第10話 旅立ち
神殿を訪れて、数日経った。
何度か使者が訪れたが、毎回の様に追い返していた。
そして宿屋のベットでぼーっとしているレオンが、閃いた。
「そうだ!出よう!何か面倒くさいから、町を離れるか~」
≪む?この町を出るのか?主よ?≫
「あぁ、その前に神殿に寄って、支度金を貰ってからだけど。」
≪ということは、魔王討伐に出掛けるので?≫
「う~ん、っというか…それは建て前上?的な?」
≪うむ、それは…詐欺?では?≫
「ん?まぁ強くなれば、討伐しても良いかなぁ~って思って。」
≪まぁ主が言うのであれば、我は別に構ぬが。≫
「ん?構わぬ?ってか、お前勝てるん?」
≪勝てるか?とですと?……瞬殺かと……。≫
「お前が?殺されるって事?」
≪お戯れを!我が魔王を瞬殺出来るのだ!カーカッカッカ!≫
トマスは、高笑いをする。
「は?マジか!」
≪どうじゃ、我は凄かろう主よ!≫
トマスは変なポーズをした。
≪まぁ我が知っている魔王であればだが。≫
「え?魔王って何人も居るの?だって、ほら神殿のおっさんは、北の方にって。」
≪御意、北の大陸には種族ごとの魔王が存在するのでな。≫
「はへー、そんな感じなんだね~。」
レオンは、身支度を始めた。
≪御意≫
「なら、手っ取り早くサクッと行っちゃう?」
≪主がお望みとあらば≫
「おぉ~言ってくれるね~!じゃぁ神殿にレッツゴー!」
レオンは、足取り軽く部屋を出た。
トマスもハクトもレオンの後を追いかけて、部屋を出た。
神殿に行く途中に、旅に必要な食糧やアイテム等も買いつつ、神殿に辿り着いた。
レオンは、門番のおっさんに声をかけると、顔を覚えてくれたみたいで、すぐに中に通して貰えた。
「おぉ~レオン殿、やっと……やっとご決心下さいましたか~」
司祭のポールは、奥の部屋から駆け寄って来た。
「え・あぁ~まぁ~。」
レオンは頭をポリポリ掻いた。
「そうですか、では北の大陸へ聖騎士団に進軍要請を行いましょ、その騎士団と同行してください。」
興奮気味にポールは、早口で喋っている。
「え?あ…、そうではなく、色々地方を周って力が付いたら、向かおっかなぁ~って。エヘヘ~っ」
少し茶化した感じで、レオンは笑った。
「え?はぁ~そうですか……で、では、力が尽きましたら、各地にある神殿に連絡ください。すぐに聖騎士団を向かわせますから。」
「分かりました、その時が来たら連絡しまっす!」
「必ず!」
ポールは力強くいう。
「あ~はい!ところで、軍資金とかは貰えたりとかは~ないっすか?」
レオンは、若干遠慮しながらポールに聞いた。
「え?」
「え?」
2人共顔を見合わせる。
「はぁ?」
「はぁ?」
再び顔を見合わせる。
「ゴホン!え~っとですな、女神様から十分な資金は渡してると、お聞きしていますが?」
「うん、まぁ~そうだけど。」
レオンは、ポリポリっと頭を掻いた。
「まぁいっか~!じゃぁ、行きますね~。もう使者はもう送らないで下さいね。」
レオン達は神殿を出る。
「はぁ、女神よ…本当にあの方が使徒様なのですか?」
ポールは、天を仰いだ。




