悪役令嬢
なんだかんだで勘違い系ヒロインの恋愛コメディ作品でもあります。
「お許し下さいっ!お嬢様、お許し下さいっ!お許し下さいお許し下さいお許し下さい」
眼が覚めると、目の前で犬耳だろうか?獣の耳と尻尾を生やしメイド服を着ている女性もとい見方によっては少女とも言えるであろう若い女性が俺の前で土下座をし、頭を床に擦りつけながら謝り続けている。
この人は誰だ?
ここはどこだ?
そもそも俺は先程まで妹の為に乙女ゲームをプレイし全エンディングかつ全てのイベント画像をコンプリートして一息ついた所であった。
兄たる者妹と会話をする為ならこれくらいの努力は当たり前であるし、その努力をしない兄は最早兄では無いと思っている。
そして目の前の女性は良く見れば可愛い妹と同い年の様にも見える。
十五歳前後くらいであろうか?………いや、ちょっと待て。
俺はこの光景を覚えている。
「つぅっ!?」
「ひいっ!?お許し下さいお許し下さいお許し下さいお許し下さいお許し下さい………っ」
その瞬間俺の頭に激痛が走ると共にこの身体の記憶が一気に流れ込み、その情報量に目眩がするも寸前の所で耐え切る。
しかし、この身体の記憶により俺は確信する。
今さっきプレイしていたゲーム『君に恋してしまったから仕方がない』の悪役令嬢、フラン・ヨハンナ・ドミナリアその者に何故か転生してしまっているようで、この目の前で謝罪をしている狼の獣人奴隷であるウルに大事にしていたティーカップを割られてしまいその怒りによって俺は前世の記憶を思い出したみたいである。
そして俺は気付いてしまう。
一つ、俺は三徹でクリアしたゲームの高揚感のまま、車でコンビニへ向かう途中、トラックと正面衝突事故を起こしていた事。
一つ、俺はどうやらゲームのキャラクターへ転生をしていた事。
一つ、転生したこのキャラクター、どう転んでも死亡エンドしか存在しない事。
色々言いたい事は山程あるがとりあえず神様とやらに「ふざけんなっ!」と心の中で叫ぶ。
「ウル、面をあげなさい」
俺に呼ばれたウルが「ひっ」と小さな悲鳴を上げ震えながら恐る恐る顔を上げる。
俺の事が恐ろしいのであろう。
当たり前である。
今まで散々と虐めて来て恐ろしく無い訳がない。
その顔は恐怖に歪みきっている。
「そしてメイ」
「………っ!?」
そして俺は、俺の隣で気配を消していた、ウルと同じく奴隷のメイへ声をかけると彼女は恐怖により一瞬だけ呼吸が乱れた。
そして俺は、いや、わたくしは腹を決める。
わたくしフラン・ヨハンナ・ドミナリアとして足掻いて見せると。
くそったれた神とやらに一泡ふかしてみせると。
わたくしの異様な空気を感じ取ったのか奴隷二人は今にも泣き出しそうな顔をしていた。
その表情をさせてしまっている原因がまごう事なき自分であると痛い程理解している。
そしてわたくしは深く深呼吸を一つ。
すー……はー……よし。
「お聞きなさい。時期は来ました。明日からわたくしもはれて高等部となりますわ。それは即ちわたくしも大人として適用される年齢でもあります。そしてそれは同時にこの家の、いえ、この貴族至上主義の者達へ一矢報いる事が出来る年齢でもございます」
そしてわたくしはゆっくりと膝を、手を、そして頭を地面につける。
その光景に二人の奴隷は何を見ているのかわからず取り乱している雰囲気が伝わってくる。
当たり前だ。
このわたくしが下々の者、それも奴隷に土下座をしているのだから。
「今までわたくしが貴女達にして来た事はわたくしの謝罪一つで償えるものではない事など百も承知で御座います。足りないと言うのであれば今この場で気がすむまで暴力を加えて頂いて結構でございます」
それでもわたくしは言葉を続ける。
「しかし、今のわたくしには奴隷であるお二方しか信頼出来る方がいないのです。どうか、わたくしの仲間になって下さいませ」
9/2なろう運営さまより別作品がR指定に引っかかっているとのご指摘を受けました。
そして以降、利用規約違反を繰り返されました場合は運営側の要請に従って頂けないものと判断され、アカウントの削除措置を実施致される旨のご指摘を頂きました。
そして問題なのが「何が引っ掛かったのか指摘されておらず不明瞭」であるということでございます。
アレが引っ掛かったのかな?というのはありますが、確定ではなく、他にも要素がある可能性も捨てきれません。
上記内容の為いきなり私のアカウントが停止されてしまうという可能性がゼロとは言い切れません為今現在、別途作品投稿をさせて頂いております「カクヨム」様にて万が一に備えて保険で作品でなくとも私のアカウントをフォローしてただければと思いますし、フォローぜすともこの事を(カクヨムでも更新している)を頭に入れて頂ければ幸いでございます。
急な話で私自身困惑しており、若干パニックになっているのですが今現在なろうでアカウント停止回避の為にいくつかの作品も既に消去させて頂いております状況でございます。
今私が思う事はBANされる事よりも、アカウント停止されて皆様にご迷惑をお掛けしてしまうかもしれないという罪悪感を強く感じております。
皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけする事かと思いますが、その件につきましては深く、深くお詫び申し上げます。
何卒宜しくお願い致します。