※ 各種設定・特殊用語 【4】
第4章に登場した人物・生物・特殊用語の解説です。
今後のネタバレを避けるため、情報が曖昧な場合もあります。
◎登場キャラクター
【マリオン】
マリオン・ソラス
12歳 139センチ 33キロ (217年時点)
レウスティ連合王国ディヴォー出身
赤毛のボブカット、薄い緑色の瞳。
高い将来性を感じさせる容貌だが、目つきの悪さが多大な減点要素となっている。
近接武器としてエストックも使うが、リムから教わった投擲武器の方が得意。
スタミナや筋力には欠けるが、戦闘センスそのものは人並み以上。
リムの後輩であり、戦闘に関しては弟子であり、勉学に関しては師匠でもある訓練生の少女。
養成所では、かつてのカイヤット以上の才能を持った、不世出の天才という評価を受けている。
検訝に関する能力が桁外れで、正式な求綻者となっていない現段階で多数の訝を解決。
しかし、マリオンが何をしたかについては、具体的な内容が機密扱いになっていて詳細不明。
【アンリ・ド・シャティヨン男爵】
男 64歳
リュタシア養成所の所長。
以前は抗訝協会の大幹部である参事の地位にあったが、数年前に降格される。
所長としての仕事ぶりは職務怠慢そのもので、毎日古い書物を読み耽っている。
訓練生や養成所の一部職員からは、密かに『紙魚爺』のアダ名で呼ばれている。
【フェリクス・クローデル】
男 40歳
リュタシア養成所の教官。
筋肉の塊のような大男で、主に格闘術の授業を担当。
普段は寡黙だが、講義中は途端に饒舌になる。
【トーフィン・モズレア】
男 37歳(享年)
鐘後160年代半ばに発生した、亜人の大規模反乱『モズレアの乱』の指導者。
ガッツエーラ・ソニア・レウスティに跨る地域に広がった反乱は、鎮圧まで4年近くを要した。
モズレアは犬人だったと公式には記録されているが、実は求綻者だった人間の男性。
◎特殊用語
【跳躍陣】
連絡所間を移動できる転送システム。
使用きるのは求綻者とレゾナだけで、練士より上の階級でないと使用許可は下りない。
どういう原理で移動するのか解明されていないので、使用を忌避する求綻者も少なくない。
【宣訝片】
連絡所の掲示板に貼り出されている検訝情報。
大雑把な訝の内容と発生場所に関する情報、そして認定日時と難易度が記されている。
【叙任の典】
共鳴を起こした候補生に、正式な求綻者資格が授与される式典。
予算不足などの諸般の事情により年々簡略化が進んでいる。
【発紋の儀】
求綻者としての身体的な証を得るための儀式。
内容に関しては鳴動室、発紋、求綻紋を参照。
【鳴動室】
各地の求綻者養成所の地下に作られている部屋。
低音の詠歌だか呪文だかが延々と流れ、部屋全体が微かに揺れ続けるカラクリが仕込まれている。
ここでレゾナと共に丸一日を過ごすと発紋が起こる。
【発紋】
鳴動室で一昼夜を過ごすと、求綻者とレゾナの体に紋章のようなアザが浮かぶ。
この状態になると発紋に成功した、と判断される。
【求綻紋】
求綻者とレゾナに浮かんだアザの正式名称。
求綻者は首の周辺に浮き出ると決まっているが、レゾナには規則性はない。
一般的には徽章と呼ばれ、悪意のある者からは首輪と揶揄される。
求綻紋は求綻者の身分証明であると同時に、求綻者にしか使用できない装置を起動させる機能もある。
【究鏖殺】
大鐘声後の戦乱で消滅した7国の一つ、フォルーカ王国を滅ぼした原因。
150年ほど前、フォルーカ王国が反乱と隣国アーグラシアの侵攻によって首都が陥落しかけた際、この猛毒物質を反撃に使用して敵味方双方に数万の死者を出した記録が残っている。
危険極まりない毒物なので抗訝協会が管理下に置いているのだが、カイヤットからリムに餞別として少量が渡された。
【エルディオンの使者】
リュタシア西方の海岸地帯に稀に出現する謎の存在。
真っ黒の塊であるとか、煌びやかなドレスをまとった少女であるとか、目撃証言は一定しない。
遭遇した相手に何事かを訴えてくるとの報告が残っているが、それが古いエルディオン語であるらしく詳細は不明。
◎登場生物
【驀地駿】
6本の足を持つ、馬に似た新生物。
体格も大体馬と同じくらい、標準的な馬よりも脚力では勝るが体力では劣っている。
人に馴れやすく、軍用馬としても各国で利用されている。
【燐光兔】
白い毛と長い耳を持つ、ウサギに似た新生物。
体長は成獣で30センチから50センチ程度、暗い場所でボンヤリと光る特性がある。
外見に反し、鋭い爪と牙を持った肉食の猛獣で、光に釣られて近付いてきた相手を捕食する。
【岩漿龜】
基本的には地面に穴を掘って地中で暮らしている、リクガメに似た新生物。
寿命が長く、どこまで成長するのかは不明だが、体長5メートルを超える個体が確認されている。
食事は年に数回、水場に潜って体内から高熱を発して水棲生物を捕食する。
魚より鳥獣の肉を好む習性がある、との記録もあるが詳細は不明。




