衝撃
週1ペースで投稿する予定です。
「夏紀! 起きなさい! 今日という今日は学校に行きなさい!」
朝起きたら朝食を作る。その後娘の夏紀を起こす。それが私こと早坂美奈の朝のルーティーンだ。そして今私の目の前で布団の中で芋虫状態になっているのは中学2年生の私の娘の夏樹だ。夫は娘が生まれてすぐに白血病を患って他界している。だからこの家には私と、今年14歳になる夏紀の2人だけだ。
その夏紀も思春期のせいか最近は学校をさぼりがちになっている。親としては学校に行ってほしいけど、今が難しい時期なだけにどうしたら正解なのか分からないのだ。
「う~~~~ん・・・・。ああもう! わかったよ! 起きればいいんでしょ起きれば!!」
そう言って今日は珍しく夏紀は起きて学校に行った。
私は珍しいこともあるんだなと思いながら急いで家事を済ませ、経営している喫茶店に向かった。
忙しくも幸せな日々。これが何時までも続くと思っていた。この時までの私は・・・・・・
夜。美奈は夕飯を作りながら夏紀の帰りを待っていた。もう時計は21時を回っている。けれど、夏紀はまだ帰ってきていない。夏紀はどの部活にも入っていない。いくら何でも学校の下校時間は過ぎているはずだ。
(まさか・・・・何かあったんじゃ・・・・・・。)
美奈の頭に嫌な考えがよぎった。いてもたってもいられなくなった美奈は、夏紀を探すべく立ち上がった。その時、
「ただいま・・・・・・。」
玄関が開く音がした。美奈は玄関の方に飛んでいくと、そこには夏紀がいた。見たところ外傷はなかった。ただ、様子がおかしい・・・・。
「夏紀・・・・どうしたの?」
「・・・・・・・お母さん・・・・。私・・・妊娠した・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
一瞬、娘が何を言ったのか理解が出来なかった。そして、娘の言葉を理解したと同時に、目の前が真っ暗になったように感じた。
まさか・・・まさか・・・・・まさか娘まで、私と同じ道をたどるなんて!!
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