28、帰還(2)
仲間へ説明です
自宅の玄関。
3月24日土曜日 11時45分。
急いでいつもの喫茶店へ向かうことに。
ここから10分かかる。
その前に確認。
収納。。。。
よし、使える。
鑑定。
おっとパンの賞味期限が切れている。
でもまだ2日は食べても大丈夫って出てきた。
賞味期限・消費期限には余裕があるんだよね。
シュンなら後30日食用可?
私は何者じゃ!
時間がない、時間がない。
落ち着いて。
よし、いざ喫茶店へ。
遊歩道を急ぐ。
いつも仲間と利用する喫茶店。
マスターも仲間だ。
シュンもここで手伝うことがある。
5分前に到着。
「本日貸し切り」の札が!
空間把握で中に仲間がいることを確認した。
アカリがシュンのいなくなった経緯を説明している。
サオリがアカリを宥めている。
扉を開く。
「シュン。来たね!よかった無事で」
アカリが飛びついてきた。
皆、苦笑いをしているよ。
「アカリをこれだけ心配させたのだからしっかりと説明してもらうよ。緊急招集までかかったのだから」
「そうだね。予定をキャンセルしたのだからね」
「了解。まず概略だ」
説明を行う前に結界を構築した。
盗聴とか困るしね。
神社の裏手で招かれて異世界へ転移したことを話した。
「私にはそんな子、見えてなかったよ!」
アカリが叫んだ。
先祖だというヤマシロ神様に会い、依頼されたこと。
何故選ばれたかというと空間と時を操作する能力を持つと告げられたこと。
皆、唖然としているがすぐに立ち直った。
今まで私の不思議体験に巻き込まれているからね。
そして、収納から資料とプロジェクタもどきを取り出した。
「異次元収納?」
「亜空間収納?」
「手品?」
「〇次元〇ケット?」
五月蠅くなったよ!
まだ3月なのに。。。。
皆いい反応だよ。
「収納というんだ。空間操作のひとつ。様々な設定ができる。この資料にも書いてあるよ」
争うように資料を持っていき、読んでいる。
「では大事なことをプレゼンしていくよ」
「おい、そのプロジェクタは魔道具というやつか」
「そうだよ、魔法で動く」
スクリーンのない空中に投影を始める。
実際には空中に水蒸気や塵を集めてスクリーンを作っている。
よく噴水で水のカーテンを作って投影するのと同じ。
もっとすごいけど。
魔法だけど。
支配空間でこのプロジェクタを作るときに付与した創造魔法で作った魔法。
創造魔法は便利だけど理論とイメージと設定が難しい。
科学的知識も重要。
チートだけど。
あと妄想もかな???
『思考と行動が止まっていますよ。仲間の皆さんのハイテンションが感染したようです』
『サバこちらでも接続できるの』
『はい、大丈夫です』
説明を続ける。
神様からの依頼内容と報酬。
時間の問題でこの地球の2時間で1週間過ごしたこと。
準備の内容と訓練。
賢者の降臨。
時間の同期。
帰還。
仮契約と本契約について。
「つまり、私たちもシュンと一緒に異世界へ行って改革に参加できるわけだ」
「まあ、そんなことかな」
「面白い道具ももらえると」
「こちらでの使用については制限があるけどね」
仲間への道具はこちら地球では収納と自動結界だけだ。
「私たちも魔法使えるのかな?」
「向こうで確認しよう」
実は鑑定で使えることを確認済み。
皆すごいよ。
何この能力。
人のことは言えないけど。。。
「報酬大丈夫かな?ちょっと残念な神様だよね。こちらのお金でもらえないと困るよ」
「確かに」
「契約では20分割で月々250万、ボーナスが6月と12月1000万ずつだよね。用意できるのかな。魔法で作ったお札では困るよ」
「念を押しておくよ」
不安はあるようだが依頼を受ける方向になった。
「では本契約書にサインをしよう」
順番にシュンとマスターを含めた5人でサインをしていく。
契約書が輝いて皆の前にヤマシロ神様が現れた。
「ありがとう。皆さんの活躍に期待するよ」
次は仲間と異世界転移。




