アース国 その4
アンジェまではあっという間だった。
ジャンはアルクの馬に乗せてもらい、一人だったら乗れるということで俺はシュリに乗っていった。
多分2時間もかかってないんじゃないかな?
あ、そういえば、この世界の時間の進み方は前世と一緒らしい。
60秒、60分、24時間ってね。
ってそれはどうでもよくて。
とりあえず、すぐについたんだ。
そうして俺は初めてこの世界で町についたのだった。
そうして、町に入った瞬間、いきなり遠くから声が聞こえる。
「ジャン様!よくお戻られになられました」
そこには、スーツ姿の初老の人が立っていた。
「ベルム!お前は無事だったのか!」
その声にジャンが反応する。
聞いてる感じジャンの執事かな?
「ベルム、紹介するぞ!こちらは客人のハルトとシュリだ。私が襲われたところを助けてくれたんだ。ハルト、こちらはベルム。私の幼いころからお世話になった父の部下だ」
そうジャンがベルムさんに紹介してくれた。
そうするとベルムさんは
「そうでしたか、ジャンさんを助けてくださりありがとうございます…」
そう話が続きそうなところをジャンが遮った。
「今はその話はいい!それよりじい様はどうなったんだ!」
その言葉に首を横に振るベルムさん。
「やはりおじい様は…」
「その話は屋敷についてからにしましょう。とりあえずついてきてください」
そういわれ、僕らはベルムさんについていく。
程なくして僕らは立派な屋敷の前についた。
「さあ中へ」
そういわれてジャンが扉を開ける。
その瞬間、アルクが中へ向かって叫んだ。
「ジャン様が返ってこられたぞ!」
その声に反応して中から歓声が沸き上がった。
そして俺らも続いて中に入った。
が、そこには想像していない光景が広がっていた。
そこにはベッドがずらりと並べられていた
そしてそこには多くのけが人がいた。
パット見た感じ、全員重症だ。
足を包帯ぐるぐる巻きにしてる人もいれば、顔をぐるぐる巻きにされてる人もいた。
「なにこれ…」
そう隣で呟くジャン。
「なんで、みんなこんなことになってるの…夢じゃないの。おじい様も亡くなってみんなもこの状態なんて…」
そんなことを言うジャンとは裏腹にベッドに寝転がってる兵士たちからは次々とジャンに向かって声をかける。
「おかえりなさい、ジャン様」
「隣の方は友人ですか」
などすべて明るい話題だった。
しかし、ジャンもさすがは貴族だ。
すぐに立ち直り、一人一人に声をかけていく。
そうして、時間は過ぎていった。
そうしてあっという間に夜がやってくる。
俺らはジャンと一緒に奥の部屋へと通された。
そうして俺らはベルムさんから話を聞くことになった。
主な話はアルクと一緒だった。
だが、ベルムさんはアルクより詳しく物事を語ってくれた。
そして話が終わった時、ベルムさんは懐から何かを取り出しジャンへ渡した。
「これは当主様に万が一何かあった時、マリーに渡してくれと頼まれていたものです」
そういわれてジャンがそれを読み始める。
そしてそれを読み終えた時、ジャンの目には涙がたまっていた。
そして、ジャンはベルム様にこう言った。
「この手紙は兄は事故で亡くなったのではなく何者かに殺されたっていうことが書かれていた。ベルムはこのことを知っていたのか?」
静かにうなずくベルム。
そして続けてこう告げた。
「当主様は最後におっしゃっていました。兄、ジャン様の死亡は魔物によるものだろうと」
俺はこの二人が何を言っているのかわからなかった。
だが一つわかったのは、そのベルムの言葉を聞いた時のジャンの表情が怒りと悲しみに満ちたものであったということだけだった。




