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第3話 冒険の始まり

買い物も済ませ、レオンは宿屋に帰り、部屋に買い物の荷物を置くと。

コンコンっとノックの音がする。

「はーい!」

レオンは、買い物袋から服を出しながら、返事をする。


「レオン様、魔法屋と剣鍛冶屋から、荷物が届いています。こちらに置いときますね。」

ゴトゴトっと音をたてて、廊下に重たい物を置いている音がした。


「すみません、ありがとうございます。すぐに片付けますね。」

部屋の荷物をそっちのけで、廊下の荷物を部屋に入れる。


(あ、そうそう…これが金貨3枚もした、収納魔法だったな。)

収納ストレージっという魔法が書かれている羊皮紙を手に取った。


「え~っと……羊皮紙に手を乗せて、魔力を流すって言ってたな?」

レオンは、手をかざし魔力を流す。


ティロリロリン♪っと頭の中で音が鳴り、頭の中でアナウンスが流れる

【収納ストレージ小を取得しました。】


「お!誰だ?……まるでゲームみたいだな。」


(確か、収納ストレージは、大きさではなく重さって言ってたな~?確か1トンまで入れれるのが、収納ストレージ小だったな。)


「って事で、収納ストレージ展開!……そーれ!それ!」

買い物した荷物を収納ストレージに、投げ込んだ。


部屋が片付いたので、夕食を食べに1階へ行く事にした。

レオンは買い物のついでに、色んな話を聞き情報を仕入れていたので、今後何をするかを思案していた。


(せっかく異世界だから、パーっと冒険した方が良いよなぁ~?どうせする事もないから、旅にでも出るかな?)


「マスター!肉を適当に見繕って、皿に盛ってよ。あとシードルね~。……それと旅に出たいのだけど、保存食とかはどこで売ってますか?」


「あいよ!……ところであんちゃん、旅に出るのかい?干し肉やパンとかなら、宿屋の受付でも、それなりに売ってるぞ。」


マスターは、シードルをレオンの席に運んで、受付の方に指をさしながら答えた。


「そうなんだね。ありがとうマスター。」

レオンは礼を言い、シードルを一口飲み、受付の女将さんの方に歩いて行く。


「あら?どうされましたか?レオン様?」

女将は、レオンが近づいて来るのに気付き、声をかけた。


「えぇ、明日旅に出ます、干し肉やパンなどが欲しいのですが。」


「あら、旅に出ますの?30日分の料金を頂いてますのに。」


「あぁ~そうでしたね。また今度こっちに来た時まで、宿代を預かってて下さい。後、コレで荷馬車の手配や、地図や旅に必要とされる食料や消耗品等を用意してくださいませんか?明日の昼過ぎに出発します。」

レオンは、金貨10枚を女将さんに渡した。


「かしこまりました……え?多すぎますよ。」

女将が数枚レオンに返そうとする。


「もしお金が残ったら、とっといて下さい。お金はありますので!」

っとレオンは、ポケットをポンっと叩くと、またガシャっと音が鳴った。


「そうですか?では、お預かりしときますね。では、今から手配いたしますね。」

女将さんは、ニコっと笑い奥へと消えて、代わりに娘が受付に立つ。


レオンは席に戻り、既に運ばれている肉を頬張り、勢いよく食べる。

満腹になったレオンは、部屋に行きすぐに横になり、明日に備える事にした。


レオンは爆睡してしまい、昼になっていた。

「やっべ、寝過ぎたな……。」

「ふぁー。」っと欠伸をして、ベッドから起き上がると、コンコンっとノックの音がする。

「はーい!」

「レオン様、出発のご用意が出来ましたよ。」

女将さんの娘が呼びに来た。


「あ、すぐに降ります。」

収納ストレージから、魔法剣士の装備を着て部屋から出て、1階に降りると女将さんが、バスケットを手に持っていた。


「レオン様、どうぞこれを、サンドイッチとお茶が入っています。」

ニコっとして女将さんがレオンに差し出してきた。


「ありがとうございます。いただきます。」

レオンは頭を下げ、バスケットを受け取り、宿屋から出ると、荷馬車が用意されていた。

荷馬車の中には、テントや調理器具や保存食、旅に必要な物は全て揃っていた。

「女将さん、お手数かけました、ありがとうございます。また来ます……では行ってきます。」

レオンは、自然と馬の綱を持ち、荷馬車をゆっくりと動き始めた。


「いってらっしゃいませ!またのご利用をお待ちしております。」

っと女将さんと娘とマスターが、頭を深く下げた。


門番のおっさんにも別れを告げて、本格的に荷馬車を走らせる。

(とりあえず、大きな町がある北東に向かうかな?)

レオンは、北東の町ベッショに向かう事にした。


ベッショは大きな貿易都市で、ベッショに向かう道は荷馬車が多く行き交い、交通量が多い為、盗賊や魔物も多く出没する。


レオンも、もれなく盗賊に会い、一対多数の戦闘になるが、純粋に戦闘スキルが高い為、人間の盗賊ごときでは、レオンに傷1つ付ける事が出来なかった。


「ヒャッハー!ここは通さねぇーぜ!」

「通してほしけりゃ、荷物を置いてきな!」

レオンの荷馬車の前に、盗賊AとBが現れ、荷馬車の後ろに十数人が回り込み、レオンの荷馬車を囲む。

毎回同じセリフで出て来る盗賊に、レオンは飽き飽きしていた。


「やれやれ、盗賊とか勘弁してほしいね。これで3組目なんだけど!」

颯爽と、荷馬車から降りて、ササっと十数人を気絶させて、放置して旅路を急ぐ。


放置しているから、恐らく魔物の餌食になり、最悪はアンデッドになるだろうけど、レオンはお構いなしに放置する。


そして、日が暮れて野営する事になるが、ゴブリンが数匹現れ、レオンの楽しいアウトドア気分をぶち壊しにする。


「ゴブリンか!……気分をぶち壊してくれてどうも!……コイツらって盗賊とどっちが強いのかな?お手並み拝見!」

レオンは、一瞬で間合いを詰め、シミターで切りつけると、ゴブリンは綺麗に真っ二つなり、次々とレオンのシミターのサビになる。


「弱すぎだろ!…もっと歯ごたえがないかな?」

シミターを拭きながら、レオンは独り言を言う。

次の日も、昼間に盗賊2組に襲われるも、返り討ちにして、また野営をする。

こんな事を3回ほど繰り返し、5日目の野営時に事は起きた。


街道から少し奥に入った場所に、レオンは野営をしていたが、深夜を過ぎた頃

茂みの中から、人型の魔物が出て来た。


「ん?オーガ?かな?まるで鬼だなこりゃ………これは強い……勝てるかな?」


『なんだ、1人か?俺を見ても、落ち着いてるな。』

オーガは、茂みからレオンの傍までやって来た。


「言葉が通じるのか?」

『人間語は分かるが、分かるからと言って、話合い何てしないがな!』

「はぁ~……なら、しょうがないか!」

レオンは、シミターを取り出し構えた。


『フッ、勝てると思っているのか?人間よ!』

オーガは、長剣を構えると、すぐに一振りしてきたので、レオンは避けて斬りかかり、一撃を食らわすと《カキン!》っと金属音の様な音がした。


「あ、これはヤバいな、硬すぎる。」

レオンは、サッと自分の馬に近づき、馬の尻を叩き街道を走らせる。


『ん?馬だけは助けたいのか?』

「ちょっと違うな。」

レオンは、収納ストレージからアイテムを取り出し、オーガに投げつけた。


オーガは、自分に向かって来るアイテムを剣で斬ると、濃い煙が発生し、たちまちオーガの周辺を煙幕が包み込む、レオンは、オーガが剣を振ると同時に、すぐさま走り出し、次々と地面にアイテム叩きつけて、煙幕を発生させながら、荷馬車の後を追いかけ、その場を逃げ切る事に成功した。

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