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ゼロナナ!  作者: 5月の紫陽花
5/6

四話 「秘密」

はいはい!

作者の5月の紫陽花です!

前回のお気に入りは乗るんです2号のくだりです!

今回もお楽しみください!

クソっ、失敗した。迂闊に近ずくべきじゃなかった。

おかげで、私はこんな目に…


「じゃーペっぺっぺっぺー!」


とシャーペンの見た目をした異星人が話しかけてくる。

事前に耳に付けておいた小型自動翻訳デバイスが、その声を拾い翻訳する。


『あのぉ…僕、小学生が好きなんです。』


「…………」


『あなたは、小学生ですか?』


ここで高校生と正直に言えば何されるか分からない。

ここは嘘をつくべきだろう。


「小学生6年生よ」


『だと思った!身長は少し大きいけど、胸が大きくないからそうだと思ってたよ!』


「ちげぇよ!ばぁぁぁああああか!私は高校生1年生だ!誰が胸がないだこの野郎ゥゥゥゥウ!」


私は、怒りに身を任せ鷲掴みしていた手に噛み付く


『イタッ!』


その瞬間、きつく締めていた手の拘束が緩む。

その隙をねらい、何とか手から抜け出し小学生に手を出させないように、小学生と異星人の間に立つ。


『ぺちゃんこ高校生の癖に生意気だな!もう許さないぞ!』


そういうと異星人の体がみるみる太くなっていく。

シャーペンのようだった体は、鍛え上げられた筋肉のようになり、明らかに先程よりも強くなっていることを物語っていた。


「まずいわね………君たちは、教室の後ろの扉から急いで逃げて!」


と小学生たちに声をかけると一目散に皆逃げていった。


『ああぁ!僕の獲物が逃げた!』


ロリコン星人が、気を取られているうちに私は後ろへ周り頭であろうところに《Eロッド》で殴り掛かる。


『ガキンッ!』


まるで鋼鉄のように硬かった。

こんなに硬いのであれば、エンチャントで強化してもこいつを倒すことはできないだろう。


『くらえっ!』


とロリコン星人の大振りの攻撃が飛んでくる。

想像以上の速さの攻撃だ。私は反応することが出来ずに壁に打ち付けられた。


「ううっ!」


まずい、体が動かない。

体から、暖かい液体が出ていく。

その液体が、私の血であるということはすぐにわかった。


『やった!命中!待っててね子供たち!今から迎えに行くよー♡』


まずい……誰か……だれか……たすけて……


『ぐぱぁぁあっ!』

突然ロリコン星人が、奇妙な声を上げながら横に吹き飛ぶ。


私はとてもびっくりした。

ロリコン星人に攻撃をしたものが予想外の物だったからだ。

ロリコン星人を吹き飛ばした物の正体は……


宙に浮いた消化器だった。


そして、教室の入口にはダサいヘルメットを被ったポンコツ大河がいた。

だが、ヘルメットの様子がおかしい。正面に付いた十字のマークと横にある《SSS》のところが光っているのだ。

そのとてつもなくダサいが、どこかかっこいい彼に私は見とれてしまった。


そのまま、消化器はの周りを素早く舞うように移動し、ロリコン星人の気を引いている。


「大丈夫か!?後藤!」


そう言ってポンコツが、私のところに駆け寄ってくる。


「血だらけじゃないか!待ってて、今救急車呼んで運んでもらうから!」


そう言ってる大河の後ろに、大きな拳を振りかぶったロリコン星人が現れる。


「ポンコツ…うし…ろ…」


『殺してやるぜぇ!シャーペッ!』


「邪魔だ!細身ガリガリ野郎!」


ポンコツが振り返りながら、手を横に払う。

すると、先程の消化器が恐ろしい速さでロリコン星人に激突する。


『ぐぺぇぅっ!』


ロリコン星人は、再び大きく横に吹き飛んだ。

どうやらポンコツがあの消火器を操っているらしい。


『ぐぺっ……(ガクッ)』


ロリコン星人は、消化器での攻撃を受け気絶してしまった。


「後藤!大丈夫か!?おい!黎菜!」


やばい。思った以上に私は血を流しているらしい。

意識が朦朧としてきた。


「おい!ぺたんこ!まな板!」


「誰がまな板だ!この野郎ゥゥゥゥウ!」


「よし、意識はあるな少し待ってろよ」


ポンコツはそういうと、医療パックを取り出した。


「ポンコツ……お前……そんなの持ってたっけ……」


「こいつが持ってた」


とポンコツが指した場所には、薄い青色のボールのようなロボットが浮いていた。

ロボットの体に大きな文字で《TAKOYAKI》と書かれている。


「タコヤキ、医療を持ってもう少し上の方に浮いてくれ」


とポンコツが言うと、そのタコヤキというロボットは大人しく少し上に浮いた。

その後は、ポンコツは私の傷の応急処置をし始めた。


『後藤〜生きてるカ〜?』


私の大好きな成瀬先輩の声がする、周りを見てもどこにもいない。


『ここだよ後藤!』


とタコヤキが私の目の前に降りてくる。

タコヤキの液晶画面には今にも泣きそうな成瀬先輩が映っていた。


「迷惑かけてすみません……」


『生きててくれて何よりだヨ……グズ……』


泣きそうな顔も可愛い……と思っていると救急車のサイレンが聞こえてくる。

どうやら成瀬先輩が、呼んでくれたらしい。


「ん。」


ポンコツが私に背を向ける。


「何してるの?ポンコツ。」


「んなっ!?歩けるわよっ!」


と私は立とうとするが、やはり足元がおぼつかない。


「ハイハイわかったから、さっさと背中に乗れよ」


私は、仕方なくポンコツの背中に乗ることにした。


「うぉっ……おもい………」


「し、失礼ね!ポンコツ、ポンコツ、ポンコツ!」


とポンコツの頭を叩きまくった。


ポンコツの背中は、暖かくて大きくてかっこよかった。

心臓が、破裂しそうなくらい鼓動を打っている。

どうしよう、ドキドキが止まらない。

ポンコツの背中の上で、顔を真っ赤していたのは私だけの秘密だ。



〜ゼロナナ部室〜



「すごい武器をまた作り出したな。成瀬は。今回はどんな代物なんだ?」


「おう、田中カ!気になるカ?」


「そりゃぁね」


「聞いて驚ケ!今回、タイガー用に作った武器はナ!

遠隔意思操作可能ユニット用ヘッドギア 通称《SSS》と遠隔意思操作可能ユニットダ!」


「そりゃまた長い名前だな。どんな能力があるんだ?」


すると成瀬は自慢げな顔でこう言った。


「遠隔意思操作ユニット、つまりまぁシールと思ってくレ。そのシールを付けたものを、考えるだけで動かせるってもんダ。」


「思い通り動かせるってまるで、超能力だな。」


「だナ、まぁそれを可能にしてるのは不思議パワーのSクリスタルのおかげってことダ。」


「なぁ、成瀬。通称《SSS》ってなんの略なんだ?」


「すごくすごい装置ダ」


「……………ダサいな」


「田中の癖にうるさいナ」


成瀬は少しムスッとした表情になった。


「なぁ、成瀬。もっと教えてくれよ。」


「おウ!いいゾ!」


そういうと成瀬は、すごい早口で《SSS》の説明をし始めた。

ムスッとした表情は、既にどこかに行っていた。

成瀬の目は、キラキラしていた。

俺は、成瀬が好きだ。

だけど、なんにも優れたことの無い普通の自分では釣り合わないだろう。

俺は、この想いをいままでどおり胸にしまい込んだ。

どうでした?

どいつもこいつも恋しやがって!

それに比べて俺は………

次回!17日15時に投稿するよ!

お楽しみに!

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