65、素材の研究(1)
プラスティック合成
この世界の大きな弱点は石油がない事。
安価で便利な合成樹脂を作れない?
いや作れるはずだ。
確かに石油から作れば簡単だは有機化合物からも作れるはずだ。
この世の中には魔法という便利なものがあるから。
昨夜の会議で出てきた口腔内ケアには歯ブラシが欠かせない。
動物の毛でできたものや房楊枝のようなものはあるが少し割高になる。
そうするとやはりプラスチックは欲しい。
それ以外にも様々なところで使いたい。
地球から持ってくるのは可能だがそれではこの世界が発展しない。
年度末の3月31日の午前中、タクとシュンはプラスチックを作るにはどうしたらよいか検討している。
折角だから魔法を利用してプラスチックを作ることにしたい。
となると材料だ。
木材や草。
あまり使わない方がいい。
プラスチックの需要が伸びたところで樹木の乱伐が起きたら目も当てられない。
となるとごみだな。
ごみは燃やされている。
地球に比べて量が少ないがそれによってダイオキシンなどの有害物質も発生している。
ごみ処理も産業の発達の中で避けて通れない問題だ。
「うまくすればごみ処理の問題と素材開発の問題が同時に片付くかもね」
「それは望ましいけどうまくいくかな」
「魔法を使えばできるはずだよ」
「シュンは規格外だからね」
考え方としてはこうだ。
ごみを魔法で分離して様々な純物質を作る。
これを科学技術でできれば地球でもごみ問題の解決に貢献できる。
この純物質の中から分解や合成によってプラスチックの原料になるものを選び、それを原料にプラスチックの素材、そしてプラスチックを作るというわけだ。
無暗に混合物を分解しては駄目だ。
先に純物質に分離することがポイントになる。
さて、支配空間内でごみから様々な純物質を分離した。
有害物質もあった。
これらの管理も考えなくてはならない。
支配空間内で純物質に分離する魔法を編み出し、魔道具を作った。
これもうまくいくことを確認した。
更にプラスチックの素材を作る。
ある物質は分解、ある物質は合成。
これも魔道具を作った。
プラスチックの原料も初めは数を限定した方がいいだろう。
そしてプラスチックを作った。
ポロエチレンを。
魔道具はそのプラスチック専用になるな。
原料によって様々なプラスチックを合成できる魔道具はまだ先だ。
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