63、資金捻出(2)
資金捻出。
そして識字率向上プロジェクト。
今日も朝から訓練。
ジュンは昨晩、仕込みのために帰ったけどしっかり訓練に参加している。
昨日の朝は温泉だけだったけどね。
やはり訓練は毎日やらないといけないと感じたって。
ケイがその通りと頷いている。
ケイは馬車の旅は飽きたとぼやいていた。
温泉に入った後、ジュンのスイーツを沢山もって宿に帰って行ったけどね。
午前中は資金捻出の準備と識字率向上プロジェクトの準備で忙しかった。
このようなときは文官としての能力が高いジュンが役に立つが10時半に開店準備に行ってしまった。
書類仕事も大事だよね。
あとでアカリとサオリが喫茶店『ジュンとポチの隠れ家』を手伝いに行く。
昨日はお客が多かったからね。
タクと二人で魔道具をいろいろ作ることになったよ。
その前に素材も集めてこなくては在庫だけでは足りないだろうね。
照明道具を作っていく。
空気中の魔力を使って光るので魔力供給がいらない。
今まではこのようなものはなかったらしい。
調べたら魔力を光に変える変換効率が悪かった。
更に空気中の魔力をほとんど利用できなかった。
魔術師が供給する魔力を蓄えて使えるようだ。
約1年。
塔は空気中から魔力を供給して使っているけどね。
魔力を光に変える変換効率も98%に高めた。
これを大量生産して売るぞ。
ジュンが帰ってきてから、神殿御用達の商人を呼んで商談をした。
喫茶店の手伝いは朝の訓練より疲れるとアカリとサオリがぼやいていた。
ジュンが商談をするとスムーズだ。
流石だね。
あ、マジックバックの事も話したよ。
この商人も持っているらしいけどマジックバックの普及は経済の活性化には望ましいとのこと。
商人たちは喜ぶだろうって。
貴族は自分の見栄や権威の象徴として持っているから嫌がるかもしれないが。
予約販売の方向性で検討だね。
商人が帰った後、識字率向上プロジェクトの準備を行う。
予定より1日早くなったが、明日からロン君にもスラム担当の責任者として活躍してもらうことになったよ。
明日からスラムに職業訓練所を建設してそこで炊き出しを行う。
そして読み書きの教育も。
あ、スラムの住宅も公共住宅に置き換えていく方針だ。
同時に浄化槽も整備する予定だ。
スラムの衛生問題は少し深刻なようだからね。
人員を配置し、資金捻出と識字率向上プロジェクトを両立させていく。
両方を一緒に進めないと駄目だよね。
識字率向上プロジェクト以外にもあるからそちらも大至急検討だ。
お読みいただきありがとうございます。




