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滅亡ビル  作者: oga
第二章 新たな計画
24/27

追跡

 2030年8月19日 時刻8:00ジャスト。

とあるテレビ局リポーターがヘリに乗って、上空から現在の出来事をリポートしていた。


「大変です! 米軍基地から飛び立った戦闘機13機が各地の変電所、ダムをミサイルで攻撃、未曽有の事態となっております!」


 国内に置かれている米軍基地の戦闘機が何者かにジャックされ、現在、それらが攻撃を開始。

都内の水や電気などのライフラインが機能しなくなる。

更に、そこから状況は悪化。

信号がまともに機能しなくなり、暴走した車が道路で大破。

都内に住んでいる人々は、逃げることができなくなる。

大パニックに陥った東京の新宿駅。

そのすぐ脇の道端に、車が一台停車した。

現れたのは、ヒイロである。


「やべえな…… 早いとこ見つけねーと」


 ヒイロは、車の後ろのハッチを開けて、そこに積まれていたドローン3台を起動。

パーピー君の捜索を開始した。

ドローンは円盤のような形で、スイッチを入れると自動的に飛び立って高層ビルへと向かう。

ヒイロは昨日、ようやくパーピー君の顔に当たりをつけた。

それは、チナツの初恋の相手、ヒロ。

ヒイロにとってこれは賭けだったが、他に思い当たる節もなかった。

パソコンに残っていたチナツの過去の映像からヒロの顔をピックアップし、ドローンにインプットさせた。

パーピー君は恐らく、これから人の最も集まるこの街への攻撃を開始する。

戦闘機をコントロールするには、電波を飛ばす必要があり、恐らく、この街の高層ビルに身を隠しているという算段である。

それから大体1時間が経過したころ、3台のドローンの内、1台のドローンが、とある映像を映し出した。


「……見つけた!」


 ドローンが、都庁ビルの屋上展望台にいる、ヒロと同じ顔の青年一人を映し出した。

その青年は、ガラス張りの壁に沿うように立っており、片手でスマホを操作している。

すぐさまヒイロはハッチから黒いケースと長い棒を取り出し、走った。

道路を横切って、最短距離で都庁へと向かう。

その時、向こうから千鳥足の何かがやって来るのが見えた。

コンビニゾンビである。


「邪魔くせぇんだよっ!」


 ヒイロは、手にした棒を振り上げ、コンビニゾンビの頭部へと叩き込んだ。

グシャリ、という音と共に、ゾンビの目に生気が戻る。


「あれ? 俺、何やって……」


 ヒイロが使ったのは、対ゾンビ用の特殊な棒、邪狩棒(じゃがりぼう)である。

じゃがりこを凝縮させて作ったその棒は、一撃もらうと、コンビニで買い物した後の充足感にひたることができる。

ゾンビを排除しながら進み、ようやく都庁の足元までやって来る。

すると今度はゾンビではない別な敵が現れた。

旧式のロボット兵である。




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