表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/29

第18話 封印解除 〜酔い〜

本文中に法律違反行為出てきますがあくまでフィクションです!



 「マスター、マスター」


どこからか声が聞こえる。

目を開けるとそこには涙を流してる。

あれ、なんで俺この美少女に泣きつかれてるんだ?


「やっと目を覚ました、マスター。成功ですよ!」


え、何が?


「封印の解除ですよ。マスターが封印壊したんですよ」


え、あ、そうだ俺、封印に向かってスキルはなって。

そして、限界超えて火球作ったらマギア切れして倒れたんだったな。

え、ちょっと待って。

封印解除したってこと?


「はい、そうです、マスター!ついにやりましたね」


え、え、え、ほんとに?


「はい、本当にです!」


嘘だろ。

俺は封印を壊せた喜びより先に本当か疑う気持ちの方が強かった。

だって前、封印のサボテンに打った時、サボテン無傷だったんだよ。

いや、確かに地獄の特訓はいやだったから気合いは入ってたけどさ。

気合いだけでどうにかなる事ではないでしょ。


「これで、私も晴れて自由です。ありがとうございます、マスター」


シュリは泣きながら喜んでいる。

よっぽど嬉しかったのだろうか。

まったく、前は出たくないみたいなムーブかまし上がって。

やっぱり、本当は出たかったんだな。

ただ、前は本当に俺のことを心配してくれてただけなんだな。


「で、マスターはこの後どうしたいんですか?」


そのシュリの言葉にはっとさせられた。

そうだ、俺は何をしたいんだろう。

そして、これからの事を考え用としたとき、グーとおなかが鳴った。


「あ、すいません、マスター。お腹すきましたよね。だって丸一日寝てたんですから」


え、俺そんなに寝てたの。

そりゃ腹減るわな。

俺は起き上がろうとしたが…


「痛!!」


何故か全身に痛みが走った。

え、なんで?


「そりぁマギアの使いすぎです。気をつけないと本当に死にますよ!」


あ、やっぱり?

けど、今回は前と全然違う。

前はなんとも無かったのに今回は全身筋肉痛だ…

とりあえず俺は起き上がる。

寝ながら食べるのなんか嫌だし…



「あ、そうでした。すぐ、ご飯準備しますね。今日は封印解けましたし、お祝いですね」


え、と言ったて、どうせブラックサーペントでしょ。


「はい、それしかないので」


え、やっぱり。


「けど、もう一つ特別なんがあるんですよ」


え、そうなんだ。

それは楽しみかも。


「少し待ってください、持ってくるんで」


そうして、シュリは去って行った。


 さてどうした物だろうか。

これでシュリの封印を解くという大作業は終えれた。

問題はこれからどうするか、だ。

ちょっと昔の俺なら、『勇者になって魔王を倒し手やるーーー』とか本気で言いそうだが…

あいにく、そんなうまくいくことはないと前の世界で経験済み。

それに、俺にも恥ずかしいと言う感情がある。

いくら異世界だとはいえ、常識って言うのは前の世界と同じ。

つまり、いきなり魔王を倒す勇者になるって言うのはなしだ。

大体、めんどくさい。

前も言ったが、俺はめんどくさいのいやな性格(たち)なんだよ。

と言ってもここにいて、毎日ブラックサーペント食って暮らすのはまっぴらごめんだ。

けど、シュリは前俺の事、心配していた。

おそらく今の状況で出てっても弱いからなのかも…


「はい、今の状況じゃ弱いですね」


いつの間にかシュリが戻ってきていた。

そして、開口一番に悪口を言ってくる。

まったく、さっきくらい素直なシュリは普通にかわいい女の子なのだが…

調子を乗り出すと、なんか…残念になるんだよな。


「マスターも十分悪口言ってるじゃないですか」


いや、言ってないよ。

言ってはないよ。


「考えてたら一緒です」


いや、そうしたら人間、会話できなくなっちゃうよ。

おそらく全人類、一度は言えないこと考えたことあると思うよ。

それ全部ばれてたら、仲良しこよしになんてばれるはずないよね?

平和なんか無理だよね。

あれ、話脱線してる気が…


「そうですよね、私なんて気持ち悪いですよね…」


シュリが泣きそうな声で言う。

が、俺はこの二週間で学んだ。

こっちに顔を向けてないとき、泣いてるような声で言ってる時は嘘泣きだ。

つまり、今も嘘泣きと言うことだ。


「なんで引っかからないんですか」


「そりゃなんだかんだ二週間以上一緒に暮らしてるんだ。気づくに決まってるだろ」


そうだ、俺はこいつと二週間以上一緒に暮らしてきた。

そしてその間にいろんな事があった。

最初はシュリに殺されかけて。


「いや、あれは…」


シュリに毒物食わされたことあったよな。


「え、えっと」


けど、これだけはシュリに伝えないと。


「シュリ、この二週間の間、助けてくれてありがとう」


そうだ、俺が生きれたのもシュリのおかげだ。

もしシュリに出会えてなかったら食料も水もなくて飢え死にだっただろうな。

しかもさ、シュリが特訓してくれたからさ、強くなれたんだ。

いや、まあ確かにしんどかったけどさ…

その上さ、毒の時も火傷の時も倒れた俺を助けてくれたのはシュリだった。

いつもはお調子者だけど…

いざという時にはいつも俺のことを助けてくれた。

そして、最後に俺が無意識にやってたこと、俺自身を蔑むのをやめさせてくれた。

俺の存在を肯定してくれた。

それが、一番嬉しかった。

本当に感謝しきれないくらいだ。


「こちらこそですよ。封印をといてくれてありがとうございます」


「それでシュリ今後のことなんだ」


「はい、マスター」


「とりあえず町を目指そうと思うのだが…そこからどうするかはまだ決めれていない。けど…」


俺は次に言う言葉を言う前に一息ついた。

それは、次の言葉に自信が無かったからだ。



「けど、それでもシュリはこれからもこんな俺についてきてくれるか?」


正直言って、シュリの封印が取れた今、シュリを縛ることはない。

はっきり言って自由だ。

けど、俺はこの二週間でシュリの人柄、性格などがよく分かった。

そして、信頼できる奴だと思えたのだ。

だから、俺はまだシュリと別れたくなかった。



「はい、喜んで」


日が沈み始め、真っ赤な光に照らされた彼女の顔は笑っていた。


「さて、今日はパーティーですよ。と言うことでとっておきの物用意しました」


そうして、シュリはそこにあった樽を持ってきた。


「50年前ここに入ってきた冒険者がこの樽持ってたんですよ」


50年前?

え、大丈夫かなこれ。


「大丈夫ですよ。普通に飲めますし。これ、シュワシュワしておいしいんですよ。」


そうして、俺はシュリに注がれた白い液体を口につける。

まあ、シュリが大丈夫って言ってるなら大丈夫だろ。

あれ、なんかこれ前もあったような…

まあいっか。

確かに少しシュワシュワしてるような…

けど炭酸と違うし?

なんか変な感じだな

そして飲んだとたん喉がひりつく。

そして、目の前が回り始める。

あ、けど筋肉痛感じなくなったような…

あれれ、もしかしてこれってさ。


「お酒かよーーーーーーー」


「そうです、マスター。今日は一晩中飲み明かしますよーー」


いや、未成年飲酒は法律違反だーーー。

いや異世界に法律のくそもないか。

の前になんか一気に眠くなってきた。

これも酒のせいかな?

つまりこれが酔ったということか?


「えー、マスターもう酔ってるんですか」


そんな事が聞こえた気がしたが、その時には俺の意識は落ちてしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ