日から野菜食べるわ」


サチコ「ええことや」


マリコ「たこ焼きの上に」


サチコ「たこ焼きの上に野菜乗せるな!」


マリコ「ネギ乗せたらええやん」


サチコ「ネギだけやなくて、もっと色々食べろ」


マリコ「色々って、何?」


サチコ「ブロッコリーとか、アボカドとか、枝豆とか」


マリコ「...それ、NMNが含まれてる野菜やん」


サチコ「...あ、ほんまや」


マリコ「サチコも結局、NMN気にしとるやん」


サチコ「気にしてへんわ。たまたまや」


マリコ「たまたまって...」


サチコ「ほんまにたまたまや」


マリコ「サチコも不老不死に興味あるんやろ」


サチコ「...まあ、ないことはないけど」


マリコ「ほら」


サチコ「でも、現実的に考えて、私らが生きとる間には無理やろ」


マリコ「無理かもしれへんけど、夢見てもええやん」


サチコ「...まあ、夢見るのは自由やな」


マリコ「せやろ」


サチコ「でも、夢見るだけやなくて、今できることをやるんやで」


マリコ「今できること...」


サチコ「そう。健康的な生活や」


マリコ「分かった。じゃあ、私、今日から健康的に生きるわ」


サチコ「ええことや」


マリコ「まず、たこ焼き屋さん行ってくる」


サチコ「行くなって!もうええわ!」


マリコ「どうもありがとうございましたー」


サチコ「ありがとうございましたー」


マリコ・サチコ「サチコ・マリコでしたー!」


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