42、仲間と(8)
ケイの黒歴史も
「えー、めぐみちゃんなのか、『魔女っ娘めぐーみん』なのか」
「やめて、私の黒歴史が、先輩酷い。聖女様の前で何恥ずかしいことばらしているのよ。慰謝料を請求するわ」
「いや、大学の研究室の懇親会で『魔女っ娘めぐーみん』で寸劇をやっただろう。大学2年生にもなって。掛け声に手を振って喜んでいたじゃないか。厨二病ならぬ大二病だと言われていても嬉しそうだったじゃないか」
「何さらっと暴露するのよ。馬喰町は東京中央区!HPが削られる、私、生まれ変わったんだから」
うん、腐女子に?
あ、犬耳が床で悶えている。
少し復活したか。
うん、生まれ変わった。
生きている!
「お前生きているんだったら、香典返せ。1万円も出してやったんだぞ」
「先輩酷い。生き返っていない、生まれ変わったの、転生。私、地球では死んじゃったんだから。それに香典は家族がもらったんだから。あ~ん、苛めた、アカリ先輩に言いつけてやる」
うん、平常運転。
こいつ弄られキャラだったよな。
「先輩、私のお葬式来てくれたんだ」
「おお、魔女っ娘の等身大コスプレ写真が飾ってあったぞ、びっくりしたよ」
あそこはそういう家族らしい。
ほんとなんという家族だ。
家に帰ってから塩を大量に撒いてしまったよ。
タクは塩を切らしていて、塩コショウを撒いたらくしゃみが大変だったとか。
まだ写真が自宅にあるのかな?
ありそうだな。
「げー、何よ、うちの家族。化けて出てやる」
「無理だ、生まれ変わっている」
「うー。しょうもないな。ねえ、アカリ先輩はどこ」
「アカリがこちらにいると思っているのか?」
「当然じゃない。アカリ先輩がシュン先輩を一人にするわけがないでしょ。宇宙の果てにでもついていくんじゃない」
異世界についてきたけど。
「今、ある場所で訓練をしている」
「そうかー。アカリ先輩にも会いたいな。サオリ先輩・タク先輩・ジュン先輩も一緒?」
「ああ」
「あの、本題に入ったほうが・・・」
あ、聖女カオルさん、唖然としている。
うん、わかる。
ちょっと盛り上がりすぎた。
「じゃあ、めぐーみんを信用して話すぞ」
「その名前で呼ぶな!ケイと呼べ」
こちらの状況を話した。
ケイは地球にはあまり未練がないようだ。
全くではないが。
こちらでの神様からの依頼も説明した。
そして、協力を要請した。
聖女カオルのことも本人が説明した。
腐女子に覚醒しないように注意した。
すでに遅いと感じるが・・・・
「わかった。先輩たちのためにもがんばるわ」
「いや、そこはこの世界のためにだろ」
「そうともいう」
大丈夫か?
何とかなるか。。。
それから、拠点と作家ヤマヤマの件はどうしよう?
塔に一部屋はあげてもいいかな。
お読みいただきありがとうございます。




