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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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チキン

今現在、夜のイベントも終わり何だかんだで至高の時間を味わえたお風呂も終えて消灯まであと二時間。


あとはまったり雑談でもしながら寝る準備でもと思っているその時、奴らは来た。


そう、その奴らとは前世で言うイケメングループのコミュ力だけでその場を乗り切り、その顔だけで全てを手にするスクールカーストの頂点かつそう言った意味でもわたくしにとって不倶戴天の天敵であるノアさまとレオの事である。


何故こう言った奴らはこの様なイベントで無駄に行動力全振りにするのか一度その頭を覗いてみたいものですわねっ!!


せっかくのわたくしのハーレム───じゃなくて、わたくしの今日一日やっと落ち着ける休めるひと時を邪魔しに来るのかと問い質したい衝動をぐっと堪える。


そんな空気を読めない行動力の化身達はどこから調達したのか赤ワインに白ワインを手にやって来ていた。


これまた彼らスクールカーストの頂点でよく見る光景であろう。


いや、今の時代はそうでもないのか?


最近の若者はタバコも酒も昔と比べて随分と飲まなくなったからなぁ。


いい傾向ではあるのだろうがそれはそれで寂しくもある。


しかしながらせっかく持って来て頂いた物を無下にするのもどうかと思うので赤ワインをグラスに注いでもらい、乾杯の後カチ割りワインにするとノア様がわたくしの創り出した氷に引く程食い付いて来る。


「どうやってって水魔法で出した水を氷に変えたまでですわ」

「それは理解しているっ!俺が知りたいのはその水を一瞬にして氷に変えた方法であるっ!!」

「そんなの水の分子を魔力で強引に………ってこれ赤ワインじゃなくてブドウジュースではないですかっ!?」


あぁ、なんたる事である。


前世の記憶を思い出してから今まで望んでいない禁酒生活中のまさかの赤ワインだと思ったのにっ!!あんなゴミ以下である貴族至上主義という腐った価値観を持つ両親なのだが、あれでも一応教育に関しては物凄く厳しいんですのよっ!!お酒は将来結婚した男性の前以外は飲んではいけないという血も涙もない教育を施す位にはっ!!そしてブラックローズでも何故かお酒類だけはわたくしに飲ましてくれないんですのよっ!!


「それは俺たちは成人しているとは言え未だ学生だからね。アルコールなんて以ての外だろ。常識的に考えて」

「チキンッ!チキンチキンチキンチキンチキンでしてよっ!!」


そう、ノア様などまさにチキンという言葉がまさにお似合いでしてよっ!!七面鳥を買えない貧乏人っ!!


「チキンってどう言う悪口だよ。聞いたことないぞそんな悪口。って、それよりも先程の魔術がどういうものか俺にも教えてくれ!!」


しかし、そんなわたくしの悪口もノア様には、当たり前なのだが伝わっておらず、依然先程の氷を創り出した魔術について教えを請おうとして来る。


というか近いっ!わたくしの両肩を掴み氷魔術について聞いて来るノア様の顔が近過ぎてもう、はぁあ〜、イケメン過ぎてヤバいっ!!


やはり、腐っても攻略キャラクターの中でもゲームの表紙中央に一番大きく描かれるだけあってとんでも無くイケメン過ぎて目眩がして来そうな感覚になってしまう。


「分かりましたっ!分かりましたから一旦離れて下さいましっ!!」

「あ……す、すまんっ。ちょうど今氷魔術について研究している所で思わず興奮してしまったみたいである。申し訳ない」

「全く、これからは気をつけて下さいまし」


そうは言うものの、元男性としては興味があるものには時に貪欲になる時がある事を知っているので、今回だけは口頭注意だけで許してやりますわ。


次されたら問答その頬をセンスで一発叩いて上げます。


「では、水はどうやって氷に変化致しますか?コレが分かれば後は簡単でしてよ」

「うーん、寒くする?くらいしか思いつかねぇな」

「それは当初俺もそう思っていたし、確かに水を氷に変える事が出来るのだが、それは何時間もの時間をかけなければいけないほど時間と労力をかけてしまう。そして過去幾人もの偉大なる魔術師が氷魔術を扱おうとして、その全てが失敗に終わっている所を見るとそれは正解ではないのだろうな」


何故か途中でレオが乱入、周りにはミシェル様、リリアナ様、そしてシャルロッテが会話を聞き逃すまいといつに間にか集まって来ている。


「あたりですわノア様。冷やせば氷るのは間違いでは無いのですが厳密には間違いでございます。ある一定の温度を下回ると水の分子の動きが鈍るのですが、その分子が寒さで動かなくなり、水分子同士が結合した状態が氷ですわ」

「ダメだ、全く分からない」


それはそうであろう。


分からないとタカをくくって教えているのだから。


「分からなくて当たり前ですわ。そしてコレに関してはここまでしかお教えする事は出来ません」

「そこをもう少しっ!!」

「世界を変えかねない内容ですもの。こればかりはダメですわ」


そう、それこそこの世界の常識が一気にひっくり返るなどの可能性もあるのである。

誤字脱字報告ありがとうございますっ!!


そして、評価して下さった皆様、ありがとうございますっ!!

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