80、オシノ湖村(2)
移住成功?
オシノ湖村にはジュンたちが待っていた。
昨日完成させた役所の領主の部屋と賢者の別荘の地下室を転移門で結んである。
もちろん高いセキュリティーが施され、認証されないと使えない。
今朝も確認をしておいた。
マジックバックから荷物を出してそれぞれに割り振られた集合住宅の部屋へと移動する。
移動後、先祖が使っていた家屋や畑を確認することになっている。
土地は国のものだが今回は使用権を子孫が継承できる。
それらを踏まえて自分たちの仕事を考える。
ここでの仕事は次のようになる予定だ。
1、役場や公共機関・公共事業での勤務。
2、商店や食堂や酒場などの個人営業。
3、漁業
4、狩猟・採集・林業
5、農業・畜産
6、オシノ湖リゾート町の仕事。
公共機関には村の警備隊・消防・公衆浴場・保健所・学校が含まれる予定だ。
公共事業としてはオシノ湖村とオシノ湖リゾート町の間の公共交通機関の運営とオシノ湖村の宿屋の運営がある。
荷物を置き、集合住宅から出てきた住民は先祖の残した家や土地を見に行った。
見た後にこれからの住居をどうするかを決める。
案の定揉めている。
子孫が数世帯存在する家や土地があるからだ。
出発前に話し合いで解決済みの世帯もそれなりにあるが解決できていないケースもそれなりにあった。
本来ならば、長年に放棄された状態の土地であるため使用権の継承はないが今回だけは特例である。
予想はできていたので揉めているところは神官が仲裁に入っている。
今回村に移住してこなかった家屋や土地は国に完全に戻される。
住民はこの後、住居に関していくつかの選択肢がある。
1、先祖の土地に住む。家屋を補修して使うか建て直す。
2、今回新しく造成した土地に家屋を建てる。
3、引き続き集合住宅に住み続ける。
どの場合も費用は掛からない。
首都やほかの国内の土地に住む場合と同様に税金はかかる。
建てられる家屋はせて位の人数にもよるが10タイプから選ぶことになっている。
少し時間はかかったが住居も基本決まった。
職業の希望が決まった住民はそれぞれ関係する組合や統括する事務所に赴く。
漁業組合、農業組合、狩猟・採集組合、リゾート開発公社、オシノ湖村公共事業組合、オシノ湖村役場。
夕方19時にはやっと落ち着いた。
今日の夕食は村の広場にテントを設営して移住のお祝いの宴だ。
護衛の衛士には交代で警備をお願いしてあるけどね。
申し訳ない。
明日午後2時からは開村式も行われる。
移住はうまくいったかな?
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