窮鼠猫を噛む
「お前がな、ですわっ!!」
そしてわたくしは糞神野郎の目を盗んで少しずつ仕込んでいった八個の仕掛けを一気に解き放つ。
「あ、が、が、が、が、が、が、が、がぁぁぁぁぁあああああっ!?」
一つは結界魔術をロープ状にして拘束し相手の動きを封じる仕掛け。
一つ目は槍型の結界の中に雷魔術を仕込んだ仕掛けで、この結界が相手に突き刺さると雷魔術が発動する仕組みとなっている。
一つは同じ槍型の結界魔術に爆破魔術を仕込んでいる仕掛けであり、同じく相手に突き刺さると発動する仕組みとなっている。
一つは、相手を結界で封じる魔術で相手の周りを密閉した後徐々に真空状態へとして行く仕掛けとなっている。
一つは相手の魔力をドレインする仕掛けをとなっている。
一つは相手の体力をドレインする仕掛けとなっている。
一つは相手の魔力の流れを阻害し、魔術を発動し難くしている。
一つは相手の神経を麻痺させる強力な神経毒により相手の動きを阻害する仕掛けとなっている。
この大規模な設置型魔術にあえて技名をつけるとすれば【エターナ○・あーだこーだ・ブリザード】と名付けるだろう。
そして相手は死ぬ。
である。
「ぎじゃまっ!?何をじやがっだっ!?」
「あら?あらあら?真空に近づいて言っているのか徐々にこのゴミムシが何を言っているのか聞こえなくなって来ておりますわねぇ」
「何をじやがっだどっ!いっでいるのだっっ!!!!」
「あらあらあらあらあらあらあらあらっ!神の糞野郎でも流石にここまでの仕掛けを一気に喰らえばダメージは受けるんですのねっ!?良い声音で鳴いてますわねぇっ!!」
「ぎ、ぎごえでいるでばないがっ!?」
「あら?何をおっしゃっているのやら。ちゃんと喋ってくれないと聞こえませんわぁっ!おーほほほほほほほほほほほほほほほほっ!!」
あぁ、悦ですっ!悦ですわぁっ!神の糞野郎のこの表情を何度想像した事かっ!それが今わたくしの目の前で、わたくしが待ちに待った表情そしておりますわぁぁぁあっ!!………あれ?あれれれ?」
「わじひどりで死んでなるものがっ!!!わじひどりで死んぬなどそんなごどあっでだまるがっ!!」
気をつけていた筈である。
しかしわたくしは神の糞野郎の表情みた瞬間、そこに隙が出来てしまっていた様である。
窮鼠猫を噛むとはよく言ったもので、追い詰められた神の糞野郎は自分の命と引き換えに魔術を放ち、その魔術はわたくしが施した結界もろともわたくしの腹に風穴を開けていた。
誤字脱字報告ありがとうございますっ!
ブックマークありがとうございますっ!
評価ありがとうございますっ!
ラストが近づいて来るにつれ、ここまで一緒について来て下さった皆様ともお別れかも知れないと思うと次話を更新したくないと思ってしまう私が出てきてしまいます。




