回避
「ちょちょ、何してんすか!」
「ロボットが配置されてんのは、多分偶数階だ」
「グウスウ? 何すか、それ」
「え……」
それくらい知っとけよ! とまたツッコミを入れそうになったヒイロだが、そんなことをしている時間が惜しい。
手早く説明する。
「2の倍数だよ。 2.4.6みたいな。 だから、俺らは奇数を降りていけばいい。 29.27.25ってな具合にな」
チナツの頭にあからさまに「?」が浮かんでいたが、
「……任せるっす」
と一言だけ答えた。
「まあ、まだ確証はねーから、銃は構えとけよ」
エレベーターが静止し、扉が開くと、さっきと同じ要領で素早く外の状況を確認。
「マジで敵、撒いてるっぽいす。 すげぇ」
ヒイロの考えは的中したらしく、どうやら敵のロボットは偶然階に配置されているらしい。
「っしゃ、どんどん行こーぜ!」
ヒイロが次に表示されている27階のボタンを押そうとした、その時だった。
廊下から爆音の様な音が轟き、振動で足下がぐらつく。
「おわっ」
「な、な、なんすか!?」
廊下の先を確認しようと身を乗り出したヒイロだが、粉塵で前が見えない。
「何かが爆発したのか?」
「見てくるっす」
チナツが前へと進む。
ヒイロが後を追いかけると、しばらくしてチナツが急停止した。
「あぶっ、何だよ!」
「……穴が」
そこには、天井と床面に直径5メーター程の穴が開いていた。




