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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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見た目騙しの魔術

むしろその者の価値観は一旦置いとくとして『親』という部分だけを見ればわたくしの親の方がまだ普通に貴族としての親であると言える。


これでも一応愛情を持って育てられたという事だけは伝わってはいるしわたくしもそこは理解している。


ただ価値観が壊滅的に、前世の記憶を思い出したわたくしと相容れないというだけである。


「ほう、小娘如きがこの私に向かって大層な口を聞くではないか。吐いた唾は飲み込めんぞ?そもそも子供の幸せを願わない親がどこにいると言うんだね?親とは子を想うものであろう?それは誰に聞いても皆そう言う、いわば常識であろう」

「夫の言う通りです。結果としてカミーラは私達の期待通りに育ってくれたのだから私達の行いは間違っていなかったという事で………は?はひっ!?」

「わたくし、言いましたわよね?次カミーラの為だとほざくのならばきさまらを奴隷に落としてカミーラがされた事と同じ思いをさせる、と」


そしてコイツらはわたくしの忠告を無視して尚もカミーラの親であると、全てはカミーラの為であると言ってくる。


と言う事はわたくしがコイツらを奴隷に落としても文句は言えないという事であるとわたくしは思う。


「き、貴様っ!この私に向かって殺気を飛ばすなど不敬であるぞっ!これ以上は我慢も出来んわっ!宮廷魔術師である私自らの手で懲らしめ、裁判に突き出してその仮面と共に化けの皮を剥がしてやるわっ!」

「先程から言っております。ご自由にどうぞ、と。ですがその場合わたくしに殺されても文句は言えませんよ?それに言って聞かない畜生ならばその身体でカミーラがされてきた事を思い知れば良いのですわ」


そして、まさか宮廷魔術という言葉を聞いて怯えるどころか言い返してくるわたくしに対してカミーラの親は怒りをついに我慢出来ず、顔を真っ赤にしてキレ始め、魔術を行使する。


「もう我慢ならんっ!この私のお情けで生かして貰っている事を忘れた猿めっ!我が家系に代々伝わる炎魔術で後悔しながら死んで行けっ!炎魔術、炎龍っ!!」

「ダメ、ダメダメですわお父様。炎魔術式の殆どをその龍の形にする為のものと、その形を維持する為の術式ばかりで無駄に魔力を消費しているではございませんか。そんな見た目重視の魔術が一家相伝の魔術など元我が家系も大したことないのですね。そのような見た目騙しの魔術など私でもそこまで魔力を消費せずに消せましてよ」

「へ、は?か、カミーラ?は?え?私の炎龍が、消えた………?」


カミーラの父親がわたくしに向かって放った攻撃魔術なのだが、その娘カミーラによっていとも簡単に消失させられる。


その光景にカミーラの父親は愕然とし、未だに目の前の光景が信じられないのか狼狽えるばかりである。


まぁ、この程度の魔術など今の炎の原理を理解しているカミーラにとっては児戯に等しく消す事などたわいもない事であろう。


「な、何をしたっ!?カミーラっ!!そして親に楯突くという事が何をしているのか理解しているのかカミーラっ!!」


そしてカミーラの親は自分の魔術が消された事は理解出来なかったのだがカミーラが自分に噛み付いて来た事は理解出来たみたいでありまるで犬の様に吠え叫ぶ。


「は?誰が誰の親ですって?そして誰が誰に楯突いたですって?あなた方はわたくしの親ではございませんわ。憎みこそすれどなんであなた方如きを親などと思わなければいけないんですの。後、勘違いしているようですがあなた方が誰に対し楯突いているのですか?」

「わ、私の魔術を消せたのもマグレに決まっておろうっ!偶然の出来事でなんと偉そうにっ!!二度目は無いぞっ!!」


そしてカミーラの元父親は未だに自分の立場を理解出来ていないのか尚もみっともなく吠え続け、一家相伝代々伝わるという魔術、炎龍を連続で出してわたくしとカミーラに向けて攻撃して来るのだがそれら全てをカミーラによって打ち消されて行くとカミーラの元父親は、遂には魔力切れを起こしたのかその表情は青白くなっていき顔には脂汗が吹き出して見るからに体調不良であると、この場合は魔力切れであると誰が見ても分かる程である。


ちなみにカミーラがやった事と言えば真空の空間を作り炎を消しただけである為魔力は殆ど消費していない。


「な、なんで……はぁ、はぁ、カミーラ如きにっ……はぁ、はぁ、こ、こんな事があってたまるかっ!!」

「言いたい事はこれで最後ですの?それでは、先程の魔術は程度こそ知れておりますがまともに当たれば死んでいてもおかしくない程の魔術を使いわたくし達に対して、わたくしが敬愛してやまないローズ様に対して攻撃して来たと言う事は逆に私達もあなた方に向かって当たれば死んでしまう程の魔術で攻撃しても良いという事ですわよね?」

「ま、待てカミーラっ!!俺は───」

「まさかわたくしの事を思って、信じてあの魔術を使ったとかほざくのではございませんよね?」

誤字脱字報告ありがとうございます!!(^ω^)すこやで



台風による偏頭痛で昨日の晩から死んでましたが何とかマシになりました(^ω^)

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