1.無と虚
………………………夢だ。
と、日輪 白夜は思った。
辺りは、白で覆われていた。
白…だろうか?その色は、白というには、存在感など皆無で、あまりに無機質だ。
無、無、無、無………
あぁ、でも一つだけ。
こんな、虚が支配する空間にはあまりに不釣り合いな、圧倒的存在感を持つ、今、白夜が寄りかかっている巨木。
なんとなく、
世界樹ってこんな感じなのかなー、なんて。
白夜は、いらない厨二知識を頭の中で展開させた。
天にまで届きそうな美しい幹も、根も。
虚には、風など存在しないはずなのに時折ゆさりゆさりと揺れる、その世界の理を無視した葉も。
みーんな白。つか、銀?
まぁ、ともかく、どちらにせよ、この世界には、色という概念が存在しないらしい。なんて、つまらない世界。
けれど、それが存外悪くないと思っている自分に白夜はハッと笑った。
まだ……
俺は〈人〉を捨てきれていなかったのか…。
白夜は自分の髪の毛先を二本の指でもてあそびながら、ぼんやりとその様子を見つめる。
感傷に浸るのはそのくらいにしておいて。
よっ、と白夜は腰を上げ虚の端へと足を向けた。
てくてくてくてくと歩き続けて、もう何分?
この、無で覆われている世界の中、どこが端で、どこが出口で、もっと言えばどっちが前なのかもわからない。
でも、〈終わり〉は確かにソコに存在していて。
ソコを白夜が一歩越えた瞬間。
白夜は向こうから唐突に迫ってきた光に呑まれた。
そして、無と虚に覆われた世界の中で唯一。
白夜が世界樹と称したものだけがゆさりゆさりと、その美しい白銀の枝を揺らし、ただただそこに在った。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
今日、やっと受験が終わりました。
いやー、やっとつづきが書けます‼︎‼︎
春休みなので、どしどし更新していく所存です。
拙い文ですが、これからもよろしくお願いします。




