第16話 ユニークスキル ~ナポレオンの名言~
「スキル インフェルノ」
そして俺は木に向かって手を上げる。
そして、手にできた火球はどんどん大きくなっていく。
そして、おそらくこれ以上大きくならないだろうと思うくらいまでの大きさになったとき、俺は手の力を抜いた。
前打ったときよりは小さかったが仕方が無い。
だってマギア量1/3なんだし。
それより問題はこの封印のサボテンを壊すことが出来るかだな…
と言うか、封印が施されてる植物がさサボテンとは…
なんか拍子抜けしそうだ…
まあ、それはともかく、本当の問題は同時に打てたかだな。
いくら壊すことが出来たとは言え同時に潰さないと意味ないらしいからね…
そしてその火球は封印の木に当たって大きく燃え上がった。
おいおい、これほっといて大丈夫か?
と思ったが、考えてみれば個々は砂漠だ。
たかがサボテン一つが燃えようが何ら問題も無いな…
そんな事を考えていた俺が燃え終えたときに見た光景は予想外の物だった。
なんと、サボテンは燃え上がらず、そのまま立ったままだったのだ。
つまり、無傷!
うそだろ、アレくらって無傷?
俺、自分で作って死にかけたのに?
いやいや、同時に打ててなかったって言う可能性も。
「いえ、同時に打ててました」
上空で全員の状況を見ていたシュリが降りてきてこう言ってくる。
と言うことは同時にスキルを打つというできたっぽい。
じゃあなんで?
「おそらくマギア量1/3だったせいで威力が足りなかったのでは?」
うそ、あれで?
「はい、私の朱雀や、前の爆発くらいでやっと壊せるくらいですもの。あのくらいじゃ…」
えーー、あの化け物級くらいじゃないと行けないの?
そりゃ不可能だ。
いやいや、私の辞書に不可能という文字はない。
いやーまさかリアルでこの言葉使えるとは!
「何馬鹿な言ってるんですか、マスター。今、辞書なんて持ってないじゃないですか。しかもマスターが不可能な事なんていっぱいあるじゃないですか。例えば私に勝つこととか」
あれ、今俺さらりとディスられた?
え、絶対ディスられたよね。
いや、ナポレオンの名言知らないのはいいとして、なんかそこから俺まですごく馬鹿にされたのだけど…
「へえー。ナポレオンって言う人の名言なんですね。じゃあその人の辞書、不良品なんですね~~」
シュリ、それを口に出してはいけないことだ。
いや、確かに人類が一度は考えたことある問題だけどさ。
「そんな馬鹿なこと言ってる場合じゃないですよ。ここから私を解放してくれるんじゃなかったんですか?今日の所は一度引き上げましょう。そして特訓です」
えーーー、またーーーー。
もういやだよ。
「つべこべ言わない」
まったく、これじゃどっちが上か分からないな…
そうして俺はシュリに引っ張られながら寝床に戻っていくのだった。
「ところで、マスターいつの間に『インフェルノ』ゲットしてたんですか?あれ炎属性のスキルでも最上級のスキルですよ」
飯を食べながらシュリがこんなことを聞いてくる。
そう、お察しの通り、暗くなるまで特訓させられたのだ。
そして、今やっと特訓終えて飯の時間って訳だ。
「聞いてるんですか、マスター」
「え、あ、いやなんかずっとフレイム打ってたらいつの間にか打てるようになってた」
「え、本当ですか。そんな簡単に」
いや、簡単ではなかったよ。
二週間の間、毎日特訓させられてやっとゲットできたんだから。
「それ、全然簡単の部類ですからね」
え、あ、そうなの。
「そうですよ、大体インフェルノがどれほどすごいスキルかわかってます?普通の人がそうやすやす手に入れれるすきるじゃないんですよ
へえ~。
「一生頑張っても手に入れれない人もいるくらいですよ」
え、それは話変わってくる。
そんな難しいスキルだったんだ。
なんか俺運いいな。
前の世界じゃ運悪かったのに。
こっちに来てからすごく運がいい、俺はそう感じてるのだった。
と言ってもなぜかは分からない。
まあ、分からないから運としか言い様がないのだけれど。
「ほんと、そうですからね。私も『インフェルノ』は持ってないんですから」
あ、そうなんだ。
「はい、だって朱雀でどうにでもなりますから」
やっぱりこいつの方がバグなんじゃ…
朱雀強すぎる…
「そうです。インフェルノより朱雀の方がマギア量使わないし、使い勝手がいいんですよね~~」
シュリはそう言ってる。
けど、俺が朱雀コピーしようとしてもコピー出来なかったんだよな~。
なんかこいつの専用スキルなのかな?
「確かに、朱雀は私固有のユニークスキルなんで」
あ、やっぱりそう?
じゃないとおかしいもんね。
「けど、マスターだって結構おかしいですよ。ユニークスキルスキル二個持ってますし」
へ、どういうこと?
「え、分からないんですか?マスターのコピースキルとペーストスキルはユニークスキルですよ?」
え、まさか、冗談だろ。
「私がこんなことで冗談言ったことありますか?}
いや、結構言ってると思いますけど…
「ともかく、これは冗談じゃありません。見てみてくださいよ」
いやどうやって見るんだよ。
「前のスキル書かれてたとこですよ」
そうシュリに言われ俺は腕輪のボタンを押す。
そこには確かに
《ユニークスキル コピー ユニークスキル ペースト》
と書かれていた。
シュリ曰くユニークスキルはそれぞれ個人専用?のスキル。
そして、普通に比べて強いスキルである。
つまり、俺はそんなユニークスキルを二つ持ってる。
いやセットだけどね…
けど、一つだけ分かった事がある。
それは
・
・
・
俺、こっちの世界でめちゃくちゃ運いいって事だな!
小説を読んでいただきありがとうございます。
初心者ゆえ誤字、脱字、変な言い回し、話の繰り返しがあると思いますがよろしくお願いします。
面白い、続きを読みたいなど思った方は↓の☆に評価を入れてくれると作者の励みになります。
どうかよろしくお願いします。