13、準備(8)
仲間は大事です。
五日目
朝早く起きて、魔道具作成。
主に仲間のための腕輪だ。
異世界で死なせるわけにはいかない!
〇防御の盾の機能。
・マニュアル操作が必要な強い防御結界。
物理攻撃ではライフル銃や火山の噴石・火砕流・155mm榴弾の爆発程度になら耐える。
人族の操る上級攻撃魔法なら耐える。
・弱いが自動防御の結界。
弓矢・ナイフ・短剣・下級魔法程度なら無傷。
大剣・戦斧・戦槌・中級魔法でもある程度耐える。
〇各種収納。
牢屋5人・動物の檻10か所。
時間経過がない収納スペース3m×3m×3m。
食料・水・薬などを収納。
時間経過がある収納スペース10m×10m×3mにはキャンプ道具・サバイバルキットも収納・結界付きのテントと簡易ベット・寝具。
〇万能武器より弱い自動発動の治癒魔法。
〇姿を消す魔法と迷彩による隠蔽。
〇転移の魔法-空間接続によって拠点の自室へ移動ができる。
簡単な操作で拠点の自室の飛ばされる。
賢者の塔の自室には拠点に移動用の門を設置予定。
地球への帰還は拠点からできるようにする予定。
地球に空間接続に使える拠点が必要だ。
〇通信機能付き。空間内の魔法創造で創った通信機能。
〇個人認証と腕輪の存在が分からなくする隠蔽付き。
万能の腕輪も仮完成かな。
今朝もカノン様に鑑定の紙を渡された。
シュン
地球人
賢者
魔力 無限大
体力 8
俊敏 10
耐性 10
魔法適性
能力
時空間支配 時空間操作(時空間魔法)
空間把握
空間探索上級
空間鑑定上級
空間攻撃魔法上級
空間防御魔法上級
空間錬金錬成魔法上級
空間治癒魔法上級
空間内魔法創造
異空間収納魔法
空間武器作成魔法
結界魔法上級
空間接続
転移魔法
超並列思考
魔力操作
魔力譲渡
魔力吸収
魔力吸収阻止
魔力交換
生活魔法 上級
剣術 上級
体術 上級
鎗術 中級
弓術 上級
斧術 中級
槌術 中級
投擲術 上級
転移も能力に入ってきた。
俊敏はカンスト。
朝食後、今日も訓練に臨んだ。
今日もカノン大先生。
昨日、空間接続をしたせいか、空間把握が初めの100倍になった。
40km先の森に視覚を飛ばし、人や魔物がいないことを確認して移動。
アイム様・コン・ヤクも一緒だ。
魔物相手の実戦。
これが今日のテーマだ。
「実戦の前に念話が使えるようになりましょう」
念話も簡単に使えた。
念話の能力のある者同士で、互いに登録をしていないと使えない。
ただし、空間支配なら鑑定が可能な範囲にいる相手には強制的に念話を繋げることができる。
「知能の高い魔物とも意思疎通ができるます」
10分ぐらい歩いて渓谷に入った。
「これは・・・」
「シュン様の世界ではティラノサウルスと呼ばれる恐竜らしいな。この世界では2足魔竜といわれる。肉食で頭がいい。増えすぎるとこの『竜の渓谷』の生き物のバランスが崩れてしまう。そうなれば恐竜たちが人里で暴れ、被害が出る。10頭ぐらい間引くのがちょうどよいと思います」
何故か集まっていたティラノサウルスを討伐することになった。
普通は単独行動をするらしい。
実験もかねてシュン一人で9頭のティラノサウルスを様々な武器・魔法で倒した。
剣を使って1頭。
強化した身体と空間錬金錬成で改造した鉄の剣で簡単にティラノサウルスの首を落とした。
気持ちのいいものではない。
血が飛び散る。
加速で飛び散る血を避け、すかさず時間停止の収納へ。
考えてる暇はない。
近づいてきた1頭に風の刃を放つ。
頭部も飛び散る血も含めて収納へ。
(収納から出すとき容器が必要だな。血が出ない討伐方法がいいな)
3頭目に雷の魔法を浴びせる。
黒焦げになる。
鑑定で『ティラノサウルスの丸焼き』になっている。
「丸焼きにしてしまうと素材が使えません。料理するなら内臓などの処理と下ごしらえをしたほうがいいと思います」
「え、コン、ティラノサウルスは食べれるの?」
「おいしいですよ、内臓が入ったまま焼くと臭くなります」
『ティラノサウルスの丸焼き』も収納へ。
4頭目には万能武器からマニュアルで選択した拘束弾を。
ティラノサウルスは横倒しになってもがいている。
空間支配の中に入れ、凍結の魔法を施す。
これはいい。
では。
万能武器にに念じて凍結弾を発射。
5頭目も『ティラノサウルスの死体(冷凍)』になったので収納へ。
加速しながらティラノサウルスを強い空間支配に捉え、新たな魔法を創って体内の構造をを解析する。
大きな脳・心臓、そしてこの魔力が集まっているところは・・・・魔石
「ティラノサウルスは魔物なの?」
「はい、魔石を持っていますから」
「魔物から魔石を取り出すと死ぬということだよね」
「はい」
「素材が悪くなることは」
「収納に入れておけば大丈夫です」
それならば。
6頭目を支配空間の中で拘束し、新の魔法で魔石取り出した。
『ティラノサウルスの死体(魔石なし)』となった。
残りの3頭も魔石を取り出して収納。
戦闘を終了する。
気が抜けると蹂躙したことに少し心が痛む。
「もう少し増えると渓谷から出てしまう。間引きが必要な時期になっていました。素材もいろいろ利用できる。あまり気にしても仕方がないよ」
取り出した魔石を見るとこぶし大の紫色の球だった。
「なかなかいいものですね。利用価値がある。魔道具に使えます」
カノン様が教えてくれた。
その時。
「シュン様こちらへ」
コンが呼びに来た。
先ほどティラノサウルスが集まっていたところに行くと1頭のティラノサウルスが横たわっていた。
体中が傷だらけで死にかけている。
先ほどのティラノサウルスの六分の一ぐらいの体長。
それでも2mはある。
飼ってみるか?
脳が大きければ知能が高い?
死なないように治癒魔法を施し、念話を繋げてみた。
『私の声が聞こえる?』
『え、何ですか』
『念話を使っている。どうしてこんなにボロボロなんだ』
『私が異質なために仲間に殺されかけました』
『異質?』
『魔法を使えます。人間の形態になれます。ですから人間を襲うのを躊躇ったため殺されかけました』
いじめか。
ティラノサウルスの世界でもいじめがあるの?
鑑定をしてみた。
ティラ
上級魔竜
魔力5
体力5
俊敏5
耐久力5
能力
変化(人間)
攻撃魔法下級
防御魔法下級
興味深い。
連れて帰るか。
仲間にするか。
「コン、仲間にしていいかな」
「シュン様の御心のままに」
御心というほどではないけど。
『ティラというのかな?』
『はい、どうして私の名前を!あなた様は賢者様ですか?』
『どうしてわかった?』
『夢の中で女神さまが「賢者様に従いなさい。すれば幸せがあるでしょう」と』
『なんという女神様かな?』
『わかりません』
『それでは私の仲間になるかい?』
『お願いします』
『私は君の仲間を討伐したけど』
『してくださらなったら私は死んでいました。賢者様は命の恩人です』
『これから私に従ってくれるね。人類を害さない。必要のない殺戮をしない。大丈夫かな?』
『はい、わかりましたご主人様』
『ではまず、治癒魔法を施すよ』
新しい仲間ができました。




