表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/288

本気で落として頂きたい限りである





今現在の時刻は約、夜の6時半頃であろうか。


あたりはすっかり薄暗くなっており、もう半刻もすれば真っ暗になってしまうだろう。


しかしながらこの様な暗闇でも馬車を走らせる事が出来る技術に関しては前世を上回っていると断言出来る。


まぁそれもこれも全て魔術と魔道具、そしてスキルのお陰なのだが、一番の要因はやはり馬であろう。


この世界の馬は夜道でも走れる位には夜目が効くらしく、半分に欠けた月以上の月明かりがあれば普通に走れるのである。


しかしながらそれでも月が半分以上欠けてしまうと安全に走らせる事が出来なくなる為スキルや魔術で灯りを灯してやるのである。


因みにランタンなどは荷物として嵩張る為基本的にはライト系魔術やスキルなどを所持していない者のみが使用しているのだが、ランタンは勿論灯りを灯し続ける為の蝋燭もただではなく、また蝋燭は数時間で無くなってしまう上に価格が少し高い。


その為基本的にはライト系の魔術やスキルを持っていない者は他の別の仕事を探す。


そしてそんなこんなでわたくし達がついた場所は前回遠足でも訪れたサンルディア湖である。


ただ違うとすれば今現在わたくし達はコテージの前であると言う事である。


コテージ一軒の大きさは少し大きなカラオケボックスの個室程度であり一階建てであるが作りはしっかりとしており、また外装は木の味を前面に出して作られて匠の技術と自然と同調させようという趣きを感じ取る事が出来る作りとなっている。


因みに今わたくし達が止まっているコテージは本日男性陣が泊まるエリアのコテージである為当然此処に泊まるのはノア様とレオだけである。


「ではわたくし達も本日泊まるコテージへ一度荷物を置いた後集合場所である本館まで行きますのでそこの入り口で落ち合いましょう」

「了解だ。無いとは思うが一応、ただでさえ暗い為道には迷わない様にな」

「まったく、ノア様はわたくしを何歳だとお思いですか。ですが、護衛が居るとはいえか弱き女性だけでの夜道は危ないのも事実です。ノア様のご忠告に感謝致しますわ」

「な、何なら俺が護衛に───」

「結構です、レオ様。既にわたくし達には護衛もついておりますのでこの者達の仕事を奪ってはいけませんわ」


そんなこんなでノア様とどこで落ち合うかの話し終わった時、レオが急にわたくし達の護衛をするなどと言い始めたので思わず反射的に断ってしまう。


むしろノア様やレオ様こそ危険過ぎて一緒に夜道を歩きたくないと言えればどれ程楽であろうか、いっそ言ってやろうかと心の中で愚痴る。





「遅いっ!心配したではないかっ!!」

「そう怒鳴らないで下さいまし。女性の身支度には時間がかかりましてよ、ノア様」


あの後ミシェル様とリリアナ様、そしてシャルロッテさん達と本日泊まるコンテナへ荷物を置きに行くと四人でキャイキャイとコテージ内部を見回ったのは秘密である。


本来であれば二人で寝泊まりする用のコテージなのだが腐っても貴族用である為四人寝たとしてもまだまだ余裕がある為どこでどの様に寝ようか等と話が盛り上がった為遅れた事はあえて言わないでおこう。


それもまたわたくしなりの優しさであり気遣いである。


決して待たせていると分かっていながら話に花が咲いてしまい、またそれが長引いてしまった事を言うのが後ろめたいから言い出せないなどでは無いと言っておこう。


「ささ、そんな話は置いときましょう。早く行きませんとこの後予定されておりますオリエンテーションに間に合いませんわよ」

「そうですね、そんな訳で早く行きましょうフラン様っ」

「そ、そんなに急が無くともオリエンテーションは逃げませんわよっシャルロッテさんっ」


そしてノア様の抗議を有耶無耶にしてそのままオリエンテーションの行われる部屋まで行こうと誘導したその時、シャルロッテがわたくしの腕に腕を絡めてグイグイ引っ張って行くではないか。


あぁ、シャルロッテさんの柔らかな触感がわたくしの腕にっ!!


これはこれで幸せであるのだが、シャルロッテさんがノア様でもレオでも無くわたくしと一緒に、それもベッタリとくっ付きながら行こうとするという事は、シャルロッテさんの好感度は未だノア様とレオには悪いのだが低いのであろう。


という事は今現在シャルロッテさんの意中のお相手は残る攻略対象キャラクターであるあのお方が濃厚と言う事であろう。


ノア様とレオにはこの現状を憂いてどうにかしてシャルロッテを本気で落として頂きたい限りである。


そしてもう一気にゴールインしちゃいなさいよと思ってしまう。


であるのならばやはりレオとくっつくのが理想的であろう。


なんてたって授かりエンドがある唯一無二のキャラクターですからね。


この合宿でけしかけてやろうかしら。ふふふふふふふ。


「フラン様、どう致しました?どこか具合が悪いのでしょうか?」

「大丈夫でしてよ、シャルロッテさん。ささ、オリエンテーションに間に合いませんわよ。行きましょうっ」


誤字脱字報告ありがとうございますっ!!



そして、ブックマーク600人突破っ!!

ありがとうございますっ!ありがとうございますl


誤字脱字報告をして頂いてる方々、ここまで読んでいただいた方々、感想等頂いた方々、ありがとうございます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ