表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/288

枕投げ

「ですが、この状態では魔力で無理矢理水分子の分子を変化させた状態で固定させているだけで御座いますので、この様に魔力を注ぐ事を辞めれば一瞬にして水へと戻ってしまいますし、何より冷たく御座いません。更にこの状態を維持するには常に魔力を注ぎ込まなくてはならず、二個三個と増えれば増える程集中力も必要となってきますので魔力そのものを冷媒として使用し、氷内部から一気にゼロ度以下まで温度を下げますと………この様にわたくしの知る氷の完成でしてよ。これでわたくしの氷魔術の講義はおしまいですわ。この魔術に関しましては一家相伝、秘伝魔術以上の価値がある事をわたくしは知っております為、詳しい内容等の質問は一切受け付けませんので何卒ご了承の程願いますわ」


そしてわたくしは氷を作ると言う基礎中の基礎の説明を一気に喋ると、この話はおしまいとばかりに『パンッ』と一回手を叩く。


「今は折角の合宿ですのでこんなお堅い話ではなく、合宿でしか過ごせないこの瞬間だから味わうことの出来る事等を致しましょう。ね?」

「あ、ああ、そうだな。フランの言う通りである。そもそも氷魔術をフランが使えるからといって友達感覚で聞いていい物では無かった事を謝罪しよう。そして、それでも氷魔術の仕組みを教えてくれた事は後日必ずお礼をしぶおふぉっ!?人がせっかく感謝の言葉を述べている時に何をするんだフラン!?」


そしてわたくしの話が終わるとノア様が普段見せない様な真剣な表情をしながらどうでも良いことを喋り、終わりそうになかったのでノア様の顔に枕をぶん投げる。


「枕投げですわっ!!」


そしてわたくしが声高らかにそう叫ぶもノア様含めた他のメンバー達の疑問に満ちた表情をわたくしへ向けて来る。


「枕投げ?聞いたこともやった事もねぇな。何だ?それ」


そんな中彼等を代表してレオが枕投げについて聞いてくる。


皆さまのこの反応からしてこの世界には枕投げなる文化は無いのであろう。


枕投げという言葉が通用しないとは、こういう泊りがけのイベントの時は一体夜何をしていたというのですかっ!?


そんなの合宿でも何でもないですわっ!只のコテージに泊まるという訓練でしてよっ!!


「おいフランっ!聞いているのかブホ!!」

「女性が投げた枕を避ける事すら出来ないなんて、レオ様は腕が落ちたのではございませんか?」

「不意を突くなど卑怯だろっ!」


とりあえずこんな場合は説明するよりもノリと勢いで巻き込むのが手っ取り早いと判断したわたくしは脳みそが筋肉で出来ているレオのその顔面に向けて枕を投げつけて、更に煽ってやると簡単に食いついて来た。


チョロすぎでしてよ、レオ。


「戦場でもそうやって言い訳をなさるのですか?悔しかったら枕の一発でも当ててみなさいな」

「ぐっ、言わせておけば………後悔しても知らんぞっ!」

「望むところですわっ!かかって来な、ブホッ!?」


そしてレオとの間で自然と枕投げが成立しようとした瞬間、何処からともなくわたくしの顔面へ枕が飛んで来ると見事に命中し、淑女としてどうなのか?という声を出してしまう。


「さっきの仕返しだよ、フラン。そして簡単に枕が顔面に当たったフランは腕が落ちたのではないですか?」


わたくしに、もしもお母様に聞かれたら淑女たるやから始まる小言を小一時間は聞かされてしまいそうな声を出した原因である枕が飛んできた方向を見ると満面の笑顔でコッチを見ているノア様そ姿があった。


しかし、その顔は笑顔なのだが何でか少しだけ機嫌が悪い様にも見える。


「グヌヌ、言わせておけば………」


そしてレオに言った事をそのまま返され立つ瀬がないとはこの事か。


「良いでしょう、その喧嘩、買いましてよ」

「………レオと二人でイチャイチャとしやがって……っ」

「ん?何か言いまして?」

「いいえ、何も。そうですね、どうやってフランを倒そうかと考えていたところです、よっ!」

「甘いですわノア様っ!奇襲で当たったくらいで良い気にならないで下さいましっ!」

「俺を忘れてんじゃねぇか?フランっ!!食らいやがれっ!!」

「フランお嬢様っ助太刀致しますっ!」

「わ、私もフラン様のチームへ入りますっ!」

「「きゃーっ!!」」


そして飛び交う枕、枕、枕。


ウルとシャルロッテさんがわたくしの陣営に加わり、ミシェルとリリアナも口では可愛らしく姦しい悲鳴をあげているのだが、女性らしいフォームで男性陣へと枕を投げている姿が見える。


あぁ、これぞ青春ですわねっ!!


レオとノア様には日頃のストレスと悩みの原因である事を今日この時ばかりは、それらの恨みつらみを枕に込めて投げまくる。


ちなみ部屋と部屋の装飾品などは結界魔術で守っておりますのでテーブルの上のグラスに当たっても大丈夫なので心置きなく枕を投げれるというものですわっ!!トルネード投法をするくらいには全力でしてよっ!!


そして、一時間程枕投げをした後お開きという事で男性陣は自分達のコンテナへと帰って行き、わたくし達はその後ガールズトークなどをしたりしなかったりとして過ごしながら合宿の夜は過ぎて行った。


ここ最近睡魔の強さが増し増しな気がします。


とにかく、途中まで書いた文字が消えてなくて本当に良かったです^^




誤字脱字報告、そして評価して下さった方々、本当にありがとうございますっ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ