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48.長い長い一日9

 


 にい也が片前足をふるう。まるで自前の爪がのびたかのようだった。鋼の歪曲した鋭利な切っ先が、鈍く光る軌跡を残す。その後からぶんと空を切る音を聞いたような気がした。もちろん錯覚だ。しかし、そんな気にさせる重く鋭く速い一撃だった。それが立て続けに起きた。つまり、にい也の双方の前足に同じ鋼の爪が装着されていたのだ。


「に、にい也さん、とうとう、ふたつめの鋼の爪を手に入れたのか!」

「これ以上速くなるってことか?!」

 トラ平が人族が振り下ろす剣を弾き飛ばしながら言うと、虎太郎も悠々と答える。襲い掛かって来る私兵に対してよりも、戦うにい也を見て青ざめる。


「え、でも、剣とか槍とかの方が、間合いが長くて有利なんじゃないんですか?」

「ばかめ、にい也の速さなら間合いなんて関係ない。それより、直線状の長い棒を持っていてくれた方がまだにい也の動きが読める」

 それもなくなった今、にい也の動きは円であり、曲線であり、弧であった。緩急のスピードから生み出されるいびつで鋭利なそれらは、しかし、全体的に見ればどこか美しい。液体だとも揶揄される柔軟な身体をしならせ、縦横無尽に駆け跳び跳ね、相手を翻弄する。


「あんな猛獣に懐に飛び込まれてみろ。気が付いたら引き裂かれて倒れているわ」

「それ、こと切れる寸前じゃないっすか」

「お前、こと切れるなんて表現できたんだな」

「変なことに感心しないでくださいよ!」

 にい也の動きは左右前後だけでなく、上下も取り入れ複雑に組み合わされたものだ。まずもって、視線で追えない。残像が残りがのように漂う中、武器が空や肉、腱を切り裂く音に悲鳴が混じる。


「俺らって、まさか、にい也さんがやりすぎないようにする要員なんですか?」

「そうだ」

「言い切った!」

「それだけじゃなくて、あの獣人たちも止めるんだぞ」

 虎太郎が顎で示したのは猛獣人族の重鎮たちだ。

「ヒョウ華様にヒョウ次前族長、シシ雄族長に……って、無理っすよ。俺が先にやられちまう!」

 トラ平がうつろな目でつぶやく。


「にゃん太なあ、世界の平和のために無事でいてくれないとなあ」

「虎太郎さん、ぼうっとしていないで! なんとかしてくださいよ!」

「ええい、さっきからうるさい! お前、さっさとにい也たちを止めてこい!」

 怒鳴り返す虎太郎はもちろん、ぼんやりものんびりもしていない。ばったばったと私兵をなぎ倒している。


 後ににい也は武器から取った名で呼ばれるようになる。鋼の双爪そうそう閃爪せんそうなどである。



 猛獣人族たち、象族の勢い押され、大勢いる人族の私兵は後退を強いられた。獣人たちの勢力は門扉を破り、敷地内に雪崩打つ。

「ええい、やつはまだか!」

「デカブツを、早く連れて来い!」

「象たちに壁をぶち壊される!」


 それは唐突に現れた。

 建物の影から、ぬっと鎌首が現れる。


 薬の大量投与により一時的に精神錯乱となった大蛇は暴れまわり、彼にとってうろちょろするものたちを叩き潰そうとした。ぶんぶん小うるさく跳びまわるハエを始末しようとするかのように。

 それは、人族獣人族関係なかった。なんなら人族は、象族に比べれば小さく、猛獣人族に比べれば鈍重な動きをするので、餌食になりやすかった。


「ぎゃーっ!」

「味方を攻撃してどうする!」

「あっちを攻撃するんだ! 同じ獣人族を!」

「馬鹿っ! 獣人族だと言えば、味方だと間違ってしまうだろう!」

 館の私兵は大蛇の登場に沸いたが、その勢いの盛り返しは長くは続かなかった。戸惑いは混乱に取って代わられる。

 大蛇の尾の一振りでばたばたと私兵が倒れて行く。


「どうも、様子がおかしいな」

 猛獣人族たちがいぶかしむ。



 にい也はこの機に、この場は他の猛獣人族たちに任せてにゃん太救出を優先することにした。元々、そうするつもりだったし、もっと早くに侵入するつもりだった。しかし、思いがけなく、他の獣人族たちがにゃん太救出のために動いていたことから、彼らに任せてみようという気になったのだ。

 そう思ってはみたものの、やはり心配が先に立つ。任せていられなくなって、ヒョウ華が魔法で魔道具を一掃した塀を乗り越え、易々と潜り込んだ。





 先頭を歩くフェレ人が足を止めた。

 故障した<パンジャ>を抱えた後続の羊彦と、殿しんがりを歩くうさ吉も止まる。


「<パンジャ>の走行音がする」

 より一層情報を得ようとでもいうように、フェレ人は首を上げ、静止する。


「なあ、フェレット族ってのは耳が良かったっけ?」

「動物のフェレットは目があまり良くないとは聞きますけれど」

 うさ吉と羊彦が、フェレ人のあまりの感知能力の高さにひそひそと話し合う。


「金持ちなんだから、<パンジャ>を持っているんじゃないか? 高価な魔道具があちこちにあるしさ」

 うさ吉の言を、フェレ人が途中で止め、窓を開けてふたりを押し出す。問答無用の怪力ぶりに、ふたりはあたふたと従う。突然何をするのかとは言わなかった。この場で最もその場に即した対応をできるフェレ人に黙って従うという分別があった。


 フェレ人は足音を忍ばせ、廊下を戻り、そっと角の向こうを窺う。

「!!」

 角のあちら側には、<パンジャ>で疾駆して来るハム助がいた。


「こっちへ!」

 フェレ人の声を拾い上げたハム助が見事な操縦で<パンジャ>を急カーブさせる。強化されたメカナムホイールはすばやく方向を変える。


 フェレ人はハム助と視線がかみ合ったことから、すぐに身をひるがえし、廊下を戻って扉を開ける。果たして、施錠されておらず、中へ滑り込む。そして、羊彦やフェレ人の追手にしたように、ハム助が操る<パンジャ>が行き過ぎたのを見計らい、勢いよく扉を開ける。

 開く扉の勢いと、駆けこんでくる勢いとが相乗効果で、追手に激しい衝撃を与え、後ろに昏倒する。フェレ人は中へ引きずり入れ、手早くカーテンを千切り取って縛り上げる。


 そのころには、廊下の窓から外へ出ていた羊彦とうさ吉はハム助と合流し、互いの事情を手短に話し合っていた。

「じゃあ、俺たちの目的は同じだな」

「はい。にゃん太さんを探しましょう」

「ハム助さんが見たのは広い地下室ですか」

 ハム助のお陰で大体の方向が定まり、一行は先を急いだ。


「止まって」

 ときおり気配に敏いフェレ人から指示が出る。お陰で、その後は追手に悩まされることなく進んだ。


「にい也さんたちが頑張ってくれているから、そっちに人手を割いているんでしょう」

 となれば、あの「デカブツ」が出張るかもしれない。

「フェレ人? 大丈夫か?」

 自分の考えに身を震わせるフェレ人の様子を敏感に察知した羊彦が尋ねる。

「なんでもな———」

 言い差したフェレ人は静かに、とみなに合図を送る。

 ハム助に視線で手近な部屋に入れと合図を送る。

 一行がその部屋に潜り込んで扉を閉めるかどうかというとき、慌ただしい足音が聞こえてきた。フェレ人は大胆にも、扉を細く開けておいた。


「ええい、どうなっている?」

「こっちの被害の方が大きい!」

「とにかく、デカブツに言うことを聞かせるためにはあの獣人たちを連れて行くんだ!」

 フェレ人の後ろで身じろぎする気配がする。しかし、誰も声を上げず、ひたすら息を潜めていた。

 足音が行ってしまうと、フェレ人はするりと部屋を出て、後を追った。羊彦たちは少し間を置いて、遅れて着いて来る。


「おい、早くしろ!」

「ぐずぐずするな!」

 フェレ人の予想通り、にゃん太と狐族の獣人の子供が人族たちに引っ立てられるようにしてやって来た。


「フェレ人、これを」

 見れば、羊彦が椅子かテーブルの脚を渡してきた。自身も持っている。見れば、ハム助も両前足に抱えている。うさ吉が羊彦に代わってフェレ人の<パンジャ>を抱えている。


「なんだ、お前ら!」

 見つかった。

 もはや、一刻の猶予もない。


 フェレ人は羊彦が差し出す見事に装飾された棒をひっつかんで跳びだした。その脇を、ハム助が<パンジャ>で勢いよく駆け抜ける。

「ごがっ」

 ハム助は端から自身の膂力で倒せるとは思っていなかった。だから、棒を掴んでいることに全力を注いだ。後は<パンジャ>の勢いに任せるつもりだった。もちろん、<パンジャ>の操作を誤らないように気を配る。けれど、これは普段から行っていたし、今日のこの騒動で相当鍛えられた。

 果たして、棒は勢いよく人族に突き入れられる。ハム助は衝撃を与えただけで十分とばかりに、こだわらずに棒から両前足を放す。

 先頭を歩く者が崩れ落ちる。


「な、な、なっ」

 驚いてまともな言葉が出てこない人族に向けて、フェレ人が駆け寄る。身長差を利用して、向う脛に痛烈な一撃をお見舞いしてやる。こちらも前かがみになって、そのまま横倒しになり、悶絶する。

 にゃん太を後ろから押し出すように歩かせていた者が片付いた。


「うごっ」

 急に現れた襲撃者に仲間が次々にやられていくのに気を取られていた者も、羊彦が棒を叩きつける。こちらは一撃では倒せず、フェレ人ががら空きの背後から打ちかかる。


 最後の人族が倒れた瞬間、弾かれるようにして狐族の獣人の子供が駆けだす。

「狐七!」

「蛇朗が!」

 にゃん太も後を追う。


「蛇朗ってまさか、あの蛇?」

 フェレ人はある考えを胸に、ふたりの後を追う。他の面々も続く。

 館の中の一階はもぬけの殻で、途中でにゃん太と狐七を追い越したフェレ人の先導で、一行は外へ出た。


 世界は一面、柔らかい朱色に染まっていた。いつぞやに見た、にい也とにゃん太とが前足をつないで歩いて行く光景を、ふと思い出す。

 新鮮な空気を久々に胸いっぱいに吸い込んだフェレ人は、やはり自分はどれだけ食べ物を与えられようとも、囲い込まれるのは嫌だと実感する。どれほどの困難や苦労があったとしても、自分で考え、動く。自由なく狭い場所に閉じ込められているのはまっぴらだ。


 冒険者として相応の体力をつけたが、種族柄の特徴、四肢の短さやそれに対する体の長さというアンバランスさによって、今までの大立ち回りで疲労を感じずにはいられない。

 返す返すも、<パンジャ>を破壊されたことが腹立たしい。そして、フェレ人に自由を与えてくれる<パンジャ>、それを発明したにゃん太や、彼に協力する羊彦とうさ吉に感謝せずにはいられなかった。

 この館の主のような不自由を強いる者とは真逆で、フェレ人に自由を与えてくれる者もいる。





 内部へ入り込もうとしたにい也は、ふと気配を感じて、足を止めた。

 そちらへ顔を向けると、にゃん太がやって来るのが見えた。フェレ人や羊彦、うさ吉、ハム助に、狐族の獣人の子供もいっしょだ。

 彼らもにい也に気づいたようだ。


「父ちゃん!」

「にゃん太、そこにいろ!」

 にい也は言うや否や、跳躍して瞬時に距離を詰め、忍び寄ろうとしていた館の私兵に鋼の爪を振るう。

「ちっ」

 だが、それだけではなかった。大蛇が鎌首をもたげてこちらを窺うように見ている。



「にゃん太の父ちゃん?」



「は?」

 さすがのにい也も、これには間の抜けた声が出た。

 そこへ、ばらばらと猛獣人族たちが駆けつけてくる。



 一方、にゃん太の声は大蛇に「日常」を思い出させた。大蛇が「蛇朗」となる。平常に引き戻させる。


 蛇朗はにゃん太が作ってくれた薬を飲んでいた。それは蛇朗と狐七がいっしょに手伝って作った薬だ。飲みやすかった。だから、人族がまた、大きな欠片が残る薬を飲まそうとして抵抗した。でも、にゃん太と狐七を盾に脅されては拒否し続けることもできない。蛇朗は精神がらせん階段を引き戻そうとされるのにじっと耐えた。


 面に水滴がぽつりとしたたり落ちる。その箇所からふう、と丸い縁が盛り上がる。波状は幾つもつくられて遠くへ遠くへ進んでいく。蛇朗の精神もいっしょに向こうへ向こうへと流れゆく。


 波がたつにつれ、花の香りがする。ふうと波立つのと同時にふわりと香る。ここそこで花びらが緩まり、解けるように開かれる。色とりどりだ。色あいは明るく鮮やかで、赤、黄、青、濃彩だ。


 それら美しい形態が唐突に歪み、様々な色あいが入り混じり、毒々しい色彩と化す。恐ろしさを感じた蛇朗は口を大きく開いて威嚇する。尾で床を叩き、相手を委縮させようとする。そうして、遠ざけようとした。


 花はもはや姿かたちもなく、黒い不揃いの虫たちの大群が蠢いている。それらが蛇朗に迫っていた。蛇身を覆い尽くそうとされ、反射的に大きく身をくねらせ、ふるい落とそうとする。気持ち悪くて怖くて恐ろしくてたまらなかった。



 その時、声が聞こえてきた。

「父ちゃん!」

 声に覚えがあった。


 そう思った瞬間、蛇朗の意識を霞ませていた靄が消える。にゃん太だ。にゃん太の声が陽光のように、蛇朗の濁っていた意識を澄ませる。そうなって初めて、霞んでいたのだと、白濁していたのだと知る。


 にゃん太の声には絶大な信頼がこもっていた。それは蛇朗が声の主に持つものと同質であった。信頼する者の信頼のこもった声が呼び水となり、かっちりとかみ合った。そうして、蛇朗の意識は引き戻されたのである。


「にゃん太の父ちゃん?」


 蛇朗は声を出してみた。そして、意識を凝らしてみて見れば、そこにはにゃん太と同じ種族の獣人がいた。他にも、にゃん太が話した獣人たちがたくさんいる。


「にゃん太の父ちゃん」

 にゃん太があれこれと話してくれた中には猫族の冒険者の話があった。狐七といっしょに、すごいねと言いながら楽しく聞いた。壁を伝い上がって屋根に達するのは、蛇朗にとっては大したことではないが、狐七にはものすごいことらしく、目を輝かせていた。蛇朗は名付けてくれ、色んなことに詳しく面倒見の良い狐七が感心するのだから、すごい獣人なのだろうという認識を持った。


「……あ、豹族だ。ヒョウ次おじちゃん?」

 特徴的な毛皮の模様に、豹族はすぐにそれと分かる。

「———そうだ」

 トラ平などはあんぐり口を開けて声もなかったが、豹族の前族長は肝が据わっていた。一歩前へ出る。油断はしないが、武器を突き付けることもしない。


「ヒョウ華おばちゃんは?」

「わたしだよ」

 ヒョウ華は面白いとばかりに口の先を吊り上げる。


「虎太郎おじちゃんはどこ?」

「ここだ」

「シシ雄は俺な」

 ライオン族特有のたてがみをがしがしと片前足でかき混ぜながら、自ら名乗る。


 蛇朗はこっくりと頷くように鎌首を上下に動かす。

「にゃん太、みんないるよ! みんな来た!」

 にゃん太の方を振り返り、嬉しそうに尾をうち振るう。トラ平が自分を指し示しながら、逆の片前足を挙げてアピールして見せるも、にゃん太から聞かされていた猛獣人族の登場に興奮する蛇朗は気づかない。


「父ちゃん、みんなも! 蛇朗は薬を使われていたんだ。今は大丈夫だよ。なあ、蛇朗!」

 にゃん太はここぞとばかりに走り寄って来て、蛇朗に寄りそう。そして、危険はないとばかりにその蛇体を軽く叩く。

「うん。俺、にゃん太が作ってくれた薬をがんばって飲んだ! にゃん太は友だち! 狐七も友だち!」


「蛇朗! 蛇朗!」

 狐七が駆け寄って来て、蛇体に抱き着いて泣き出した。

「狐七、どうしたの? どこか痛いの? 叩かれたの?」

 蛇朗がおろおろと鎌首の角度をしきりに変え、にゃん太が安心したんだよ、となだめにかかる。


 その様子に、猛獣人族もフェレ人たちも毒気を抜かれた。

 そして、真実、にゃん太の言葉通りなのだと思い知らされた。


 にい也はにゃん太と意見がぶつかり合い仲たがいした。にゃん太は困窮する獣人に容赦がないと言った。犯罪を犯すにいたった原因を汲み取ってやらなければならないと。

 それはにゃん太の優しさから出た言葉だと思った。でも、優しいばかりではこの世界では生き延びることはできない。そう思った。

 けれど、違った。


 にゃん太は自分の思いを遂げるだけの力を、技を、術を得ていたのだ。

 眼前にいる大蛇を見れば瞭然だ。

 まさしく、薬漬けにされ自我を刈り取られた困窮した獣人ではないか。それを治療した。そうして、自分の味方につけた。


 なんてすごいことだ。にい也にはできないことだ。

 それが、にゃん太の強みだった。





 にゃん太はにい也を動かすことができる数少ない存在だ。彼はついに、にい也の考えを変えることができた。それは、にゃん太が強かったからでもある。単純に戦う力があるのではない。でも、にゃん太は武力の代わりに特技を持っていた。そして、その錬金術の力をいかんなく発揮した。困窮する者のためにその技を用いた。そうすることで、多くの者の賛同を得て、協力する者がでてき、感謝や感心する者が増え、いつかどんなときか、受けた恩を返そうという気持ちを産んだ。にゃん太がもたらした恵みは、あまねく。様々な者から他者へと伝わっていったのだ。

 それがにゃん太の強みだ。


 そうして、見ず知らずの者からでさえも、にゃん太を助けよう、ためになろうと思われる。

 多くの者たちがそれを見た。力があるがゆえに群れをつくる必要がなかった象族が大挙した。同じく力があるがゆえにつるむことがなかった猛獣人族の猛者たちが我も我もと集った。

 それだけでない。

 熊族が、羊族が、兎族が、リス族が、次々と集まった。

 そして、敵の道具として使われた大蛇でさえも、味方にした。集まった者たちは、それを目の当たりにした。




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